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更新日:2023年11月2日

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令和5年10月31日(火曜日)市長定例記者会見

記者会見の動画は鹿児島市動画チャンネル「動画で見る鹿児島市」をご覧ください。

令和5年10月31日定例記者会見

日時:令和5年10月31日(火曜日)10時45分~

場所:鹿児島市役所東別館3階災害対策室

報道提供資料はこちらをご覧ください。

報道提供資料(PDF:2,408KB)

冒頭あいさつ

皆さん、おはようございます。

昨日、「燃ゆる感動かごしま大会」が閉幕しました。

9月16日に「かごしま国体」の会期前競技がスタートしてから1ヶ月以上にわたって、各会場で繰り広げられた全国から集結したトップアスリートたちによる熱戦と交流は、私たちに夢や希望、そして熱い感動を与えてくれました。

新型コロナの影響による史上初の延期を乗り越え、両大会の開催を実現するために多大なるお力添えをいただいた多くの市民や事業者、全ての関係機関や競技団体の皆さま、運営を支えてくださったボランティアの皆さまに、改めまして心から感謝申し上げます。

また、期間中には多くの皆さまに、温かいおもてなしにご協力いただき、誠にありがとうございました。

今後は、両大会の成功を契機として、市民や本市に思いを寄せる多くの皆さんと力を結集して、さらに彩り豊かな鹿児島市の実現に向けて、取り組んでまいります。

それでは、本日は8項目について、発表します。

市長発表項目:進めています歩いて楽しいまちづくり

はじめに、「歩いて楽しいまちづくりの取り組み」について、ご説明いたします。

天文館と本港区をつなぐマイアミ通りにおいて、11月26日に、歩道空間等を活用する社会実験「マイアミフェスタ」を開催いたします。

この社会実験は、住民の皆さんと一緒に準備を進めてきたもので、出店にもご協力いただきます。

このほか、一部の車道を活用した、ワークショップの開催や芝生広場の設置などにより、歩いて楽しめる空間を創出します。

同日には、照国ホコ天や、オーガニックフェスタも開催されますので、ぜひ、天文館一帯をゆっくりと巡りながら、各イベントをお楽しみいただきたいと思います。

また、かごしま水族館の周辺を中心としたベイエリアで、11月25日に、夜間の観光コンテンツ創出につながるイベントを実施します。

観光客の滞在時間延長や、消費額の拡大に向けたナイトタイムエコノミーの実証実験として実施するもので、錦江湾の潮風を感じながら、野外ステージやアート作品、そして鹿児島のお酒や食事をお楽しみいただけます。

多くの皆さまのご来場をお待ちしております。

これらの社会実験や実証実験で得られる成果や知見を、街なかの賑わい創出や、回遊性の向上に役立てながら、「歩いて楽しめるまちづくり」のさらなる推進を図ってまいります。

市長発表項目:AIを活用して地域の実情に応じた交通手段を検証します

次に、「地域の実情に応じた交通手段の検証」について、ご説明いたします。

公共交通不便地において、地域の実情に応じた新たな交通手段の導入可能性を検証するため、「チョイソコかごしま」の実証実験を実施します。

谷山地域において、11月20日から1月末にかけて、ご覧の日時で、無料でご利用いただけます。

予約内容に応じて、AIが効率的な乗り合わせと走行ルートを判断するオンデマンド交通の運行を行います。

利用を希望される方は、事前に会員登録をしていただき、コールセンターか受付サイトで予約をお願いします。

持続可能な交通手段となるよう効果等を検証してまいりますので、ぜひ、多くの方にご利用いただきたいと思います。

市長発表項目:桜島火山爆発総合防災訓練の実施~みんなでつくる安心安全な暮らし~

次に、「第54回桜島火山爆発総合防災訓練」について、ご説明いたします。

桜島地域の住民の皆さんや、防災関係機関の皆さんとともに、住民避難訓練を11月11日に実施します。

今回は、来年1月に大正噴火から110年を迎えるにあたり、過去の教訓を次世代に継承するため、島内の全小・中学生が参加する避難訓練と、火山防災教育を実施します。

また、大規模噴火切迫時の警戒範囲が「全島」から「7km」に拡大されることを想定し、各防災関係機関の対応を検証します。

大規模噴火に対する実践的な訓練を通じて、「犠牲者ゼロ」を目指し、さらなる防災体制の強化に取り組んでまいります。

市長発表項目:鹿児島市地域づくり活動支援事業者を表彰します

次に、「地域づくり活動支援事業者の表彰」について、ご説明いたします。

今年度から新たに、町内会や地域コミュニティ活動の推進に寄与し、住みよい地域づくりをご支援いただいた事業者等を、地域づくり活動支援事業者として表彰します。

受賞団体は、ご覧の9団体で、来月17日に表彰式を行います。

今後も、より多くの事業者の皆さまのご協力をいただきながら、住みよい地域づくりを進めてまいります。

市長発表項目:「地域と共に創るまちづくりプラン」に基づく5地域の取り組み~松元&吉田~

次に、「"地域と共に創るまちづくりプラン"に基づく5地域の取り組み」について、ご説明いたします。

まず、松元地域では、来月23日に「まつもとまるっとマルシェ」を開催します。

松元地域出身で、本市ふるさと大使である上柿元 勝シェフによる特製スープの販売や、特産のお茶を生かした催しなど、盛りだくさんの内容となっております。

また、吉田地域では、豊かな自然環境を生かした子ども達が楽しめるイベント「畑で遊ぼう!!吉田DE(で)わくわくフェスタ」を来月26日に、「ちびっこのりだー&クリスマスマルシェ」を12月24日に開催します。

それぞれの地域の魅力が満載のイベントです。

ご家族などお誘い合わせの上、多くの方にお越しいただきたいと思います。

市長発表項目:「第16回かごしまアジア青少年芸術祭」
~4年ぶりにアジア各国の青少年が再集結!~

次に、「第16回かごしまアジア青少年芸術祭」について、ご説明いたします。

アジア各国の青少年と本市の青少年が本市に一堂に集い、芸術を通して交流を深める「かごしまアジア青少年芸術祭」、通称「アジアん・鹿児島」を、4年ぶりに海外から参加団体を招へいして開催いたします。

参加団体の皆さんによる各国の伝統音楽、伝統舞踊の披露のほか、アジアの文化体験や、食の魅力を楽しめるイベントなどを予定しています。

イベント当日は、市内のボランティアの皆さんが多数運営に携わってくださいます。

若者をはじめ多くの市民のみなさんに、アジアの中の鹿児島を身近に体感していただくとともに、異文化への理解を深めるきっかけにしていただきたいと思います。

市長発表項目:スポーツと文化の秋を楽しもう!

次に、「スポーツと文化の秋」について、ご説明いたします。

先日閉幕したラグビーワールドカップの余韻も残る中、ラグビーチームの東芝ブレイブルーパス東京が、来月5日から11日にかけて、本市でキャンプを行います。

同チームの鹿児島キャンプは、今年で20回目となります。

日本代表のリーチマイケル選手やジョネ・ナイカブラ選手、ワーナー・ディアンズ選手が所属しており、キャンプをはじめ11日に行う練習試合も、どなたでも観覧いただけます。

センテラス天文館で行う歓迎式では、多くの市民の皆さんと一緒にチームを温かくお迎えしたいと思います。

また、11月18日と19日の2日間、多彩な文化に触れ楽しむことができる「かごしままちなか文化彩(ぶんかさい)」を初開催します。

アミュ広場では、本市出身で県内外で活躍するジャズアーティストの松本 圭使さんと、和田 明さんのジャズ演奏などが、その他の会場では、音楽や郷土芸能のステージをはじめ、幼稚園や福祉施設の皆さんなどが制作した、あかり作品の展示などをお楽しみいただけます。

この秋に繰り広げるスポーツと文化芸術の催しに、ぜひ、お出かけいただき、その魅力を味わっていただきたいと思います。

市長発表項目:今年はミッキーもやってくる!4年ぶりの通常開催「おはら祭」

最後に、「第72回おはら祭」について、ご説明いたします。

今年のおはら祭も、11月2日と3日に開催します。

4年ぶりに観覧制限がない通常開催とし、1万人を超える踊り手の皆さんが、まちを華やかに彩ります。

また、3日には、特別企画として、東京ディズニーリゾート・40周年スペシャルパレードを実施します。

さらに、焼酎ストリートや照国表参道inおはら祭などの民間イベントとも連携し、天文館一帯を盛り上げます。

魅力あふれる南九州最大の祭り「おはら祭」を、市民や観光客の皆さんに、存分にお楽しみいただきたいと思います。

報道のご協力をよろしくお願いします。

結びに

なお、先日29日に行われましたラグビーワールドカップ決勝で、本市と交流を育んできた南アフリカ代表チームがニュージーランド代表に勝利し、見事連覇を果たしました。

心よりお祝い申し上げます。

厳しい戦いを最後まで戦い抜き、力強い突破力と、最後まで諦めない精神力を世界に示した「スプリングボクス」を、市民の皆さんとともに大変誇らしく思うとともに、これからも、この交流の絆を大切に紡いでまいります。

本日は以上でございます。

質疑応答要旨:AIオンデマンド交通実証実験「チョイソコかごしま」について

(記者)2番の発表事項についてお伺いしたいのですが、改めてこのAIを使った実証実験の目的について教えていただけますか。

(市長)今、やはり公共交通、そして市民の方の足をどう確保するか、これが非常に重要な課題となっております。その中で特に公共交通の不便地域において、これまで鹿児島市では、例えば、幹線バスが通っていない地域にはあいばすを、そして、なかなかあいばすも乗る方が少なくなってきた場合には乗合タクシーといった交通手段を講じてきておりますが、それぞれやはり運転手不足であったり、予算の関係もあったり、いろいろな課題があるところでございます。その中で、今回、新たな交通手段をまずは実施してみて、需要であったり、そして課題であったりを検証しながら、もし課題を乗り越えられるとなれば全域に広げていきたい、そういった思いで、ある程度、あいばすのエリアの中でも乗降客数がある谷山地域からまずは実証実験を行い、その結果をもって、できればやはりいろいろなところに広げていきたいなと考えております。

(記者)どういった方に利用していただきたいというか、そういう期待面についても教えていただけますか。

(市長)やはり想定されるのは、AIで乗りたい方をつないで最適なルートを組んでいくというものですので、公共交通の不便地、今あいばすが走っているところ、こういったところの足をしっかりと確保していくことを狙っておりますので、まずは今回実証実験を行う谷山地域のルート沿いの範囲の方々にぜひご利用いただきたいなと思います。やはり多くの方々に使っていただいたほうが需要であったり、課題であったり、実証実験にふさわしい結果が上がってくると思うので、ぜひご利用いただきたいと思っております。

(記者)ありがとうございます。

質疑応答要旨:歩いて楽しめるまちづくりについて

(記者)資料の1ページ目のところに掲げていますマイアミフェスタですが、これをはじめとして、歩いて楽しめるまちづくりは下鶴市長が力を入れていきたい施策の1つと認識しています。社会実験ということで、ほかにもいろいろなこの類いのイベントの企画ですかね、これまでもやってきていると思うのですが、効果検証はそのたびにされているでしょうか。

(市長)まず、実証実験全般についてお答えしたいと思いますが、ご案内のとおり、中央駅から甲突川、天文館、本港区、そして鹿児島駅、さらには桜島を結ぶ一帯を歩いて楽しめるまちづくり、まさに都市の軸を定めていきたいと考えて様々な取組を行ってきております。その中で実証実験をこれまでも甲突川沿いであったり、そして、照国表参道の歩行者天国であったり、そして今回は北ふ頭、そしてマイアミ通りと実験を行ってまいりますが、これらの目的としましては、まずは歩いて楽しめるまちづくり、そして、実証実験を行うそれぞれのエリアの魅力について市民の皆さんと広く共有をしたいという思い、そしてもう1つは実証実験を行うことによって実際に歩いて楽しめるまちづくりを行っていく際にどのような課題があるのか、こういったところを狙いとしているところでございます。

したがいまして、甲突川であったり、これまで行った照国表参道の歩行者天国であったり、それぞれ来街者であったり、そういったところの調査をしておりますので、そういったところを踏まえながら、今後の実証実験であったり、そして、歩いて楽しめるまちづくり全体の設計であったり、こういったところに役立ててまいりたいと考えております。

(記者)来街者数はその都度把握をされているということですか。

(市長)おおむね把握を、イベントにどれぐらい来てくれたかなど、そういったところをやっているかと思います。詳しい数字は担当課に聞いていただきたいと思います。

(記者)これまでも幾つか、甲突川沿いの秋のマルシェは私もよく覚えていますし、今おっしゃった照国表参道ですかね、照国神社の近くの歩行者天国の企画とかいろいろありますが、これまで取り組んできての手応えというか、効果のほどはどのように受け止めていらっしゃるかを教えてもらえますか。

(市長)私としましては、歩いて楽しめるまちづくり、そして、それぞれの実証実験を行っているエリアが歩いて楽しめるエリアである、こういったところが徐々に浸透してきているのではないかなと思います。私もこの照国表参道の実証実験、昨年であったり、そして、甲突川沿いも自分も出かけていって様子を見ていますが、例えば、甲突川沿いも改めて川べりの魅力を多くの方々と共有できているのではないかなと考えております。

(記者)ありがとうございます。逆に先ほどどんな課題があるのかも把握していきたいということでしたが、これまで見えてきた課題みたいなものはありますか。

(市長)特に大きな課題はありませんが、やはり歩いて楽しめるまちづくりというのが少々新しいコンセプトですので、こういった実証実験を積み重ねながら、もともと鹿児島はどうしても車社会でありますので、歩いて楽しめるまちづくりという理念、コンセプトをしっかりと広げていくということ、このことが今後やはり重要になってくるだろうと考えております。

(記者)今まさにおっしゃいました、鹿児島は車社会であるところが私も個人的に歩いて楽しめるまちづくりを進めていく上で1つネックになってくる部分でもあるのかなと感じていますが、下鶴市長のお考えとしては、現状、車社会での市民の動き方というんですかね、そういうところを踏まえた上で、歩いて楽しめるまちづくりを進めていくことの難しさや今後の見通しなど、どのように捉えていらっしゃいますか。

(市長)やはりこれは積み重ねだろうと思っています。例えば、分かりやすく言えば、中央駅から天文館は大体1.5キロ、普通のスピードで歩いて18分ぐらいなのですが、鹿児島にずっといる方と、東京から来た方とお話をするとやはり感覚が違うんですよね。多分、鹿児島のほとんどの方の感覚としては、いや、本当に歩くのかという方がまだまだ多いのではないかなと思います。一方で、やはり県外から来られた方は15分、20分と、それぐらいは普通に歩くよねと、東京だと同じ地下鉄の乗換えでも10分ぐらい歩くことはざらにありますので、やはりそこの感覚の違いは現実としてあるなと思っています。

したがいまして、やはり歩いて楽しめるまちづくりへの転換を図るに当たっては、まずはいろいろなポイント、ポイントで魅力をつくっていってそれをつないでいく。こういった取組が重要であって、もう1つ、歩いて楽しめるまちづくりにおいて重要なのは、単に何もないけど、例えば1.5キロ先まで歩いてというとなかなか成立しにくいわけですね。拠点拠点に広場機能、そして、やはりいろいろな音楽や芸術を催したりして、それを見ながら楽しめる、そういう広場機能があって、人が集う機能がところどころにあって、それを線で結んでいく。こういったことが重要になっていますので、今やっていることはそれぞれの広場機能をどこに定められるのかという模索であったり、そして、先ほど申し上げました、歩いて楽しめるまちづくりっていいよねということを多くの市民の皆さんと認識を共有していく、そういったところで今取り組んでいるところでございます。

(記者)最後に今、社会実験として繰り返しやってきていることを最終的にどういう形に着地させていくのかなのですが、現状では社会実験ですので、1日や週末の2日間で単発的に、そういう形でやっていたり、あるいは甲突川のフェスタで言えば一定期間やっていたかと思うのですが、こういったそれぞれ歩いて楽しめるまちづくりのための各種イベントは最終的にはどのようにまとめていきたい、どのように配置していきたいというイメージでしょうか。

(市長)やはり最終的なゴールとしては、例えば、それぞれのイベントであれば民間の方が自走できることであったり、そしてもしくはそれぞれの実証実験をやっているエリアを恒常的に歩いて楽しめるまちづくり、そしてそれに資するお店など、そういったところが立地するようなまちづくりを行っていくことがゴールです。例えば、甲突川で言えば、まずは単発でやって、そして日にちが広がってきて、そしてもしそこで皆さんが魅力を共有していただいて、そして人出が出てくるとなれば、やはりお店も商売が成り立ちやすくなりますから、そういったところで公園空間の開放なども視野に入ってくるかと思いますし、まずは実証実験を通じて民間の方々にこれだけの人出を呼べる需要があることをお見せする、そしてお見せできれば民間でいろいろな商業の立地があったり、もしくはイベントの開催があったり、こういったところが着地点かなと考えているところです。

(記者)いろいろあるイベントの中で核となるものというと、やっぱり甲突川はそうなのですかね。

(市長)核といいますか、今とにかくいろいろなエリアの魅力を発掘している、そして共有しているという段階ですね。

(記者)分かりました。ありがとうございます。

質疑応答要旨:多機能複合型スタジアムの整備について

(記者)まず、北ふ頭へのサッカースタジアム整備についてお伺いしたいと思います。
前回の市の検討協議会で市側が新たに配置案を示しました。市長の口から新たな配置案について特徴や、意図の説明を一度お願いしたいです。

(市長)北ふ頭におけるスタジアムの検討に当たっては、現在、北ふ頭における港湾機能、特に離島物流のところの維持を前提とした検討を進めております。その中で一定の上屋や、そういった離島物流、港湾機能に必要な面積を確保し、スタジアムと両立し、そしてまた懸念をされている人流と物流の分離を図る、こういったところを一定(程度)落とし込むことができたのではないかなと考えております。

(記者)これまでの配置案で、港湾関係者からは港湾機能をどう維持するのかなど、そういった声も上がっていたわけですが、今回の配置案はそういった声は解消できるとお考えでしょうか。

(市長)これは都度、港湾関係者の方との意見交換を行っておりますので、今後とも丁寧に説明をしていきたいと考えております。

(記者)今回の新たな配置案は、港湾関係者との協議の上で港湾関係者の意向をくんで作成したものという認識でよろしいでしょうか。

(市長)やはり港湾機能、離島物流機能の維持が大前提ですので、それに資する案として我々としてはお示ししているところでございます。

(記者)実際に新たな案を示した後に港湾関係者と協議して意見交換したりなど、そういった場はあったのでしょうか。

(市長)都度都度、意見交換しております。その中で港湾エリア自体に集客施設があるのは望ましくないというご意見もありますので、丁寧に説明をしていきたいと考えております。

(記者)都度都度という言葉がありましたが、新たな配置案を示した後の港湾関係者との協議はあったのでしょうか。

(市長)これはもう断続的に何度もやっているものですから、担当課から実際の日にちなどは答えていただきたいなと思います。かなりの回数やっていますので。

(補助職員)スポーツ課です。今、具体的にいつやりましたというのは持っていないのですが、協議会で示す前にも、また示した後にもお会いして意見交換はさせていただいています。

(記者)分かりました。ありがとうございます。
そしたら、今のことに追加で関連でお伺いしたいのですが、実際に新たな配置案を示した上で新たな配置案についてどういった声が上がったかをできれば教えていただきたいです。

(市長)やはりこれは船の会社やその協会からは、やはり港湾機能の維持、上屋、旅客ターミナル機能が重要であるというお声であったり、先ほど申し上げましたが、なかには、これはスタジアムに限らず、北ふ頭に限らず、港湾エリアそのものに集客施設ができることに懸念を示す、そういった声もありますね。

(記者)分かりました。ありがとうございます。
あと10月27日の市の特別委員会の中で委員の方から上がった声としては、「多機能複合型施設の中身について説明できていないのは遅過ぎる」、「財源や収入を算出しておかなければいけない時期だが、その想定がなされていない」といった声が上がったと聞いております。そういったところに関して市長は今どのようにお考えでしょうか。

(市長)まず、今のスタジアムに関する検討、置かれている状況は、県における本港区エリアの利活用に係る検討委員会で北ふ頭のゾーニングをスタジアムを含むエンターテインメントのエリアとして位置づけていただくこと、このことが大前提であり、我々としては、まずそこに向けて全力を傾注している段階であります。

したがいまして、これは県からもいろいろな宿題もいただいておりますが、まずはこの北ふ頭においてそのようなゾーニングをしていただけるように既存の港湾機能、離島物流機能等の維持であったり、こういったところと併存できることをお示ししていって、北ふ頭をスタジアムを含むエンターテインメントゾーンとしてのゾーニングをしていただく、こういったところを今進めている段階でございます。

(記者)今のお話でも関連があるかと思うのですが、市としては割とワークショップなどは行っているかなという印象を受けるのですが、今の話と関連づけると、財源や具体的な数字を出す時期というよりは、今、市としては機運上昇の時期というところで動いているという認識でよろしいでしょうか。

(市長)やはりスタジアムに関しては一定の規模のプロジェクトになりますので、市民の方の広い理解が大前提となろうかと思います。そのために機運醸成は非常に重要であると考えて取り組んでいるところでございます。

(記者)まだ財源や収入など、そういった数値を出す段階ではないということでしょうか。

(市長)まずはゾーニングに位置づけられないと、例えば、仮に北ふ頭におけるゾーニングがスタジアムが立地できないというゾーニングになった場合には何も始まらないわけでして、まずは県からの宿題にも答えながら、北ふ頭におけるゾーニング、スタジアムを含むエンターテインメントエリアとしてのゾーニングを位置づけていただけるように全力を傾注する段階だと考えております。

(記者)分かりました。ありがとうございます。

質疑応答要旨:おはら祭のポスターについて

(記者)またちょっと別の話題に移らせていただきます。おはら祭のポスターに関連してお伺いしたいと思います。既に報道でも幾つか出ていますが、桜島や街並みの写真が反転していたということですが、それについて市長の受け止めをお願いいたします。

(市長)まずはもし不快に思われた方がいらっしゃいましたら申し訳ないと思っております。一方で、今回改めて分かったことは、やはり鹿児島に住む皆さん、我々にとって桜島は本当に大事なんだなということなんです。そして、みんな自分の心の中の桜島を持っているんですよね。これは何かと言いますと、ご承知のように桜島は2つの山が重なっているので、見る場所で形が違いますよね。例えば私は谷山方面で生まれ育っていますので、結構台形に近い姿を思い描くのですが、一方で、上町や吉野の方からすれば結構三角形に近い形になってくる。そういったように、皆さんそれぞれ自分の生まれ育ったところを中心にこれが桜島だという心の桜島をお持ちで、それがあるからこそ反転に気づかれるという、こういった桜島の重要性というのが改めて分かったなと思うところです。

(記者)今回、おはら祭の事務局は市の観光振興課の中にあるわけですが、市としてポスター制作にはどのように関わっているのでしょうか。

(市長)それは担当課からお答えいただきたいと思います。細かい事務分掌の話ですので。

(補助職員)観光振興課です。
観光振興課がおはら祭振興会の事務局をさせていただいています。その中で、業者ですね、コンペをさせていただきまして、その中からデザイン案を上げていただきまして、その中で、観光振興課職員含めてチェック、校正等をさせていただきました。その結果、今回の納品という形に至ったところでございます。

(記者)ありがとうございます。ポスター制作というところで、もちろん経費もかなりかかるものかとは思うのですが、今回、ポスター制作に関連して市の税金は使われているのでしょうか。

(市長)これも細かい数字の話ですから。

(補助職員)経費につきましては、新聞等々でも出ています、約42万円ということで、ポスター・チラシにかかっております。

(記者)そのうち税金はどれぐらい使われているのでしょうか。

(補助職員)おはら祭はおはら祭振興会でさせていただいていますので、その中で市の負担金、税金であったり、あるいは各種団体から負担金という形でいただいておりますので、税金がどれだけ使われたかはちょっと精査していない状況でございます。

(記者)ただ一部使われてはいるというところでしょうか。

(補助職員)はい、そのような認識でよろしいかと思います。

(記者)今日の配布資料でポスター・チラシ以外に公式ガイドブックも配布されましたが、こちらも反転しているように思えるのですが、こちらの費用はどうなっているのでしょうか。

(補助職員)こちらも先日配布させていただきまして、ポスター・チラシに合わせた表紙のデザインとなっております。経費につきましては約72万円となっております。

(記者)分かりました。ありがとうございます。
改めて市長にお伺いしたいのですが、今回、このデザインですね、世の中に出るまでに、市長はこれをご覧になる機会はあったのでしょうか。

(市長)これは全体としてデザインを見ることはありましたが、もっぱら気にするところは記載事項、日時などのミスがあってはやはり来られる方が日にちを間違える、時間を間違える、違う場所に行くと、こういったことがあってはいけませんので、そういうところを見させていただいたところでございます。

(記者)そうすると、デザインとしては見てはいるが、市長としてもお気づきにはならなかったということでよろしいでしょうか。

(市長)そうですね、デザインとしては溶け込んでいたので、全体を通して遠目で見ていますので、そういった細かいところまでは見ていなかったところでございます。

(記者)分かりました。そういった経緯を含めて、最初のほうで、市長は、それぞれの桜島があって、そういうお話になったとおっしゃられましたが、税金も使われていた上に、市長も見られていたというところですので、それを踏まえて改めて受け止めをお願いしたいのですが。

(市長)これは再発防止については指示をしっかりしたところでございます。担当課であったり、担当した制作印刷会社であったり、特にこういった反転をする場合にはちゃんと報告をするようにと、こういったところをチェックするように指示を出したところでございます。一方で、やはりポスターの目的は、おはら祭を広く知っていただく、そういったところになろうかと思います。こういったところで不快感を抱かせることがないように、ただ一方で、できるだけ多くの方に広めてもらえるように、こういったポスターが大事かと思いますので、こういったところを踏まえながら今後も取り組んでまいりたいと考えております。

(記者)分かりました。ありがとうございます。

質疑応答要旨:多機能複合型スタジアムの整備について

(記者)先ほどの質問と重なってくるところがあるかもしれないのですが、先日、市が公表されたスタジアムの配置案なのですが、市長は先ほど、一定程度落とし込むことができたとおっしゃいましたが、倉庫の面積やターミナルの面積を確保して、市長としては、これぐらいあれば物流や、そういった機能は維持できると考えられているということですか。

(市長)詳細については、都度都度、実際に今港湾を使用している方々との意見交換を積み重ねていくことになろうかと思いますが、現在、北ふ頭に整備されている貨物上屋やターミナルは、もともと離島航路を北ふ頭に集約することを前提に造られていたものと理解しております。一方で、ご承知のとおり、この離島航路は、最終的には北ふ頭に集約されず、むしろ多くが鹿児島新港に一定の集約がなされたという状況でございます。そういったところを勘案すれば一定の落とし込みができたのではないかなと考えております。

(記者)落とし込みというのは、本来、ほかの航路も集約するはずだったわけだから、それと比べたら大分少ない航路しか集約していないので、これだけの広さがあれば大丈夫なのではないかなと市長としては考えているということですか。

(市長)これは都度都度、港湾を使用している方と意見交換しながらやっておりますので、今後もご指摘があればそれを踏まえて取り組んでいきたいと考えております。

(記者)いやいや、その指摘があればということではなくて、今と同じぐらいの広さがあれば、これだけあれば足りるのではないかなと考えているということですか。今までの経緯なども含めれば、想定よりも集約された航路の数も少ないわけですよね、もともとと比べたら。だから、これだけの広さがあれば大丈夫なのではないかなと考えているということですか。

(市長)これは最終的には、港湾の事業者の方の判断になろうかと思いますが、一定程度、作業ができるぐらいの広さを取ることは可能ではないかと考えております。

(記者)港湾関係者との協議なのですが、いつまでにまとめたいななど、何かそういうのはありますか。集客施設自体に反対の立場を取っている方がいらっしゃるというお話でしたが、そこら辺は、年内にもゾーニングの素案がまとまる中で、市長としては、スケジュール感というか、いつまでに何とか協議して合意をもらいたいなというのがありますか。

(市長)これは断続的に協議しておりますが、いつまでにというのはなかなか示しづらい状況があります。と申しますのが、やはり中には、港湾のエリアにお客さんが集まる、大規模集客施設自体に懸念を示されている声があるのも事実でございます。そうしますと、話は北ふ頭、そしてスタジアムだけにとどまらず、鹿児島の本港区全体の話にかかってきますので、これは県のスポーツ・コンベンションセンターも含めて、ここにどういうにぎわいをつくっていくのか、これがまさに今県の検討委員会のゾーニングでも議論されていることになるかと思いますが、こことの関わりも出てくるので、こういったウォーターフロントエリアにそもそもお客さんが集まる施設自体への懸念というのは何が懸念なのかというところをしっかりと丁寧に解きほぐして、まちづくりが可能になるようにしっかりとコミュニケーションを取りながらやっていく必要があるだろうと考えております。

(記者)鹿児島市が新たに示した配置案で、塩田知事が、ペデストリアンデッキなどを整備して一定の工夫がされているなとした一方で、「まだ港湾関係者との協議が不十分だ」、「多機能複合型の具体像や規模というのが見えない」ということもおっしゃっていたのですが、それについては市長としてはどのように受け止めていますか。

(市長)多機能複合型でのご指摘につきましては、図面上には出てこないわけですが、どういう機能を持たせるかにつきましては、昨年来、いろいろな協議をしておりますし、そしてまた今若者からもワークショップでいろいろなアイデアをもらっているところでございます。いずれにしても、多機能複合型にもいろいろな機能の候補はあって、実際に何を組み込むのかは、まずは先ほどお話ししましたように、北ふ頭におけるゾーニング、スタジアムを含むエンターテインメントのエリアに位置づけていただくことに全力を傾注しているところですので、実際にどの機能をやるか、いろいろな候補の中から何を選ぶかはその後になってこようかと思っております。

そして、港湾関係者の理解は、これも今直前にお答えしましたように、中には、本港区エリア自体にお客さんが集まる施設への懸念の声があるのも事実でございます。こういったところを何が原因で、どうすればクリアできるのか、こういったところを継続してコミュニケーションを取っていきたいと思っております。

(記者)あと稼働率の上方修正なのですが、そこら辺も(知事から)「実際にそういう需要があるのか」、「本当ににぎわいの創出につながるのか」という疑問も提示されていたのですが、そこについては市長としてはどう考えていますか。

(市長)やはり、これはいろいろな用途でにぎわいをつくれると思いますし、そして、人数でいえば、やはりにぎわいの中心はサッカーやラグビーのゲームのときになりますね。なので、そういった意味で全体としてのにぎわいはしっかりとつくれるものだろうと考えております。

(記者)というのは、サッカー・ラグビー、あとは多機能複合型の部分でにぎわいというのは……

(市長)そうですね、全体として創出することはできるだろうと考えております。

(記者)施設全体、それともエリア全体、どのように考えていますか。

(市長)これは議論の対象によって変わってくるわけでして、スタジアムの議論をする際には、当然にスタジアム全体で人のにぎわいをつくり出すことになりますし、そして、ただ一方で、せっかくお尋ねいただいたので申し上げますと、前々から申し上げていますとおり、サッカー場を造るという考えでやっているわけではないんですね。本港区エリア、そして北ふ頭エリアににぎわいをつくって、そして、最初にお尋ねいただきました中央駅から甲突川、天文館、本港区エリア、その先の桜島、鹿児島駅、ここの軸、そして面を、公共交通も含めた回遊性をつくることでにぎわいをつくり出そうと、そういったコンセプトで行っているものです。もっと直接的に言えば、いろいろな交通の起点となる中央駅から中心市街地、天文館を挟んだ向こうにそういったスタジアムといったにぎわいをつくるものを設置することによって、人の軸、流れをしっかりつくっていく、こういったところを意識しながらまちづくりの一環として取り組んでいるところでございます。

したがいまして、スタジアム自体でにぎわい創出を図るのはもちろんのこと、やはり最終的には本港区エリアでしっかりと中央駅からの人の流れ、まちの軸をしっかりとつくっていく、天文館を挟んで軸をつくっていく、こういった観点で取り組んでいるところでございます。

(記者)結婚式だったり、ナイトヨガというそこら辺は需要がちゃんとあるんだよと市長としても考えているということですか。

(市長)一定の需要はあるかと思います。例えば、今水族館での結婚式も実際行っていますし、一定の需要があるだろうと考えております。

(記者)あくまでゾーニングに位置づけられることが先で、多機能複合型の具体だったり、規模、あと財源などどうするのかはその後になってきますよという考えだということですよね。

(市長)やはり財源、どれぐらいの規模のスタジアムになるかは一方で、一定の大きなプロジェクトになりますので、市民の方々の広いご理解がないとできないことだろうと思っております。したがいまして、実際の規模感については、その時点でどれだけの共感が得られているか、こういったところにもかかってこようかと思いますが、まずは、北ふ頭におけるゾーニング、県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会で今議論されているゾーニングが北ふ頭をスタジアムを含むエンターテインメントエリアとして位置づけていただけない場合には何も始まらないのでありまして、まずはそこに全力を傾注しているということでございます。

(記者)最後に、ゾーニングに位置づけられるのが重要であれば、多機能複合型の中身がもうちょっと分かってもいいのかなと思うのですが、市長はどうですか、そこら辺は。

(市長)この多機能複合型の候補については既にいろいろ出してきているところですので、今後、周知・広報に意を用いてまいりたいと考えております。

(記者)分かりました。ありがとうございます。

質疑応答要旨:多機能複合型スタジアムの整備について

(記者)先ほど来出ているスタジアム整備について幾つかお尋ねしたいと思うのですが、下鶴市長は、先ほどから、まずはゾーニングの時点でエンターテインメント空間として位置づけられることが非常に重要だと、これまでの会見でもずっと繰り返し述べられていると思うのですが、一方で、下鶴市長は、稼げるスタジアム整備を公約に掲げてこれまで3年間取組を進めてきました。そのゾーニングに位置づけられる、られないは別として、思いとして、残り任期1年余りとなりましたが、その間にどこまで進めていきたいという思いがあるのでしょうか。

(市長)これはもうやはりゾーニングの議論が先に来ますので、まずはしっかりと説明を尽くして、北ふ頭をスタジアムを含むエンターテインメントゾーンとしての位置づけをいただく、このことがまず重要であると考えております。全てはそこからだろうと考えております。

(記者)ということはあくまでも県の動きを今、現時点としては見守るしかないという状況ですか、市長としては。

(市長)これは見守るといいますか、県からいただいている宿題も含めてこのゾーニングを位置づけていただくための取組を行っているところでございます。一方で、やはりこれも我々が立地を目指している北ふ頭というところは県の所有地であり、また港湾エリアですので、県の所管、港湾計画が係るエリアであります。したがいまして、まずは県の検討委員会で議論されているゾーニングに位置づけていただく、このことに全力を傾注しているところでございます。

(記者)3年前の選挙のときに、稼げるスタジアム整備の取組を進めるんだと強い意志を持って出馬されたと思うんですよね。その思いに期待をして1票を投じた有権者もかなり多かったと私は推測するわけですが、そうした皆さんが、この4年間でどこまで進めてくれるのだろう、まずは建設場所はどこになるのだろうと注視していると思うんですよ。そのゾーニングに位置づけられた先にどこまで進めたいと考えていますか。

(市長)これはゾーニングがいつ位置づけられるかにもよりますが、位置づけられた先には先ほどお尋ねがありました、例えば多機能複合型について候補はたくさん出ているわけですが、実際にどういう機能を採用すれば多くの市民の方、観光客の方のニーズに合致するのかであったり、規模感であったり、そして機運の醸成であったり、そういったところを一つ一つしっかりと進めてまいりたいと考えております。

(記者)港湾関係者との協議が非常にこれまでも都度都度進められてきたということなのですが、やはりこれまで使っていた上屋を移動させないといけない、ターミナルを壊さないといけないとなると、当然、反対意見が出てくるのはある程度推測できる状況からのスタートだったと思うんですね。そういう港湾関係者の皆さんにとって、そこに集客施設ができることによっての何かメリットみたいなものはあるのでしょうか。

(市長)やはり例えば船を旅客として利用される方にとっては直前まで鹿児島の食、風景を楽しむことができる場所であったり、場合によっては、試合を見てから、そのまま観光客の方が島に出かける、そういったニーズも出てくる、例えば1つの案としてはやはり離島への玄関口として、奄美群島の食であったり、伝統的工芸品であったり、そういったものを食べたり見たりすることができるところがあってもいいかもしれない。そういった離島の群島の玄関口機能が強化されるものと考えております。

(記者)そういった点について、港湾関係者から理解は得られそうですか。

(市長)これは港湾関係者だけではなく、実際に奄美航路、北ふ頭を発着する航路が着く、奄美群島の市町村の方とも意見交換を行っておりますので、そういったところにもしっかりと北ふ頭にスタジアムが立地する意義をご説明しているところでございます。

(記者)これまでも配置案を、まず仮の配置案を示されて、それに対して県に我々が取材すると、知事から、ちょっと不十分さの指摘があって、今回新たな配置案を示して、それに対して知事に取材をすると、やはり港湾関係者との協議が不十分ではないかなどの指摘が幾つも上がってくるわけですが、このあたりというのは事前に県と市ですり合わせて、何とか話を進めていくために事前に調整などされて提案ということは特にされないんですね。市長と知事は月1回ランチもされているということなのですが。

(市長)今、県からは、市で港湾関係者と話し合ってくるようにというようにいただいておりますので、それをしっかりと進めているところでございます。その中でやはり1つの難しさは、先ほど来申し上げておりますとおり、これは北ふ頭、そしてスタジアムに限らず本港区エリア自体、港湾エリア自体に大規模集客施設、お客さんが集まる施設への懸念をお持ちの声もございます。そういったところに対してどのように解決していくのか、ここが大きな課題になってこようかと思います。

(記者)その大規模集客施設を造ること自体に懸念があるというそういったことは、つい最近分かったことですか。これはもう随分前から出ているような話ではないのでしょうか。

(市長)それに対して我々としましては、人流と物流の分離策であったり、こういったところをお示ししているところでございます。

(記者)そもそもその懸念を解消できるような案を現時点で示せていない時点で、そもそも本港区エリアにこういった配置案を示すこと自体、北ふ頭を候補地の1つとして示すこと自体がどうなのだろうと首をかしげる方もいるのではないでしょうか、どうでしょうか。

(市長)これは、まちづくりをどう考えるかというところですね。特に、今まで鹿児島というところは、海は横にあるが、水に親しめる、海の近くに行ける空間は非常に限られているのも現実であります。もちろん、当然、鹿児島港の最も大きな機能は離島に対する物流機能、人流もですが物流機能がメインでございます。

その中で、これは以前申し上げたことがあるかもしれませんが、鹿児島市におけるウォーターフロント、海沿いの活用の方法、そして、ひいては産業構造が変化しつつあります。これは何かといいますと、これまで50年、60年前の高度成長期には、それこそ南の谷山、そして平川に向かって埋立地をつくって、逆に言えば、そこで例えばそれこそサンライフプールがありますが、あの辺りはもともとは谷山の人が海水浴に行く、そして七ツ島もきれいな場所だったわけですね。そこを工業化のために埋め立てて、そして、人は海から離れていかざるを得なかった。その代わりに大規模な工場を造って雇用をつくっていこう、そういった時代があったわけです。ただ一方で、今はその逆コースとも言える時代が来ていて、大規模な製造業の誘致よりは、これは鹿児島も日本もこれから観光でしっかりと経済、産業を成り立たせていこうと、こういった時代が来ているわけです。その中で、どうやって鹿児島市の中で、市民そして観光客が水のそばで風景も含めて親しめる空間を創出していくか、このことが非常に重要なわけであります。

そういった観点から、単にサッカー場をどこかに造ろうという観点ではなくて、風景も含めて水辺の空間をどう使っていくのか、そして中央駅を起点にまちの軸をどう定めていくのか、こういったところで検討しているところでございます。

その中で本港区エリア、これはいろいろな施設もあります。鹿児島市における北ふ頭のスタジアム検討だけではなくて、いろいろな大規模集客施設の可能性があろうかと思いますが、共通することは、いかにして港湾をお使いの方の声と、そして市民、観光客が風景も含めて水辺、海に親しめる空間を創出していくのか、このことをどう両立させていくのか、これはスタジアムに限らず、北ふ頭に限らず、本港区エリア全体、乗り越えていかなければいけない課題だろうと考えております。

(記者)分かりました。

質疑応答要旨:おはら祭のポスターについて

(記者)ちょっと話題が変わりまして、先ほど他社さんからも質問がありましたおはら祭のポスターについてなのですが、不快に思われた方がいらっしゃったら申し訳ないというコメントがありましたが、そもそも鹿児島市内のまち並みの奥に見える桜島として、実際にあり得ない写真となってしまっているわけですよね。誤った認識を与えてしまう写真、つまり何というか不快云々とかではなくて単純に、ないものをポスターとして使ってしまっている状況があるわけですが、このことについて、市の税金を使ってそういったポスターができてしまったことについて、市の最高責任者としてどのように受け止めているのかお考えをお願いします。

(市長)これまでに寄せられた声や、今後寄せられる皆さんの声を聞きながらいろいろ考えていきたいと考えております。

(記者)つまりこれは市として責任はどう考えていますか、このあたりは。

(市長)まず、先ほどお答えしましたように、このポスターを見て不愉快に、不快に思われた方に対しましては、心よりおわびを申し上げたいと考えております。その中で、やはりポスターは、一にイベントがあるということ、そして、イベントの魅力について1人でも多くの方に知っていただくための媒体であろうかと思っております。したがいまして、おはら祭というもの、そして開催についてどれだけ周知ができたのか、もしくは周知についてご指摘のようにゆがんでしまったところがあるのか、こういったところは、これまで、そしてこれから寄せられる声を基に、どういった影響があったのか、こういったところを把握してまいりたいと考えております。

(記者)一部報道によると、業者さんはデザインを、位置を考える上で反転したと、そういった理由を述べられているわけですが、その理由もあまり納得感がないというか、よく分からないなと私は思ったのですが、市長としては不愉快には別に思わなかったということですか。

(市長)私は不愉快には思っておりません。ただし、先ほど再発防止を指示したと申し上げました。このように素材を反転してデザインに組み込む際には、やはりこれは、こういうことを考えてやりましたよという報告があってしかるべきだろうと思いますので、そういったところはしっかりとやっていただきたいと伝えたところです。

(記者)すみません、ちょっとよく分からないのですが、不愉快にはまず思っていなくて、何が問題だったとお考えですか。

(市長)これは、まず普通に桜島を見たときの現実の姿と違ったところが問題ですが、やはり再発防止を我々は考えますので、そのときに、では何が原因だったかと考えるんですね。単にこれが駄目だだけではなくて、なぜこれが発生して、今後発生しないようにするためにはどうしたらいいのか、こういったことを考えるものでございます。その中で、先ほど来申し上げておりますとおり、例えば、こういった反転、元の素材ですよね、ありのままの素材を反転してデザインに使うときには、これはこのような意図でデザインしたのでということをちゃんと業者さんから報告してしかるべきだろうと考えましたので、その旨の指示を担当課、そして業者に対して伝えたところでございます。

(記者)当然、そういう報告が業者から上がっていれば、担当課で、それは間違っているよと指摘をしっかりしていたはずだということですね。

(市長)そうですね。デザインとしてそれを認めるのか、それとも反転したらやっぱりおかしいよねとなるのか、いずれにしてもこれは判断できるわけですので、そういった、元から反転して使うときにはちゃんと、そうやりましたよ、自分はデザイン上これがいいと思ってやりましたよとやはり報告してもらう必要があるかなと思って、指示したところです。今回改めて、そういった報告がなかったことは非常に残念であると考えております。

(記者)分かりました。

質疑応答要旨:不適切保育事案について

(記者)もう1つ、話題は変わりまして、先日、鹿児島市内の認可保育園、それから認可外保育園で、それぞれで不適切な保育があったことが分かりました。鹿児島市では指導を行ったということなのですが、下鶴市長は子育て環境の充実を公約に掲げています。今回の問題についての受け止めをお願いします。

(市長)保育、子育て全般に当たって、子供の人権・人格が尊重されることは当然のことであり、重要なことですので、このような事態が起こったことを非常に遺憾に思っております。

その中で、本年9月に不適切保育に係るガイドラインを策定し、全保育所等に通をしておりますし、先般、説明会も行ったところでございます。こういったガイドラインの周知徹底も含めて、しっかりと子供の人権・人格が最大限尊重される保育、子育ての実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

(記者)当然、今回の2つの事案について、市長に報告が上がっているかと思うのですが、ガイドラインも示されたさなかで起きてしまった今回の事案、どういったところに原因があるとお考えでしょうか。

(市長)これは多分ガイドライン策定前の発生だろうとは思うのですが、ただし、やはり改めて保育に携わる我々、そして担当課も含めて、全ての人間が、子供の保育、子育てに当たって子供の人権・人格を最大限尊重する、このことの基本理念をしっかりと改めて徹底する必要があるだろうと考えております。

(記者)鹿児島市内の保育園でそういう行政指導があったのは、今年度これで5件と取材の中で伺っているのですが、なかなか後を絶たないこういう不適切保育の問題について、今、市長がおっしゃったのは至極もっともなことであって、本当に具体的に今後再発を防ぐためにどういったことに取り組んでいきたいと考えますか。

(市長)これはこれまでも、保育士の方々や保育に携わる方々がなるべく子供と接する時間が取れるように、様々な手続の簡略化であったり、そして、ICTの導入であったり、そういったところに取り組んでいるところでございます。あと処遇改善もやっていますが、とにかく保育に携わる全ての方々がやはり子供の人権・人格を最大限尊重し、そして、子供としっかりと向き合う時間が取れるような、こういった取組を引き続き続けてまいりたいと考えております。

(記者)分かりました。ありがとうございます。

質疑応答要旨:多機能複合型スタジアムの整備について

(記者)スタジアム関連で県から示されている宿題に、市としては今どれぐらい答えられていると市長としては考えていますか。

(市長)その都度都度の答えられることを答えていると思っております。そして、今度の本港区の利活用検討委員会でも、その時点でのできるお答えをしっかりと示していきたいと考えております。

(記者)割合として、例えば今、もう50点ぐらい答えられている、60点答えられていると、そういう何か数字、何合目まで答えられていると、そういうのは何かありますか。

(市長)それは我々はお答えする立場ですので、むしろそれは採点する側ではないと考えております。

(記者)分かりました。

質疑応答要旨:おはら祭のポスターについて

(記者)あとポスターは、市長は原案が出てきた時点では、反転していることは報告を受けていないし、市長としては気づいていないということですかね。

(市長)そうですね。遠目に見たので気づいていないと、そして報告は当然受けておりません。受けていればそのときに議論するはずでありまして。

(記者)分かりました。ありがとうございます。

質疑応答要旨:おはら祭のポスターについて

(記者)今もお話がありましたポスターの関連で再度お伺いしたいのですが、質問でも幾つかありましたが、市側の対応としては何が問題もしくは原因だったとお考えでしょうか。

(市長)原因としましては、できれば事前にこういった素材に対して変更を加える際には報告するようにと発注の際に言っておけば防げたのではないかなと考えております。

(記者)先ほど、市長としては不快に思われなかったというご発言がありましたが、先ほどから話にも出ていますとおり税金も使われていて、かつ、市民の方から寄せられた意見としては、鹿児島のシンボルの桜島の出し方としてどうなんだという意見もあったと聞いておりますが、おっしゃるとおり鹿児島県のシンボル、鹿児島市のシンボルでもありますが、そういったものが誤った形で世に出たというところに関して、市の職員も関わって、市の税金も使われているというところで、市側の責任はどのようにお考えでしょうか。

(市長)これは、再発防止を徹底して二度と同じことが起こらないようにすることが責任の取り方であろうと考えております。

(記者)先ほどの質問ですと、業者側からそういった声があればということをおっしゃっていましたが、そういったことを踏まえた上でも市にも責任は一定あると市長はお考えでしょうか。

(市長)これは確認なのですが、責任というのをどのような言葉で使っていらっしゃいますか。法的な責任、道義上の責任、それはどちらか分けていただかないとお答えがしにくいので。

(記者)道義上のお話を私はしております。

(市長)分かりました。ありがとうございます。
それについては、やはり再発防止を徹底していくということ、このことが重要であろうと考えております。

(記者)分かりました。

質疑応答要旨:多機能複合型スタジアムの整備について

(記者)追加で、関連してスタジアムの構想について手短に幾つかお聞きしたいのですが、県のゾーニングも今後出ていくわけですが、港湾関係者からの懸念や、塩田知事からの指摘も現にあるわけです。こういった状況に関して、構想をめぐる市の状況について、市長は順調に進んでいるとお考えか、例えばちょっと今の状況は危機感があるか、どのように市長は見ていますでしょうか。

(市長)これについてはまずは、繰り返しになりますが、県の検討委員会でやっているゾーニングに位置づけていただくことが重要ですので、ここに向けて全力を傾注している段階でございます。その中で、これも先ほどお答えしましたが、単にサッカー場をどこかに造ろうという話ではなくて、まちの軸、ウォーカブルも含めたまちの軸であったり、そして、水辺ににぎわいをつくっていく、こういったまちづくりの観点で考えております。

そして、これらにつきましては、やはり簡単ではないことは明らかであります。逆に言えば、これが簡単であればとっくの昔に、30年ぐらい前にできているわけでして、これは少し歴史をひもといてお話ししますと、もともと30年ほど前、平成の最初に本港区エリアをどう利活用するのか、こういったところを県、市、そして、たしか商工会議所等民間の方が入られて、ゾーニングに近いことをやったという記憶があります。例えば、旧ドルフィンポートの辺りは、たしかあの辺りに国際会議場兼ホテルという構想もあったと聞いております。しかしながら、ご承知のとおり、なぜドルフィンポートができるに至ったかといいますと、ゾーニングらしきことはやったが、当時の景気低迷も含めてなかなかそれが実現しなかった。さらに言えば、恐らく誰がやるかを決めていなかった。その結果、そのゾーニングが実現することがないまま年数を経過したので、これだけの一等地を空けておくのはもったいないよねとなりまして、2005年から2020年の15年間の定期借地で元ドルフィンポートができたわけでございます。そして借地期限が来ていて、今、更地になっているわけであります。

いずれにしましても、もしこれが簡単であれば、恐らく30年前、平成の最初の段階に全てできているはず。しかしそれができなかったのはなぜかというのはいろいろ原因があろうかと思いますが、やはりこれから若い人たちが帰ってきたくなるまち、そして、観光客が訪れたくなるまちを目指して、ウオーターフロント地域、本港区エリアのまちづくりは非常に重要であると考えております。そういった考えで、もちろん簡単ではない、しかし挑まなければならない、そういった観点で取り組んでいるところでございます。

(記者)先ほどからお話の中にもありますが、ゾーニングの位置づけに向けて全力を投入しているというところですが、位置づけられるようにするための取組というのは、今順調に市長としては進んでいるとお考えでしょうか。

(市長)もちろんいろいろな宿題、課題がありますので、それを今一つ一つ丁寧に対応している状況にあると考えております。

(記者)分かりました。ありがとうございます。

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