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更新日:2020年12月23日
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記者会見の模様は鹿児島市動画チャンネル「動画で見る鹿児島市」で配信します。
日時:平成28年2月16日(火曜日)13時30分~14時44分
場所:鹿児島市役所本館2階特別会議室
報道提供資料はこちらをご覧ください
平成28年度の予算案がまとまりましたので、組織整備と併せてその概要についてご説明申し上げます。
国においては、平成28年度の予算編成に当たり、「経済・財政再生計画」の初年度における歳出改革を着実に推進するとともに、「一億総活躍社会」の実現に向けて取り組むとされています。
地方財政においては、地方税収等が大きく伸び、リーマンショック以前の水準まで回復するものの、社会保障関係経費の増加に加え、地方創生に向けた取組や公共施設の老朽化対策など、増大する財政需要に対処する必要があることから、依然として大幅な財源不足が生じるものと見込まれています。
本市においては、歳入面では固定資産税や法人市民税等の増収により市税収入は増加するものの、地方交付税の大幅な減額が見込まれる一方、歳出面では社会保障関係経費や将来を見据えた都市基盤整備、さらには、今後のまちづくりの根幹となる地方創生関連施策の推進など、本市を取り巻く喫緊の課題に対応するための施策・事業に多額の費用が見込まれることから、財政状況はますます厳しくなるものと予想されます。
これらのことを踏まえ、予算編成に当たっては、ゼロベースで徹底した事務事業の峻別・見直しを行うなど創意工夫を重ねる中で、財政の健全性を維持しながら、マニフェストにおける7つの基本政策を力強く推進するとともに、市民の皆さまに約束した諸施策について可能な限り予算に盛り込んだところです。
それでは、予算案の具体的な内容について説明を申し上げます。
お手元の資料、「平成28年度当初予算(案)のポイント」の1ページをご覧下さい。平成28年度の予算につきましては、「人・まち・みどり みんなで創る“豊かさ”実感都市・かごしま」の実現に向けまして、『地方創生本格始動!市民が生き生きと輝きながらチャレンジできる予算』といたしたところでございます。
当初予算案の規模でございますが、一般会計で2,421億8,600万円、特別会計・企業会計を合わせた鹿児島市全体の総額は4,496億8,300万円となります。
一般会計の規模を前年度と比較いたしますと、0.1%の増となりますが、実質的には、この表にお示ししてありますように、特殊要素である27年度前倒し分と、26年度に前倒した分を考慮いたしました一般会計の額、米印の欄でございますが、前年度と比較しますと、0.6%の増となっております。また、一般会計の予算規模については、過去最高となり、4年連続のプラス予算となったところです。
次に、歳入の主なものは、市税が固定資産税の増などにより、15億円(+1.8%)、地方消費税交付金が11億円(+10.5%)の増となったものの、地方交付税や国庫支出金は減となったところでございます。
次に、基金につきましては、厳しい財政状況に対処するため、残高にも留意しながら、基金の有効活用を図るものでございます。なお、実質的な地方交付税である臨時財政対策債を除いた市債残高につきましては、28年度末見込みで1,868億円であり、昨年度の予算ベースでの27年度末見込みより82億円減少しているところでございます。
プライマリーバランスにつきましては、引き続き、黒字を確保いたしました。このようなことから、財政の健全性も維持できているものと考えているところでございます。
2ページをご覧ください。本市においては、本年度、地方創生を本格始動させます。
私は、これまで一貫して「市民が主役の鹿児島市」を基本理念とし、市民が豊かさを感じながら主体的に活躍できるまちづくりを進めてきました。今後とも、60万市民の一人ひとりが、家庭や職場、地域などで、それぞれ前向きな将来を思い描き、生き生きと輝きながら、その実現に向かってチャレンジしていけるよう、基礎自治体としての役割と責任を果たしてまいります。そのために、光あふれる鹿児島市の未来に向かって、4つの視点からまちづくりを進めてまいります。
1つ目は、「魅力」です。グローバルな視点から、本市のブランド力をより一層高めるため、世界に誇り得る歴史や自然、豊かな食、多様な都市機能など、多彩な地域資源にさらに磨きをかけ、ワンランク上の「魅力」を創出します。
2つ目は、「ライフプラン」です。結婚・出産・子育てのほか、仕事や健康、安心・安全など、暮らしに関するニーズに的確に対応することにより、市民一人ひとりの希望に満ちた「ライフプラン」を応援します。
3つ目は、「経済」です。市民が、それぞれの個性や能力を存分に発揮できる雇用の機会を安定的に確保するため、活力ある「経済」を振興します。
4つ目は、「勢い」です。未来の鹿児島市民に対する責任を果たせるよう、移住の促進や歩いて暮らせるまちづくり、広域連携など、先を見据えた取組を進め、まちの「勢い」を持続します。
これらの取組の一つひとつが、本市の確かな未来形を描けるよう全力を傾け、市民が真に“豊かさ”を実感できる都市の実現に向けて、力強く前に進んでまいります。
地方創生関連施策につきまして、ただ今申し上げた4つの視点ごとに予算額を申し上げますと、「1 魅力」につきましては、「世界遺産推進事業」など41億円、「2 ライフプラン」につきましては、「婚活サポート事業」など105億円、「3 経済」につきましては、「中小企業UIJターン人材確保支援事業」など10億円、「4 勢い」につきましては、「移住促進事業」など22億円、平成27年度2月補正を含め総額で178億円を計上いたしました。なお、予算案の概況と資料につきましては、3ページから7ページに掲載しておりますので、後ほど、お目通しをお願い申し上げます。
次に、平成28年度当初予算案の基本政策の主要事業について、ご説明申し上げます。資料の8ページをご覧ください。基本政策とその主要項目を掲げております。各項目の主要事業の概要は、9ページ以降にお示ししておりますので、その主なものを、順次ご説明いたします。
まず、9ページをお開きください。
1「人が行き交う魅力とにぎわいあふれるまち」でございます。「1.まちの魅力を高める」でございますが、(1)五代友厚誕生地整備事業は、市民や観光客が憩える広場として整備を行います。(2)首都圏における“食の都かごしま”プロモーション事業は、新たに鹿児島の食材を使ったフェアや試食会を開催します。
(7)桜島・錦江湾ジオパーク推進事業は、世界認定に向け、国内推薦の申請等を行うとともに、ジオに関する活動の充実を図ります。
10ページをご覧ください。次に、「2.市民・観光客みんなが楽しめるイベントの開催」でございますが、(1)天文館ミリオネーションは、先月、新しい冬のイベントとして、多くの市民、観光客の皆さまにお越しいただいたところですが、本年度も引き続き開催し、冬季の滞在型観光の推進を図ります。(4)鹿児島マラソンは、現在、3月6日の第1回大会の開催に向け準備を進めておりますが、史跡や景観など本市の魅力を体感できる本大会を引き続き開催します。次に、「3.かごしまの魅力を国内外に伝える」でございますが、(1)東京オリンピック・パラリンピック事前合宿誘致事業は、平成32年に開催される東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿誘致に向けた活動を展開します。
11ページをお開きください。次に、「4.国内外との交流」でございますが、(1)多彩な都市交流事業は、歴史的につながりのある都市やトップセールスを契機に交流のきっかけができた都市などに協議団を派遣し、海外の都市との多彩な交流を進めます。(2)姉妹友好都市等との交流事業は、平成27年度に姉妹都市盟約25周年を迎えたマイアミ市への訪問団派遣や、長沙市で開催される小学生国際サッカー大会への本市小学生の派遣等を行います。
12ページをご覧ください。2「健やかに暮らせる安全で安心なまち」でございます。「1.生命・財産を守る防災力の充実」でございますが、(1)桜島大規模噴火対策事業は、平成27年8月の噴火警戒レベル引上げ対応を踏まえ、長期にわたる避難生活支援対策を検討するとともに、台風等との複合災害時の避難計画の検討など、火山災害対策を強化します。(2)民間建築物耐震化補助事業は、新たにホテル、店舗等の大規模建築物の耐震工事に対し助成します。
13ページをお開きください。次に、「3.子育てをするなら鹿児島市」でございますが、(1)婚活サポート事業は、結婚相談所を中央公民館からキャンセビル7階に移転するとともに、開所時間を変更するなど市民の利便性の向上を図ります。(5)保育士・保育所支援センター設置運営事業は、潜在保育士の再就職支援等を行う保育士・保育所支援センターを設置し、保育士確保対策の充実を図ります。(6)こども医療費助成事業は、子育て家庭の負担を軽減するため、本年4月から医療費助成を中学3年生まで拡大して実施します。
14ページをご覧ください。次に、「5.障害のある方へのきめ細かな福祉の充実」でございますが、(1)障害者差別解消推進事業は、基幹相談支援センターに新たに相談窓口を設置するとともに、民間事業者や市民に対する啓発を行います。
次に、「6.安全・安心を実感できるまちづくり」でございますが、(1)セーフコミュニティ推進・対策事業は、平成27年度に国際認証取得したセーフコミュニティの取組の全市的な展開を図るとともに、アンケート調査等を行い、取組の評価・検証を行います。(2)生活困窮世帯・ひとり親家庭等の子どもへの学習支援事業は、経済的な理由や家庭の事情により、家庭での学習が困難な中学生への学習支援を行います。
15ページをお開きください。3「水と緑が輝く人と地球にやさしいまち」でございます。「1.再生可能エネルギーの利用促進」でございますが、(1)ゼロエネルギー住宅整備促進事業補助金は、住宅用太陽光発電システムとホーム・エネルギー・マネジメント・システムの併置や家庭用燃料電池等の設置を行う市民等に対して助成します。(2)木質バイオマス熱のモデル的導入事業は、公共施設への木質バイオマスボイラーのモデル的導入に向けた調査を行います。
16ページをご覧ください。次に、「3.まちの緑を増やし、うるおいあるまちづくり」でございますが、(1)市立病院跡地緑地整備事業は、緑地整備に向けて基本計画の策定等を行います。(2)鹿児島駅周辺都市拠点総合整備(上町の杜公園)事業は、本年10月から「緑の空間」ゾーンに花と緑にあふれ、憩い安らぐことのできる「上町の杜公園」、「上町ふれあい広場」の供用を開始します。(3)武岡公園整備事業は、その整備に向けて、都市計画公園区域の変更や基本設計を行います。
17ページをお開きください。4「地域産業が元気で生き生きと働けるまち」でございます。「1.雇用の場を増やし、生き生きと働けるまちづくり」でございますが、(1)中小企業UIJターン人材確保支援事業は、県外で開催される合同企業説明会等へ参加する中小企業に対し助成します。次に、「2.中心市街地の活性化」でございますが、(1)千日町1・4番街区市街地再開発事業は、同街区における市街地再開発事業の都市計画決定を行うとともに、事業計画の策定に対し助成します。
18ページをご覧ください。次に、「3.地元企業・商店街を元気にし、新たな産業を創る」でございますが、(1)中小企業資金融資事業は、創業支援資金の年齢要件の廃止や自己資金要件の緩和を図るとともに、信用保証料に対する助成を拡充します。
19ページをお開きください。5「学ぶよろこびが広がる誇りあるまち」でございます。「1.生きる力を育む教育」でございますが、(1)大学在学時奨学金返還支援基金出捐金は、将来の地域産業の担い手として、県内の特定分野に就業した者が受けていた大学在学時の奨学金の返還を支援するため、県が主体となって設置する基金に出捐します。(3)特別支援教育体制推進事業は、教育上特別な配慮を必要とする幼児児童生徒に対する支援の充実を図るため、支援員を増員します。
20ページをご覧ください。次に、「3.学びを支援する教育環境の充実」でございますが、(2)小中学校適正規模検討経費は、市立小・中学校のよりよい教育環境の整備に向けて、学校の適正規模を検討するための委員会を設置します。次に、「4.ずっと学び、ずっとスポーツをすることを応援」でございますが、(1)夢広がるスポーツフェア ドリーム・ベースボールは、元プロ野球選手等からなるドリームチームとの親善試合等を開催します。(2)パークゴルフ場整備可能性調査事業は、パークゴルフについて、施設整備のニーズや関連する諸課題の調査を行います。
21ページをお開きください。次に、「5.人と地域を元気にする市民文化の創造」でございますが、(1)ふるさと考古歴史館リニューアル事業は、館の新たな魅力を創出し、市民サービスの向上を図るため、平成29年4月のリニューアルオープンに向けて、展示コーナー等の整備を行います。(3)美術館施設整備事業は、喫茶コーナーを1階に移設し、オープンカフェとミュージアムショップを整備するとともに、施設設備等の整備を計画的に進めます。
22ページをご覧ください。6「市民生活を支える機能性の高い快適なまち」でございます。「1.魅力ある都市空間づくり」でございますが、(1)鹿児島駅周辺都市拠点総合整備事業は、東西駅前広場・自由通路の都市計画決定及び事業認可に向けた取組や上本町磯線の道路改良工事などを行います。(3)及び(4)の谷山地区連続立体交差事業は、本年3月の高架切替に伴う仮線等撤去工事等を行うとともに、高架下の遊歩道整備に向け基本設計等を行います。
23ページをお開きください。次に、「2.良質で快適な生活環境づくり」でございますが、(1)安全安心住宅ストック支援事業は、住宅リフォームや耐震補強等に対し助成するとともに、県外からの移住者が行うリフォームに対する助成を拡充します。次に、「3.市民生活や企業活動を支える交通環境の充実」でございますが、(1)公共交通不便地対策事業は、あいばすや乗合タクシー等について、改善を図りながら運行を継続するとともに、新たに小原地域等において不便地対策を実施します。
24ページをご覧ください。7「市民と行政が拓く協働と連携のまち」でございます。「1.自主的・自立的な行政運営」でございますが、(1)連携中枢都市圏形成事業は、日置市、いちき串木野市、姶良市との連携協約の締結及び連携中枢都市圏ビジョンの策定に向けて取り組みます。次に、「2.健全な財政運営」でございますが、(1)「愛して!!かごしま」ふるさと寄附金サポート事業は、寄附申込手続にクレジット決済を導入するとともに、お礼品を拡充し、更なるふるさと納税の推進を図ります。(2)地方創生推進事業は、本市人口ビジョン、総合戦略の進行管理を行うとともに、「生涯活躍のまち」構想等の策定を行います。
25ページをお開きください。次に「4.市民の皆さまと一緒に活力ある地域づくり」でございますが、(1)コミュニティビジョン推進事業は、各校区の地域コミュニティ協議会の設立準備やプラン策定等に対し助成するとともに、市内全域での早期設立に向け、周知広報や地域連携コーディネーターによる支援を行うほか、組織運営に対する助成を拡充します。(2)町内会パワーアップ事業は、大学等と連携し、学生の参加による町内会加入や地域活動参加を呼びかけるポスター制作など町内会加入促進活動等の支援に取り組みます。(3)移住促進事業は、本市への移住を促進するため、PR動画等を作成し、地方への移住希望者を対象に、本市の生活環境や魅力を発信します。
以上でございますが、新年度予算案のその他の主要事業の概要につきましては、お手元の資料をお目通しいただきますようお願い申し上げます。
続きまして、組織整備についてご説明申し上げます。「平成28年度 組織整備の概要」をご覧ください。
主なものにつきまして、ご説明いたします。
まず、1ページをご覧ください。経済局の再編でございます。
地方創生に向けて、産業の活性化に関する施策をさらに推進するため、「産業局」を新設します。あわせて、経済振興部を「産業振興部」に、経済政策課を「産業政策課」に名称変更するとともに、産業創出課に係制を導入し「企業立地係」を、農政総務課に「担い手育成係」を新設し、雇用機会の拡大を図ります。
次に、右側の2ページでございますが、地方創生に向けて、交流人口の拡大に関する施策をさらに推進するため、「観光交流局」を新設し、次長を設置します。あわせて、企画財政局から「世界文化遺産推進室」を移管し、「世界遺産推進室」に名称変更するとともに、建設局から平川動物公園及びかごしま水族館に関する業務を移し替え、歴史、自然等を生かした観光の振興を図ります。
次に、3ページをご覧ください。地方創生に向けて、少子化対策に関する施策をさらに推進するため、「こども未来部」を設置します。あわせて、子育て支援推進課を「こども政策課」に名称変更し、「企画係」を新設するとともに、保育課を「保育幼稚園課」に名称変更するほか、教育委員会から「結婚相談所」と「市立幼稚園」を同部に移管し、結婚や子育て等への支援の充実を図ります。
次に、4ページをご覧ください。大正噴火級の災害に備えた対策をさらに推進するため、危機管理課に係制を導入し、「桜島火山対策係」を新設します。
次に、5ページをご覧ください。セーフコミュニティの国際認証を受け、今後さらなる全市での取組を展開するため、安心安全課に係制を導入し、「セーフコミュニティ推進係」を新設します。次に、6ページをご覧ください。上段でございますが、公共施設等の管理を通じて、必要な行政サービスを将来にわたって持続的に提供するため、政策推進課から公共施設等総合管理計画に関する業務を移し替え、管財課財産管理係を「財産マネジメント推進係」に名称変更します。
最後に、下段でございますが、老朽空き家等対策や耐震化促進への対応など建築物の安心安全な取組を推進するため、「建築物安全推進係」を新設します。7ページ以降には、今回行った新設や統廃合などの「組織整備新旧対照表」を記載しておりますので、お目通しいただきたいと思います。
以上が、組織整備の主な概要でございます。
続きまして、「第五次鹿児島市総合計画第3期実施計画」について、その概要をご説明申し上げます。
この実施計画は、第五次鹿児島市総合計画に掲げた都市像「人・まち・みどり みんなで創る“豊かさ”実感都市・かごしま」の実現を目指し、基本構想及び基本計画に基づく施策・事業を、総合的かつ計画的に推進することを目的に策定したものであり、計画期間を平成28年度から平成30年度までの3年間としております。
さて、国においては、地方創生を第2ステージに進め、誰もが生きがいを持って充実した生活を送ることができる「一億総活躍社会」の実現に取り組むこととされております。本市におきましても、実効性を伴う施策を積極的に展開することが求められており、住民と力を合わせる中で、地域固有の課題を踏まえつつ、個性や強みを最大限に生かした取組をさらに進めていかなければなりません。
このような認識のもと、南九州の中核都市にふさわしい、多様な都市機能の集積と、桜島や錦江湾などの自然が共存する、真に豊かさを実感できるまちの創造に向け、私は、この実施計画に掲げた新規73事業を含む、全1,043事業の推進に、全力を傾注してまいる所存であります。
先ほど発表しました28年度予算においても、この実施計画を踏まえ、編成作業を行ったところであり、具体的な施策につきましては、資料を配布してありますので,のちほどご覧いただければと思います。実施計画については、以上でございます。
(記者)組織整備についてお伺いします。桜島火山対策係を新たに新設されるとのことですが、新設する狙いと体制を教えていただけますか。
(市長)8月に警戒レベルが4に引き上がりました。今後もその状況も踏まえながら、さらに災害に備えた対策を推進していくため、とのことで、危機管理課に係制を導入して桜島火山対策係を新設しました。昨年8月の噴火警戒レベル引き上げ時の対応等を踏まえた桜島の避難計画の見直しや桜島火山爆発総合防災訓練の実施などに係る業務を担当しますが、今後、桜島の災害対策に対して専門的に、その係が迅速に、的確に業務が行えるように、1つの係として体制の充実を図ったところです。
(記者)今の関連で、係は何人ぐらいの体制で行うのでしょうか。
(市長)4人体制、係長が1人、事務が3人です。
(記者)来年度の当初予算で、全体を見渡してどのような予算なのかが市民も非常に気になるところだと思うのですが、簡単で結構なので所感をお願いします。
(市長)この資料等にも掲載していますが、今年は地方創生本格始動と、市民の皆様方が生き生きと輝きながら豊かな地域社会、また人生を送っていただけるような予算編成、予算にしたと思っています。本年度は私の3期目の締めくくりの年なので、これまで市民の皆様方にお約束をした施策についてはしっかりと取り組むことができた、そのような予算になっていると思っています。
歳入面では市税等が伸びてはおりますが、一方では、起債とか、いろいろな歳出面で社会保障関係費も大幅に伸びていますので、財政的に大変厳しい予算編成になりましたが、市民の皆様方がいろいろと思っておられるものに対して、しっかりと対応できた予算になっていると思っています。特に、地方創生に向けての新たな一歩を踏み出した実質的な予算だと思っています。
(記者)追加で、地方創生の中でも特に力を入れた、鹿児島市を挙げて推し進めたい事業については、市長はどのようにお考えですか。
(市長)やはりこれまで以上にまちの魅力を磨いていく、そのことで交流人口を増やしていかなければいけない。そして、結婚、出産、子育て、教育、そのような一連の流れの中で希望に満ちたライフプランをつくっていかなければいけない、また、鹿児島市で教育を受けた人たちが鹿児島にとどまっていただき、鹿児島の未来をつくっていただく、そのために仕事を創出し、雇用を拡大していかなければいけないと、そのような観点や多くの人たちに鹿児島に来て住んでいただくためには、まちの魅力をさらに磨くとともに、持続的なまちづくりを進めていかなければいけないと、この4つの視点、鹿児島市の「未来形」とのことで、4つの視点で今回の予算編成を行った、このことが地方創生関連の施策になっていると思います。
(記者)今の話に関連してですが、4つの視点の中でも、結婚・出産・子育てのところに105億円とかなり重点を置いていると思いますが、まち・ひと・しごと創生総合戦略の中でも出生数を増やす計画もありますが、結婚・出産・子育てに重点を置く理由とか、今回の予算に絡めてお願いします。
(市長)今、全国的に人口減少、高齢社会がずっと続いています。特に人口減少の局面は社会経済規模等の縮小や、それぞれの都市の形態が持続できないと、危惧される面があります。そのためには、定住人口を維持する、交流人口を拡大する、このことが地方創生に向けての大きな視点ではないかと思っていまして、その中で定住人口を増やすことは、合計特殊出生率を上げていくことも必要であると思っています。
そのためには安心して結婚、出産、子育てのできる環境整備が必須ですので、多くの皆様方に、結婚の機会がある方々にしていただき、鹿児島市で安心して出産、子育てができるような政策、施策をしっかりと市として推し進めることが大変重要であると思っています。希望に満ちたライフプランを応援していこうと、そのためのいろいろな事業を今回の予算の中に盛り込んだところです。
(記者)当初予算の中の「まちの魅力を高める」との項目の中で、トップバッターに五代友厚誕生地整備事業を持ってこられていますが、市長のこの事業に対する思いを聞かせていただけないでしょうか。
(市長)五代友厚は鹿児島の出身であり、最終的には大阪の商工会議所を設立した方で、日本の経済を興した一人の英傑ではないかと思っています。
明治時代に薩摩のこのような偉人が日本全体のまちおこしをしっかりと進めてきたとのことで、このことを鹿児島の未来を担う子供たちにもしっかりと伝えたいと、そして、市民の方々や国内外から来られる方々にも五代友厚の偉業等をしっかりと広報していくことで、このことが鹿児島のいろいろな史跡、遺跡、歴史等にも興味を持っていただける、1つのきっかけになるのではないかと思っています。
(記者)今回、財政調整基金まで取り崩していろいろな事業を盛り込まれていますが、これをいただいている中で、特に市長肝いりの事業を二、三挙げていただけますか。
(市長)やはり地方創生に向けた事業等についてしっかりと予算確保ができたと思っています。特に顕著なものは、社会保障関連経費、これは前年度からすると相当な伸びを示していますし、それだけ多くの皆様方がそのような対応、対策、事業等に関心を持たれていると、また、そのような環境整備が最も重要なものだと考えていまして、今回の予算編成に当たっても基金等を取り崩してそれらの事業にしっかりと対応できる予算編成ができたと思っています。
また、私の総合計画の理念であります「人・まち・みどり みんなで創る“豊かさ”実感都市・かごしま」の実現に向けて、市民の皆様方からご要望のあったことや、私が市としてお約束したものについて可能な限り予算に盛り込むことができたと思っています。特に、子ども・子育て支援新制度とか、社会保障の充実の関係とか、地域経済の活性化にも積極的な予算編成ができたと思っています。そのような意味では、オールマイティーの予算編成かと思います。
(記者)市電延伸が前年度は盛り込まれていましたが、新年度はないようです。これは基本的に、市長任期中は厳しいとのご判断になったとの理解でいいでしょうか。
(市長)市電延伸については、私自身、3期目のマニフェストの1番目に掲げまして、ぜひこれは観光路線として実施していく思いを強く持っていました。しかし、私が計画している地域に県で新たな施設なり、新たな事業展開を図られるとのことで、これから検討会も立ち上げられて今後の対応、対策を練っていくとのことですので、構想が明らかになった時点で再度、観光路線について私どもはしっかりと取り組んでいければと思っています。
県が今、白紙に返されましたので、その動向を見ながらしっかりと対応していければと思いますし、3期目での実現との方向性は今の時点ではなくなりました。
(記者)今の市電延伸に関連してですが、県の検討会の成り行き次第で、例えば、年度中に姿が見えてきた場合には補正で対応するのでしょうか。
(市長)具体的に形が見えてきた場合は補正ででも対応できればと思います。そのような方向ができればありがたいと思います。
(記者)県の検討会に市も参加されますが、市としては、市の観光に資するような施設の建設を要望していくと、立場としてはそのようなことになるわけですか。
(市長)やはり地域の活性化、回遊性、にぎわい、そのような観点でしっかりと市としても意見を述べさせていただきますし、また、その方向でそのようなものが位置づけられれば大変ありがたいと思います。
(記者)産業局と観光交流局の新設に伴って、旧経済局との対比で新設2局の合計の予算としましては当初予算ベースではだいぶ増えることになるのでしょうか。
(市長)今回、経済局を地方創生の絡みで産業関係の分を産業局に、また交流人口の増大、観光面については観光交流局として設置をいたしました。
予算としては、それぞれの事業をこれまでと同じように取り組んでいますので、予算が増減とか、極端に増えたことはありませんが、例えば、観光交流局に平川動物公園や水族館、今まで建設局が担っていたものを今度、観光交流局、また、企画財政局が担っていた世界遺産推進関係、その予算も観光交流局に入ってきますので、その分については増えたと思います。産業局は、今までの経済振興部が担っていた分と中央卸売市場が入りますので、その分については変わらないと思います。
(記者)組織改編に絡んで、こども未来部ですが、表現でこれは設置となっていますが、ほかのところの名称変更とは違うのですか。
(市長)こども未来部を設置とは、結局、名称変更は今までの事業をそのまま引き継ぐ、内容が、少し係を増やした、そのようなものについては変更にしていますが、今度のこども未来部については、結婚相談所、それから幼稚園を教育委員会から移管をしますので、業務としては増えるというか、今までの部からすると少し拡大されるとのことでこども未来部にしたところで、これは設置いたしました。今、こども未来部にしたのは、やはり総合戦略の中で、まち・ひと・しごと創生総合戦略の基本目標の中に「結婚・出産・子育ての希望を「かなえる」」という取り組みを挙げていますので、やはり一連の流れとして1つの部で終結できるように、今回、こども未来部を設置したところです。
(記者)つまり、子育てに特化するものではなくて、そこからまたさっきの結婚や出産、子育てを全て包含するような部にするのに、こども未来部という名称にしたということですか。
(市長)はい、そういうことです。
(記者)つまり、子育て支援部にかえてこども未来部を設置したという表現だったら問題ないでしょうか。
(市長)そうです。
(記者)桜島大規模噴火対策事業を新たに新規予算として上げられて、火山災害対策を強化されるということですが、その中にあります、台風等との複合災害時の避難計画の検討とありますが、複合災害を想定した文言を明記する、そのようなことでよろしいでしょうか。
(市長)そうですね、桜島は平成27年8月に噴火警戒レベルが4に上がりました。その間、避難生活をやむなく強いられましたときに台風15号が襲来し、複合災害とのことで大変危機感を覚え、その対策について地域防災計画の中でも、また桜島火山対策の中でもしっかりとした明記がされていなかったので、1つの大きな課題として私ども受けとめております。それを踏まえて、平成28年度に火山対策事業の中で複合対策の事項もしっかりと明記をして対応しなければいけないとのことで、今回の予算の中に盛り込んでいます。
(記者)今の関連で、いつごろまでにつくりたいと考えていらっしゃいますか。
(市長)できれば早い時期までに、何月とは言えませんが、夏から秋にかけて台風が襲来しますので、できるだけそのころまでに協議を進めなければならないと思います。これは関係団体とのいろいろな連携・調整、また協議等も含まれますので、できるだけ新年度予算が成立しましたら、早い時期に対策委員会で検討していただきたいと思います。
(記者)この事業の中で地域安心安全推進指導員2人を新たに配置されるということですが、これまで桜島では年1回、県と合同の防災訓練も開かれていて、住民の方の避難訓練に対する練度はずっと上げてこられていると思うのですが、それを踏まえて新たに指導員2人を配置して周知徹底をされるその狙いをお伺いできますか。
(市長)これも昨年8月の桜島の噴火警戒レベルが4に引き上がったときの1つの大きな課題でありまして、いろいろと周知広報をしながらでもなかなかそれに応じてくれない方々もおられました。そしてまた、避難をしていただく場合にも、避難所に行かれる方は把握できましたが、自分なりに独自で判断をされて避難された方々もおられました。
やはりそのような広報、情報伝達をしっかりと、より充実、また的確にするためには、指導員の方々も増やして、災害時に備える対応が必要だとの観点から今回増やしたところです。
(記者)局の新設は何年ぶりになるんですか。
(市長)平成21年に企画財政局をつくりましたので、7年ぶりです。
(記者)局長職には定員はあるのですか。局長が1人増えるのですよね。
(市長)そうですね。
(記者)特に定員みたいなものはないのですか。
(市長)ないです。全国的に局を設けている中核市を比較しますと、大体8局が平均的です。それはそれぞれの市で独自にいろいろ設置をされますので、それがいいかどうかはわかりませんが、今回、鹿児島市の局の編成については、地方創生に向けた、そしてまた鹿児島の今後のまちづくりの方向性を勘案した機構の整備になったと思っています。
(記者)観光交流局の次長にはどのような方がつかれるんですか。
(市長)部長職です。
(記者)これまでの何局、何部、何課がどのようになるのでしょうか。数を教えていただけませんか。
(市長)市長部局では局が1つ増、部が1減、課が2減、係が4増です。最終的には8局、32部、126課、269係となります。
(記者)予算規模としては社会保障と比べると小さいかもしれないですが、海外にも今回は目を向けられていると思って、海外に鹿児島の観光情報を積極的に発信したり、ネットワークの構築と書いてありますが、これはどのような狙いがあるのでしょうか。
(市長)交流人口を増やすことで、まちの活性化なり、にぎわいを創出していきたい。また、経済効果も多大なものがあろうかと思っています。これは県を含めてそれぞれの自治体、このことにもしっかりと対応していかなければいけないとのことで、今、国を挙げてインバウンドをより充実し、拡大をしていく対策もとられていますので、それに呼応した1つの政策として、今回も鹿児島市としての取り組みを予算の中に入れ込んだところです。
やはり国内外、特に東南アジアなり東アジア、そのような近くの国々から多くの皆様方に鹿児島にお越しになっていただき、世界文化遺産等、桜島・錦江湾の豊かな自然等、鹿児島の魅力をぜひ体感していただく、そのような対策・対応をしなければいけないとの思いで海外からの誘客にも予算をつぎ込んだところです。
(記者)今回、人材の誘致にも力を入れられていると思うのですが、UIJターン、あとクリエイティブ産業とか、そのような人たちの受け入れに今度から乗り出す感じだと思いますが、どのような効果を狙ってこのような事業をされたのですか。
(市長)今、UIJターンによる人材の確保や、また県外で開催される合同企業説明会等に参加する中小企業に対する助成や、またワークライフバランスの推進に意欲のある事業者に対してコンサルタント派遣などの支援を行う。やはり企業が元気にならなければならない、そしてまた地元の企業が元気で、活動的になって、そのことが経済の活性化なり雇用の拡大にもつながっていくと思っていますので、そのような新たに企業を起こす方々、また、今、企業を担っている方々をしっかりとサポートすることで鹿児島の経済、雇用の拡大にもつながっていく、そのような観点から、今回の雇用対策の1つの大きな目玉として、そのような事業にも予算をしっかりとつぎ込んだところです。
(記者)これは、人材を誘致して人口減の対策にもひとつ考えていると思っていいですか。
(市長)そうですね、やはり有能な人材の方々に鹿児島に来ていただいて、いろいろと事業を新たに起こすこと、そしてまた、今、企業があるところがまた事業を拡大することで雇用が増える、受け皿が大きくなるとのことで、人口の維持・拡大につながっていくと思います。
(記者)あと1点、去年の議会までは、未婚の家庭のみなし控除は、国の法整備を待つと市長はおっしゃっていたと思うのですが、今回、法整備を待たずにみなし適用をすることに決められたのはどのような理由があるのでしょうか。
(市長)やはり社会環境の変化というか、そのような方々もしっかりと同じような境遇にある方々と同様に支援をしていくべきだと、そのことで安定的な社会環境なり、また生活ができるという観点からしっかりとした支援をしていこうとの考え方のもとで、今回、支援をすることとしました。
(記者)結婚支援の新規事業で運動会の事業が出ています。このような出会いのための運動会に対する市長の所感といいますか、若い人が出会うために市がこのような主催をすることについて、市長として、運動会との形式に限ってどのように思うかをお聞かせください。
(市長)やはり不特定多数の若い人たちが出会う機会は何があるかとのことでいろいろ検討しました。すると、運動会が多くの皆様方が参加し、出会いの機会になるのではないか、運動会で参加交流が広がっていくのではないか、そのような思いで今回、企業対抗運動会に対する開催事業を予算に組み込んだところです。
今は、先ほど言いましたように、出会いから結婚、出産、子育て、その後、教育に一連の生活環境をしっかりと組み立てていくための1つの大きな手だてではないかと思います。結婚をしたい方もたくさんいると思いますが、出会いの機会がなかなかないのではないかと思い、このような機会も1つのきっかけになればと、思います。
(記者)関連でもう1点ですが、その下に記載されています、学生による挙式プロデュース事業、これも非常におもしろいとは思いますが、これは市長としてはどのように取り組みを考えているのでしょうか。
(市長)高校生や大学生、高校を卒業し社会人になり、大学を卒業して社会人になって、やがては結婚ということになりますが、そのような皆さん方に、結婚に対してどのような思いで結婚をしていくのかと、そのような過程や環境を若い時期に知っていただく、体感をしていただくことで将来に向けての結婚に対するいろいろ思いが伝わっていくのではないかと思って、このようなプロデュースをする事業に対して予算として組み込んだところです。
(記者)Uターン学生の奨学資金の減免制度ですが、鹿児島市が一番恩恵を受けるのではないかとの見方もありますが、市長としてご感想をお伺いいたします。
(市長)これは県と市町村、そしてまた民間企業が一体となって基金をつくって、そして、今後、大学を卒業する方々が奨学金を返すときにそれに対応した支援を行うと考えています。鹿児島市内には幸いにも、四年生大学なり短大が数多く設置をされていますが(県外に出られる方も多い)、その方々が卒業して社会人になるときに鹿児島に帰ってきていただくことが最もこれから鹿児島を担っていただくための大きな原動力になると思っていまして、私どもとしては、今、お話がありましたが、できるだけ県内全域に就職をしてほしいと思いますが、受け皿としては、やはり鹿児島市が、そのような面ではある程度多くの方々が就職されるかもしれません。しかし、それぞれの自治体でも、それぞれの対象事業等にとっては就職する機会もありますので、今後、県が就職先のいろいろな職種についても検討するとのことになっていますので、今後、基金を活用する際の検討をするときに私どもとしても意見を言う機会を設けていただければと思います。鹿児島市が、ほかの市町村はよくわかりませんが、県は基金として2億円を今回、予算として出していますので、鹿児島市はそれに賛同するという意味で、今回、予算として計上したところです。
(記者)桜島の火山対策については、いろいろな施策を取り上げていらっしゃいますが、概要書の中にその言葉がちょっと見受けられなかったのですが、去年はレベルが上がって、いわゆる風評被害も出てきました。観光業は大打撃を受けたと思います。先日の警戒レベルの引き上げのときも若干そのような影響があったようにも聞いています。今後、活発化すれば、同じようなことが考えられると思います。そのたびに、どのような施策を、どのような取り組みをやっていくおつもりなのかをお伺いします。
(市長)桜島火山対策については、予断を許さない状況にあることは皆さん方知っていらっしゃると思います。桜島は、鹿児島にとっても豊かな自然を形成する1つの大きな財産ですが、風評被害等により、さまざまなマイナスの事態等が生じる可能性もなきにしもあらずです。昨年の8月の噴火によって警戒レベルが4に上がったことで、風評被害等によって観光客の方々が激減したとの状況もあり、フェリーもお客様が減った状況もありました。
この風評被害に対する対策は、今回の予算にも組み込んでありますが、県並びに関係する団体と協力をしながら、国なり関係機関にも協力をいただきながら、風評被害対策に対する情報発信等もしっかりとしていかなければいけないと思います。
このことがやはり大きな影響があることはもう実態としてよくわかりましたので、これを踏まえた対応をしていかなければいけないと思います。
(記者)婚活事業についてですが、去年、ちょうど策定段階のときに協議会とかありました。そこでも出た意見ですが、個々の生活スタイルが多様な形になってきて、結婚することを望まない方もいらっしゃいます。そのような方も含めた上で、もちろん結婚を希望する方が多いのもあると思うのですが、どのようにそのような個々の気持ち、結婚に対する意識とか、そのようなものに対して、それぞれ違いがあると思いますが、どのようにその施策を伝えることについて理解してもらおうとお考えですか。
(市長)今、お話がありましたように、それぞれ個々の考え方で結婚に対する思いは違うと思います。私どもの対策は、結婚をしたいがなかなか機会がない、そのような方々を対象にして、できるだけ環境を作ってあげようと、そのための予算でありますので、逆に、無理やり人を結びつけようとかは頭に置いていません。思いがあるけれどもなかなか機会がないと、機会に恵まれないという方々を対象に対応していければと思います。
(記者)先ほどの桜島の風評被害に関連しまして、大きな影響がありましたと、正しい情報発信もしていかなればならないとおっしゃいました。そこで、先日、142日ぶりに桜島が爆発的噴火をしました。私の福岡の友人も大丈夫かと電話をかけてきたり、メールが来たりして、市長のもとにも旧友からの連絡があったのではないかとお察ししますが、中には、一部行き過ぎた報道もあったのではないかと思います。市長はどのようにお考えでしょうか。
(市長)9月17日からずっと噴火していませんでした。その後、5カ月ぶりに噴火しましたので、報道としてそのことを的確に、迅速に伝えていただいたと思っています。
今後はやはり私どもとしては、桜島は従来どおり安全ですよとしっかりと伝えていかなければならないと、そのような思いをいたしたところで、報道等については、迅速・的確にその事象をお伝えしていただいたのではないかと思います。
(記者)その中で、迅速・的確にお伝えしたとおっしゃられましたが、桜島にお住まいの方や桜島で働かれている方々の中には憤りを感じられたりされている声も私はちょっと聞いたのですが、それでも的確だと市長はおっしゃられる、そのようなことでよろしいでしょうか。
(市長)的確というよりも、その事象をただお伝えしていただいたと思います。その後を見ると、住民の方々は、いつもの爆発ですよと話をされていましたので、そのときの流れでそれを報道されただけじゃないでしょうか。
(記者)ふるさと納税の関係ですが、これまで鹿児島市は、返礼品の数はほかと比べて多くなく、PRにも力を入れているようには見受けられなかったのですが、議会答弁でもそのような趣旨のことをおっしゃっていましたが、新年度から強化する理由や市長の思いをお聞かせいただきたいと思います。
(市長)これまで国で、ふるさと納税の趣旨に鑑みて返礼とかは華美にならないようにとのことで指導が来ていましたが、今、全国的にふるさと納税に対する返礼品に対して過熱ぎみで、さまざまな返礼を、地域の特産品をお送りすることで、逆に言うと地域経済の活性化にもなっているとのこともあるようですので、鹿児島市もふるさと納税に対する返礼に対してそのような視点からも取り組みをすべきではないかとの思いで、今回、これまでと少し返礼に対する視点を変えて、予算として編成しました。
(記者)PRにも今まで以上に力を入れるのですか。
(市長)そうですね、鹿児島市特産のものをお送りするということでPRも兼ねてです。
(記者)昨日交通局の跡地の最終的な売却の業者が決まりましたが、これについて改めて市長としてどのような抱負かお聞かせください。
(市長)交通局跡地の設置に優先交渉権の企業体が決まったことは、大変ありがたいと思っています。これまで3つの提案がございまして、それぞれ鹿児島市のまちづくりについて大変思いのこもった提案をしていただき、最終的には1つの企業体に決まりました。このことが地域経済の波及効果やまちのにぎわい、回遊性にも大変つながってくると思いますし、今後の鹿児島市の都市の形態にも大きく貢献していただけると思っています。新たなにぎわいとか交流の拠点になるような施設になっていくのではないかと大変期待をしています。
(記者)最低売却価格から30億円ぐらい高い値段が出ていますが、これについての評価はいかがでしょうか。
(市長)交通局にとっては大変経営状況が厳しいところですので、跡地の売却によって資金状況は一時的には好転いたしますが、なかなかリニューアル清算後においては、これまでと同様に厳しい状況が続くと見込まれます。一時的な資金状況の改善には結びつくと思いますが、このことが交通局全体の経営改善、また安定的な経営にはなかなか結びつかないと思います。一時的な好転ということになるでしょう。ある程度、赤字幅は、ある期間は少なくなりますが、今後の交通局のいろいろな対応・対策、また経営改善計画をしっかりと取っていく過程での1つのいい材料かとは思います。
(記者)関連ですが、2つの大きな病院が移転する計画になっていました。移転先の地域の方にとっては非常に安心との意味ではいいと思いますが、1つ、病院名も出ていますが、今給黎病院が移るとなると、もともとあった地区の方にとっては非常に身近にあった頼れる病院がなくなってしまうとのことにもなりかねないと思います。市内の病院体制とか、そのような意味から、移ることについて市長はどのように考えていらっしゃるでしょうか。
(市長)それは病院経営として病院の経営者の方々がお考えになることであって、移転をするな、移転がいけないとは、私自身は言えないと思います。今後は、その後のまちづくり、今、病院が建っているところの跡を病院がどのような形で貸与されるかが今後の課題にはなるかもしれませんが、個人所有のところですので、鹿児島市としてどのような立場で、どのような観点から意見を申し上げるべきなのか、それは今の時点ではなかなか申し上げられないところです。
(記者会見終了)
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