ホーム > 市政情報 > 広報 > 「生き生き! マグマシティ」インタビュー記事 > 令和6年10月号「生き生き! マグマシティ」
更新日:2024年10月1日
ここから本文です。
ハワイに在住していた30年前、ハワイ語を復活させるプログラムに参加。それをヒントに2001年、「鹿児島弁劇団」を創設。鹿児島弁検定や小・中学校への出前授業、鹿児島弁フェスティバル、少年ゴンザ物語の上演など鹿児島弁を次世代に残すための活動を行っている、鹿児島方言文化協会 会長 鹿児島弁劇団げたんは 種子田幸廣さんに、お話を伺いました。
鹿児島弁は、はるか昔から伝承されてきた「きばれ(頑張れ)」、「ぐらしい(かわいそう)」、「とぜんね(さびしい)」のような貴重な方言がたくさんあることばの文化です。聞く人がほっこりしたり、勇気づけられたりするなど、鹿児島弁でなければ得られない感情や親近感があり、心の文化ともいえます。
私たちは鹿児島弁劇団として、鹿児島弁の検定試験を開催していました。当時ご当地検定が流行っていて、面白い取り組みだと、たくさんの方が試験を受けてくださっていたのですが、そんな中、若い学生さんが受けていらしたんです。鹿児島大学の学生さんだったのですが、終わった後に感想を聞いたらこのように言われました。
「とても面白かったです。ですが、紙での試験は学生としては慣れているし面白みがないので、寸劇とかでヒントを出しながら試験をしたら面白いのではないでしょうか?」これを聞いて「そうだ!」と心躍りましたね。
翌年から鹿児島弁検定の試験中に寸劇でヒントを出してみたら、それはもうみんな笑うわけですよ!あまりにも笑うものだから、どんどんそっちに特化していって…(笑)。鹿児島弁検定も定期的に開催できるような知名度にもなったし、だったら本格的に寸劇団を作ろうと。
そうして2010年に「げたんは」が結成されました。次第に各方面から鹿児島弁劇のオファーをいただくようになり、現在では小・中学校への出前授業やいろいろなイベントを開催させていただいております。今では各地域にも支部があり、鹿児島全体で活動しているところです。
初めの頃は劇団員だけで上演をしていました。笑顔で目を光らせる子どもたちを見て、この子たちを巻き込むことができないかと思うようになり、それから子どもたちにも参加してもらえる内容も取り入れました。
ある時先生から、「今日の劇は本当に面白かったです。実は子どもたちも参加したくてウズウズしているんですよ」と言われたのですが、子どもたちは鹿児島弁が分からなくても楽しいことには興味を持ってくれるのだなと、本当に嬉しい限りでした。今は小学5年生の国語の授業で、「方言と共通語」を習います。方言を学べばもっと楽しんでくれるはずと、私もワクワクしています。
「鹿児島弁劇団げたんは」は50~60代の劇団員を中心に、子どもたちを含め約25名で活動し、鹿児島弁寸劇を市内の小・中学校やイベントなどで披露しています。子どもたちの笑顔で元気がもらえ、大勢の前に立つことで引っ込み思案な自分を克服できます。
大きな声を出すことで健康にもいいです。自分の隙間時間で、都合のいい時に参加していただいて全然大丈夫です!鹿児島弁が分からなくても、子どもたちが好きであれば大歓迎!ぜひ私たちと一緒に楽しみましょう!
"方言"は目に見えないことばの財産だと思っています。だからこそ若い世代へと継承していきたい。鹿児島弁は温かく、心でつながれるものだと感じています。いつか東京などの県外の大学、さらには海外で仕事をする機会が来るかもしれない。
鹿児島を離れても、私たち劇団きっかけで一人でも多く「出身は鹿児島です!鹿児島弁が大好きです!」と、胸を張って言える人を増やしていきたいです。私たちはこれからも素晴らしい鹿児島弁を伝承していきます。
よくある質問
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください