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更新日:2023年5月1日
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鹿児島市出身で、鹿児島のフィルムコミッション(映画やテレビ番組のロケ地に誘致する団体)として、本市の魅力を国内外に発信している西田建一さんにインタビューしました。
小学校の時は習字や電子オルガンなど稽古事が多かったです。中学校では姉が吹奏楽部に入っていた縁もあり吹奏楽部に入部しトロンボーンを演奏していました。
高校に入ると、何となく絵を描くのが好きだったため、美術大学に進学したいと思い、美術部に入部、大学はデザイン科に進み、舞台美術など空間系を学びました。スポーツも好きで、大学ではアメフト部に所属していました。
卒業後は、電機メーカーのショールームや展示会ブースデザインに携わっていましたが、いつかは地元鹿児島で働きたいと考えており、様々な場面で知り合った建築家から建築についても勉強してみたらとアドバイスを受け、鹿児島に帰り社会人として建築、地域計画学を勉強し始めました。
鹿児島に暮らす中、知人より鹿児島での映画撮影相談を受けましたが、当時の鹿児島には、なかなか受け手がいない状況でした。そこで、鹿児島にもそういった役割を担う団体が必要と感じ、仲間と一緒に鹿児島をロケ地とする作品の映画制作に携わり始めました。当初はロケの誘致が中心でしたが、最近では「鹿児島の物語を鹿児島で撮影する」という姿勢のもと、脚本づくりなど私の方から提案することも増えて来ています。フィルムコミッションとして15年ほど仕事をしていますが、映画「チェスト!」がきっかけとなった最初の作品でした。
フィルムコミッションとしての仕事は基本変わりませんが、毎回、俳優やスタッフも違いますし、同じルーティンを繰り返している訳ではありません。毎回新しい出会いがあるし、新しいロケ地を発見できることが自分にとっては楽しい仕事だと感じています。
歴史的な背景を題材にしたいという作品が多いので、そういった点では鹿児島は人気がありますね。県全体で言うと、鹿児島県は縦に長いですので、例えば同じ時期で離島と伊佐市では違う風景を見ることが出来ますよね。
あと、鹿児島の方は優しいとよく言われます。というのも、撮影のときに鹿児島の方は「どうぞ。どうぞ。」と、何を言わなくても勝手に道をあけてくれることが多いです(笑)。
映画の撮影のときは、県外からも多くのスタッフが来ますが、食べ物が美味しいということと、温泉が喜ばれますね。朝早くから夜遅くまで撮影をするので、疲れたときにパッと温泉に行けることに感激しているようです。
一番近くの公開予定の映画は、「青すぎる、青」、次に今撮影している「オールドカー」ですが、今年の8月には鹿児島をロケ地とした新しい作品が決まりそうです。この作品は海外との合作であり、日本の舞台の一つとして鹿児島が選ばれました。
鹿児島はすごい港町なのに、日本中で鹿児島を港町と認識している人は少ないです。例えば神戸とか横浜は誰もが認識している港町ですが、鹿児島こそ離島と結ぶハブの機能を持っている町であり、だからこそ、ハブの拠点として海辺の町だということを強調していきたいです。具体的には、市街地からすぐに海に抜けるシーンを提案しています。
もう一つ意識しているのは「坂」です。鹿児島は地形上、坂が多いですよね。例えば、錦江湾から城山までは一気に坂を駆け上がります。強調したいのは、坂道を下る時に見える桜島の風景です。城山展望台から見える桜島も素晴らしいですが、鹿児島市民は桜島とともに日常生活を送っているということを認識してもらいたいです。
鹿児島はポテンシャルがある町だと言われていますが、私もそう思っています。今までは国内からの誘致がほとんどでしたが、今後は海外にも目を向けて誘致をしていきたいと考えています。例えばカンヌという地名は世界的な映画祭もあるので世界中に知られていますが、実は鹿児島よりもずっと規模の小さい都市です。鹿児島は活火山桜島とともに生活をしているというインパクトがありますので、こういった点を売りにしてインターナショナルシティになるよう、鹿児島をもっと世界中にアピールしていきたいと思います。
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