ホーム > 市政情報 > こんにちは市長です > 市長定例記者会見 > 令和5年度市長定例記者会見 > 令和5年6月9日(金曜日)市長定例記者会見
更新日:2023年6月14日
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記者会見の動画は鹿児島市動画チャンネル「動画で見る鹿児島市」をご覧ください。
日時:令和5年6月9日(金曜日)10時00分~
場所:鹿児島市役所東別館3階災害対策室
報道提供資料はこちらをご覧ください。
皆さん、おはようございます。
先週は、台風や前線の影響により、全国各地で記録的な大雨に見舞われ、大きな被害が発生しました。
犠牲となられた方々のご冥福を衷心よりお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に対して心からお見舞いを申し上げます。
一日も早い被災地の復旧と、住民生活の安定をお祈りいたします。
風水害への警戒が欠かせない季節を迎えている中、市民の皆さまには、改めて、お一人おひとりが、
災害時にとるべき避難行動を確認いただき、ご自身や大切な人のいのちを守るための事前の備えを行っていただきたいと思います。
それでは、本日は5項目について発表します。
はじめに、「保育所等及び児童クラブの利用待機児童」について、ご説明いたします。
まず、4月1日現在の保育所等利用待機児童数についてですが、利用待機児童数は21人で、昨年度と比べ、115人の減となりました。
なお、区域別の内訳は、ご覧の表のとおりで、待機児童数は、主に谷山北部地区及び谷山地区において減少し、松元地区で増加しております。
保育所等の利用待機児童解消に向けては、昨年の5月以降、私自身も対策の検討に積極的に関わり、
「利用定員増」、「保育士確保」及び「利用調整」の3つの柱に沿って、重点的に取り組みを推進しているところです。
これらの取り組みを進めていく中で、昨年12月に私自身も参加した保育士・保育教諭の方々との意見交換会や、本年4月に実施した、市内保育所等における保育士等の確保状況調査により、保育士確保が困難となっている実態を改めて把握し、これが最重要課題であるとの思いを強くしました。
これらを踏まえ、本市として直ちに進めるべき、更なる取り組みに要する経費を6月補正予算として計上いたしました。
まず、新規事業である「民間保育士等処遇改善補助事業」は、私立の認可保育所、認定こども園に勤務する保育士・保育教諭・幼稚園教諭の処遇を改善することで、保育士等の確保や、職場定着及び離職防止を図るものです。
次の「保育士等奨学金返済補助事業」は拡充事業です。
この事業は、奨学金を利用して保育士資格等を取得し、私立の認可保育所等に就職した保育士等に対し、その奨学金の返済費用を補助するものです。
これまでは令和4年4月1日以降に新たに雇用された保育士等のみが対象でしたが、今回の拡充により、雇用時期を問わず、既に在職している保育士等も補助の対象となります。
今後も、関係団体との連携を密に図りながら、来年4月の待機児童解消に向けて、鋭意、取り組んでまいります。
次に、5月1日現在の児童クラブ利用待機児童数についてですが、利用待機児童数は64人で、前年比、30人の増となっております。
校区別の内訳は、ご覧の表のとおりです。
すべての学年において利用希望が増加しており、特に待機児童が発生している校区では、小学校低学年の利用希望が高くなっていることが要因で、待機児童が増加したものと考えています。
待機児童の発生が見込まれる校区については、将来推計の精度の向上に努め、学校や地域と密に連携を図りながら、新たな施設整備などの受け皿確保に努め、待機児童の解消に向け、鋭意、取り組んでまいります。
次に、「物価高騰への切れ目ない支援」について、ご説明いたします。
市民生活への支援について、電力・ガス・食料品等の価格高騰の影響が大きい住民税非課税世帯や家計急変世帯に対して1世帯あたり3万円を支給します。
令和5年6月1日時点で、世帯全員の令和5年度分の住民税が非課税の世帯や、令和5年1月以降に家計が急変し、住民税非課税世帯と同様の事情にあると認められる世帯が対象で、受付期間は、7月3日から、9月29日までです。
住民税非課税世帯の方には、市から確認書をお送りしますので、必要事項をご記入の上ご返送ください。
家計急変世帯の方は、7月3日以降に市ホームページからダウンロードできる申請書のご提出をお願いいたします。
また、子育て世帯や中小企業者、農業者への支援も、引き続き行っていますので、ぜひご活用ください。
次に、「8・6豪雨災害から30年~さらに進める災害への備え~」について、ご説明いたします。
まず、「防災リーフレット」を市民のひろば6月号と併せて全世帯へ配布しました。
災害時にとるべき避難行動に関する内容のほか、今年で30年の節目を迎える8・6豪雨災害を含めた過去の災害に関する記事を掲載しています。
災害の教訓を風化させずに、いのちを守るための備えに役立てていくことは大変重要です。
ぜひご活用いただき、災害が迫った際にどのように行動すべきか、改めてご確認をお願いいたします。
また、8・6豪雨災害に関連した各種取り組みとして、パネル展や、鹿児島地方気象台と共同開催の「防災お天気フェア」、小中学生を対象とした防災教育出前トークなどを実施します。
ぜひ、多くの方にご参加いただき、防災への意識を高めていただくとともに、ご家庭での防災の備えに、お役立ていただきたいと思います。
次に、「個性豊かな地域づくり」について、ご説明いたします。
民間のノウハウを活用し、地域住民とともに個性を生かした地域づくりを進める本市2人目の地域活性化アドバイザーとして、イオン株式会社の野中 翼(のなか たすく)さんを配置します。
野中さんは、地域の生産者と連携した農産物等の仕入れを通じた販路拡大に従事し、流通の現場で培われたご見識や農産物の販売促進などの豊富な経験をお持ちです。
今後、「地域と共に創るまちづくりプラン」に基づく事業の企画立案支援などを行っていただきます。
民間出身のお二人の視点で、新しい資源を掘り起こし、各地域の魅力再発見や認知度・イメージの更なる向上につながることを期待しています。
また今年度は、同プランに基づく、地域の魅力ある資源を活用した取り組みが、5地域それぞれで続々と始まっていきます。
その皮切りとなる、吉田地域のイベント「吉田DE(で)わくわくフェスタ」を、6月18日に開催します。
フリーマーケットや、縁日屋台、田んぼを使ったイベントなど、家族連れで楽しめる催しが実施されますので、ぜひ、多くの方にご参加いただきたいと思います。
最後に、「サマーナイト大花火大会」についてご説明いたします。
「かごしま国体・大会記念サマーナイト大花火大会」は、8月19日に鹿児島港本港区で開催します。
1尺玉の100連発や、かごしま国体・大会をイメージした創作花火などを含む、約1万5千発の花火の打ち上げを予定しています。
開催に先立ち、6月3日から、有料観覧席の販売を開始しています。
北ふ頭のイス席とウォーターフロントパークエリアがあり、いずれも席数に限りがありますので、ぜひお早めの購入を、おすすめいたします。
なお、打ち上げの様子は、YouTubeでの動画配信も予定しています。
鹿児島の夏の夜空をダイナミックに彩る今年の花火が、市民や観光客の皆さんに感動をもたらしますとともに、この秋にいよいよ開催となる「かごしま国体・大会」の機運盛り上げにつながっていくことを期待しています。
本日は以上でございます。
報道のご協力をよろしくお願いします。
(記者)待機児童の関連でお伺いしたいのですが、大幅な減少を受けて、昨年度、数々の対策を取られてきたと思いますが、何が功を奏したと思われるかと、また目標に掲げられます来年4月までの待機児童ゼロに向けての決意を改めてお伺いできればと思います。
(市長)この待機児童の減少に当たっては、何より現場でご尽力いただいております保育士、保育教諭の皆さんをはじめ、関係の皆様に心より感謝を申し上げたいと思っております。また、昨年度、専門の組織も設置し、当初予算、そして各般の補正予算も含めて機動的な予算、対策に対しましてご協力、ご支援を賜っております市議会の皆様方にも御礼を申し上げたいと考えております。
その中で今回減少した要因といたしましては、これまで待機児童が多く発生している谷山北部地区と谷山地区において、両地区に特化した潜在保育士の確保、そして、3歳未満児の受入れを促進するための事業に重点的に取り組んできておりまして、また利用申込みが減少する中で受入れが増えた施設があるなど、一定の成果が現れたものと考えております。
一方で今後の待機児童ゼロの実現に向けては、やはり保育士の確保が今後ますます重要になってくるものと考えております。と申しますのが、今、国、政府でも保育士の配置基準の見直しであったり、またこれまで保育の対象はいわゆる共働きなど保育が必要な子供が対象でしたが、そこ以外にも拡大するということもいろいろな検討がなされているようでございます。そういったことを踏まえますと、今後ますます保育士の確保というのが重要になってくる、そういった思いを込めまして、今般の次の定例会に6月の補正予算といたしまして市独自の処遇改善であったり、そして奨学金の返済補助の拡充、こういったところをお示ししているところです。これらの取組をさらに進めていくことで待機児童ゼロの実現を目指してまいりたいと考えております。
(記者)ありがとうございました。
(記者)鹿児島市の新スタジアム構想について、いくつか質問させてください。よろしくお願いします。
先日、下鶴市長は、これまで候補地としていたドルフィンポート跡地と住吉町15番街区についてこれを断念し、新たに北ふ頭という場所を候補地として表明され、3か所全ての候補地の可能性が消えてしまったわけですが、これについて見通しが甘かったのではないか、そういった指摘もあるわけですが、下鶴市長はどのようにお考えでしょうか。
(市長)今回、記者さんもこれまでスタジアムを追っていらっしゃいますから、いろいろ質問があろうかと思います。このご質問にお答えする前段階として、まず、ご承知のことも多いかと思いますが、鹿児島市におけるスタジアム整備検討の前提について、ぜひ改めてお伝えをしておきたいと、その上でご質問にお答えしたいと思っております。
まず、鹿児島市においてスタジアム整備の検討につきましては、森前市長の時代から一つ一つ検討が重ねられてきたところでございます。その中でその前提となっている条件というものがありまして、それは1つはオール鹿児島の枠組みということ、そしてもう1つは中心市街地における街なかのスタジアム整備を目指す、この2つのオール鹿児島、そして街なか、この2つを前提として検討が進められてきた経緯がございます。その中で検討会が設置され、その中で目指すべきスタジアムの候補地、機能というところで街なか、そして複合型が示され、そしてそれに沿って6候補地、3候補地と候補地の選定が進められてきた経緯がございます。
その中で、私も就任後、これまでの鹿児島市におけるスタジアム整備検討の前提条件、並びにこれまでの議論の積み重ねを尊重しながら、検討会の報告書等も含めて、これまでの議論の積み重ねを尊重しながら、私が就任後も整備に向けた検討を進めてまいりました。その中で今ご指摘がありました3つの候補地につきましては、まず1つは民間の土地所有者から取下げの申出がなされ、そして残りの2つの県有地につきましてもドルフィンポート跡地につきましては、今、県で本港区の利活用検討委員会が行われておりますが、そこにおきましてウォーターフロントパーク、緑地の形状そのままでの保存が大勢を占めるなど、また住吉町15番街区についてはやはり敷地の拡張の必要性の見通しがなかなか立たない、こういったところの課題があったところでございます。
私としましてもこれまでの前市長時代からの一つ一つの議論の積み重ねを大切にしながら、3候補地、そして取下げがあった後、2候補地の実現に向けて最後まで鋭意努力をしてまいりましたが、なかなか見通しが厳しいということで、今回、これまでの積み重ねを尊重しながら、この街なか、そして複合化を行って中心市街地への人の流れ、そして経済効果を生み出せる場所ということで、北ふ頭を検討したいと市議会にご報告した次第です。
(記者)つまり、見通しが甘かったわけではないという答えでよろしいですか。
(市長)一つ一つ、その時点、その時点で努力を積み重ねてきましたが、なかなか課題を乗り越えることができなかったということと理解しております。
(記者)昨年度、当初予算で計上し需要予測調査を行いました。そのときにこの結果を基に具体的な施設の規模や機能、スタジアムの配置図などもつくり上げていきたいという説明があったわけですが、それが結果、できなくなってしまったわけですね。鹿児島市民は当然、そういったことを理解して、鹿児島市民は税金を納めている身ですから、鹿児島市民の皆さんに対して税金の支出として適正だったのかどうなのか、そこはいかがでしょうか。
(市長)この本港区における需要予測調査等を行ったわけでございます。そして、今回、北ふ頭を目指すというところも本港区の持つポテンシャルであったり、中心市街地との近接性、こういったところを踏まえて、今回、北ふ頭を検討させていただきたいと市議会にご報告申し上げました。同じ本港区エリアということで今回調査を行った中心市街地への経済効果であったり、そして複合化を行った場合の維持管理費であったり、そういったところの試算につきましては十分に援用、活用できるものであると考えておりますので、今回のこの報告書の結果も踏まえながら北ふ頭での検討に生かしてまいりたいと考えております。
(記者)結果的に市長が就任されてから取り組まれてきたスタジアムの構想、取組というのはかなり遠回りをしているというか、実現できるまでの時間がまたさらに遠のいてしまったように私は感じているのですが、下鶴市長に期待されて票を投じた有権者の皆さんに申し訳ないという、そういう思いはおありですか、どうでしょうか。
(市長)まず、時間軸のお尋ねがありましたので、ここも1つご説明しておきたいなと思います。
私が引き継ぐときに3つの候補地がございました。1つは民間で、あとの2つは県有地でございます。今回、北ふ頭を目指すということで、港湾計画の改訂に一定の時間を要するというご指摘もあり、それはそのとおりでありますが、一方でこの3候補地も実は事情は時間軸という点では変わらないものでございます。すわなち、浜町バス車庫、そして住吉町15番街区、そしてドルフィンポート跡地が当初3つの候補地として挙げられていたわけでありますが、ドルフィンポート跡地以外の2候補地、元候補地ですね、浜町バス車庫と住吉町15番街区については、スタジアムの建設を行う場合に港湾計画の改訂がいずれにしても必要な場所であります。したがいまして、この本港区エリアでスタジアム整備を目指すに当たっては、ドルフィンポート跡地以外は港湾計画の改訂は避けては通れない道でありまして、したがいまして、この港湾計画の改訂に関する一定の時間をどの場所も要するということがございます。そういった意味でもある程度時間を要するプロジェクトとなるわけですが、私としましては、やはり鹿児島の未来に向けた人の流れをつくり、そして、鹿児島の魅力を大いに発信できる、そういったスタジアムの整備に向けて取り組んできたところですし、今も実現に向けて取り組んでいく思いに変わりはないところでございます。
(記者)先ほど来、森前市長から引き継いだこれまでの議論を尊重し、という言葉が繰り返し何度か登場していますが、市長に就任された時点で3候補地を一度見直して、その時点で北ふ頭を追加して、それから予測調査を行うことも決して無理な話ではなかったのかなと思うんですね。それぐらいやはり税金を支出する、使うということは慎重に行うべきものではないかなと私は思っているのですが、いかがでしょうか。
(市長)これはいろいろとご意見もあろうかと思いますが、就任時点で数年以上の積み重ねの議論が行われてきているわけです。外部の検討会があり、そしてそこから提言がなされて、そして、6候補地、3候補地と絞ってきた経緯があります。まずはこれまでのいろいろな方の知見、思いが詰まった議論の積み重ねを尊重していくことが私としては自然な進め方であったろうと考えております。
(記者)そうですか、分かりました。そして先ほどから出ている北ふ頭を新たな候補地として表明されたわけですが、私、実際に奄美・喜界航路を運航されている海運会社の方に話を伺ったのですが、降って湧いたような話で、なかなか理解できるものではないというかなり厳しい反応があったわけですが、港湾関係者や海運会社の皆さんにどのように理解を求めていこうとお考えでしょうか。
(市長)北ふ頭に限らず、鹿児島港の最も大きな機能は物流、特に離島物流だと私は考えております。したがいまして、港湾機能のうち離島への物流機能をどう確保していくか、このことが非常に重要であろうと思っております。この北ふ頭を候補に挙げる前提条件としましては、現在、北ふ頭をお使いの港湾、特に離島物流の機能が確保されることが前提条件になると考えております。したがいまして、私どもといたしましても県に対しまして港湾計画の改訂並びに現在北ふ頭で行われている港湾機能のうち、特に離島への物流機能の確保に向けた方策についてお願いをしてまいりたいと考えております。
(記者)先日、特別委員会の中で下鶴市長は北ふ頭の整備に向けて全力を傾注していくという覚悟を述べられましたが、その整備に係る様々な費用が今後出てくることが予想されるわけですが、例えば、今おっしゃっていた海運の港湾(機能)を維持していくために必要な経費であったり、時には移設というものが出てきた場合、移設に係る費用であったり、新たな岸壁を整備しなければいけないとか、そういったもの一切合切を背負っていく覚悟があおりだということでしょうか。
(市長)これはいろいろ、オール鹿児島での取組でありますので、そもそもいくらかかるのかといったところ、そして、国庫補助がいくらつくのか、こういったところは試算を弾かないと分からないことですし、今後の協議になるだろうと考えております。
(記者)もう既に県から、そもそもここに新しいものを造りたいと言っている人が当然そこに係る費用は捻出するべきだろうと、そういった声も取材の中で出てきているのですが、いかがでしょうか。
(市長)この辺の話については、この構想がより具体化したときに協議が進むものだろうと考えております。
(記者)分かりました。すみません、長くなって大変恐縮なのですが、いよいよゾーニングの議論がこれから始まっていくわけですが、一方で下鶴市長は任期としては1期目、4年間が来年で1つの区切り、大きな節目を迎えるわけですが、ご自身の1期目最後までにどの程度までこのスタジアム構想の議論を進めていきたいと考えていますか。
(市長)まずは今ご指摘がありましたように県の利活用検討委員会におけるゾーニングが今後本格的な議論に入ってまいります。そこにおきまして、何といっても北ふ頭をエンターテインメントゾーンというように市民、観光客のにぎわいをつくり出すエンターテインメントゾーンとして位置づけていただけることが非常に重要になってくるかと思います。したがいまして、鹿児島市としましても委員を出しておりますので、県の本港区の利活用検討委員会の特に北ふ頭におけるゾーニング議論の中で鹿児島市としてのまちづくりの考え方、具体的には市民、観光客がにぎわうエンターテインメントゾーンとしてぜひ位置づけていただきたいと、こういった考え方を伝えていきたいと考えております。
そしてもう1つ重要だと思っているのが、やはり機運の盛り上げだと思っております。これは特に、例えばそれこそ主なユーザーとなることが予想されるサッカー、ラグビーの関係者、さらには、白波の利用調整に係る陸上の皆様、もしくはエンターテインメントも考えております。そしてさらに言えば、中心市街地の活性化に寄与する施設として考えておりますので、特に天文館・いづろエリアの皆様、こういった皆様にとって歓迎される施設であることが大前提の条件になってこようかと思います。したがいまして、もちろん説明をしっかり尽くしていきますが、こういったいわゆる関係の皆様からの期待の声がしっかりと上がるように、そこをしっかりと見定めながら順次取組を進めていきたいと考えております。
(記者)今ちょうど機運盛り上げ、機運醸成という言葉があったわけですが、本来税金を使って何か一定の施設を整備しようと考えたときに、市民あるいは県民からこういったものを造ってほしいという声があって、それに対して税金を支出していくのが本来の、通常の流れなのかなと思うのですが、造るために機運を醸成するのは、順番としてどうなのかなと私は少しクエスチョンマークがあるのですが、いかがでしょうか。
(市長)そこはどちらが必ずしも先に立つという話ではなくて、もともと、そもそも前市長の時代に整備検討を始めたときにスタジアムの整備、特に新しいスタジアムが欲しいという声が高まり、そのときはJのライセンスの話もあったこともご承知だと思います。そういったところの機運の高まりからスタートしているところであります。一方で、やはり一定の規模のプロジェクトですので、この機運の高まりを受けて検討を始める、そして、当然にこれはやはり行政として一定の方向性を示していくべきものだろうと考えております。この方向を示しながら、お互い徐々に高まっていく、こういったところが進め方なんだろうなと思っています。
(記者)分かりました。ありがとうございました。
(記者)繰り返しになりますが、サッカースタジアム構想についてお伺いしていきます。
先日の(市の)特別委員会の開会日だったと記憶しておりますが、塩田知事が取材に応じまして、既にその件についてはご存じだと思いますが、かいつまんで申し上げますと、北ふ頭での設置については港湾計画等の変更も必要になることが前提になりますので、大がかりな話になり、かなり時間がかかるのではないかという認識を示されたということですが、この知事のご発言、受け止めについてはどのようにお感じになりましたか。
(市長)それは知事のおっしゃるとおりだろうと思います。
(記者)県が管理者であり、この土地の事業者であるわけですが、その土地の管理者がかなり時間がかかるのではないかとご発言しているのは、そのとおりというのはもう少し踏み込んで言うとどういった……。
(市長)港湾計画の改訂には一定の時間を要するのは事実でありますので、そのことをおっしゃられたものだろうと捉えております。
(記者)ありがとうございます。先ほども質問がありましたが、これまで6候補地から3候補地、そして2候補地、その2候補地を断念して新たに北ふ頭という候補地が出てきたわけですが、同じ本港区エリアということでは継続性があるのかなと思いますが、一方で、これまで候補地として全く当局からは上がっていなかった、特別委員会では一部指摘はありましたが、当局からはそういったご提案はこれまでなかったと思います。そういった中で市議会ですとか、県、それから港湾関係者からこれまでの議論の中で話がなかったので、北ふ頭という候補地が出てきたことに一部困惑が見られるのかなと思いますが、これまでの県等との間での北ふ頭という候補地が新しく出てきたこととの整合性についてはどのようにお考えでしょうか。
(市長)これまでも鹿児島市のスタジアム整備検討は、中心市街地への人の流れ、そして経済効果を生み出す街なかのスタジアムということを軸に検討が進められてまいりました。その中でも本港区エリアのポテンシャルに注目する形で検討が進められてきた経緯がございます。その中でドルフィンポート跡地、そして住吉町15番街区はそれぞれ課題が大きく、なかなか乗り越えるのが厳しいという状況の中、やはり中心市街地への近接性、そして敷地面積など、建設の整備のポテンシャルが高い北ふ頭に着目をしまして、今回、候補地として挙げさせていただいたところでございます。
その中で鹿児島市の元々のまちづくりにおける考え方におきましては、都市マスタープラン等ありますが、その中でもやはり北ふ頭でのにぎわいの創出が重要だという考えは元来持っておりまして、例えば、今年の秋には北ふ頭でナイトタイムエコノミーの実証実験を行うことを考えております。これは中央駅から甲突川、天文館、本港区エリア、さらにはその先の桜島海域を結ぶ、こういったウォーカブルなまちづくりを目指した1つでもあります。そういったところで、元々まちづくりの中で非常に有望な地域であるという認識は持っておりましたので、そういったところも相まって、今回、候補地に加えさせていただいたものでございます。
(記者)ありがとうございます。少し逆説的な話になるかもしれませんが、北ふ頭のポテンシャルがあるのであれば、なぜこれまで議論に上がってこなかったのか、6候補地から3候補地に絞られる、また2候補地に絞られる間になぜ北ふ頭は出てこなかったのか。それは一因として、やはり北ふ頭という土地が既に施設もたくさんありますし、航路の付け替えであるとか港湾計画の変更、ほかの候補地も港湾計画の変更は同様ですが、そういった実現可能性がやはり相対的にあまり高くない、難しいのではないかということで北ふ頭は入ってこなかったのではないかと推察するのですが、そこについてはいかがでしょう。そのように考えると、北ふ頭が出てきたのは、やっぱりこれまでの候補地が難しいので、やや追い込まれて北ふ頭にせざるを得ないとなってしまったのではないかという印象を受けるのですが。
(市長)これはもともと平成31年の報告書等で6から3候補地に挙げられなかった事情としましては、当時、候補地を選定するに当たっては、現に建物が建っているなど、利用されていない土地ということで候補地が選定された経緯がございます。したがいまして、北ふ頭は今、離島航路があったり、貨物上屋、旅客ターミナルがありますので、そういった経緯で当時、候補地には入らなかったと聞いております。
今回、同じ本港区エリアでポテンシャルが発揮できるエリアとして北ふ頭を候補地に加えたことにつきましては、もちろん乗り越えるべき課題は多くありますが、一方で、北ふ頭という可能性に満ちた土地を市民、観光客の方でにぎわうエンターテインメントゾーンとして整備をしていくことは、それだけの価値があるものだろうと捉えております。したがいまして、もちろんこれから関係の方、特に県、そして港湾関係者をはじめ、関係の方々と丁寧にご説明、協議を尽くしながら、そして機運も盛り上げながら一つ一つ課題を乗り越えて取り組んでいければと考えております。
(記者)ありがとうございます。今後の見通しについてですが、ご指摘のように県とそれから港湾関係者の理解を醸成していくことが無論大事になってくると思いますが、県、それから港湾関係者、どういった協議を通じて理解を得ていこうとお考えでしょうか。
(市長)これは何といっても、現在、北ふ頭で行われている港湾機能、特に離島物流機能をどこでどのように維持・確保していくかが重要になってくると思います。そしてそのためには、県におかれまして港湾計画の改訂並びに港湾機能をどこで維持していくのか、こういったところが必要になってこようかと思います。そういったところを丁寧にご説明していこうと思っているわけですが、一方で、恐らく県からご覧になられた場合、このスタジアム構想をどう考えるかにつきましては、やはり何といっても関係者の機運といったところも大いに見られるのだろうと考えております。具体的には、先ほど少し申し上げましたが、実際に主に使う当事者となるサッカー、ラグビー、そして白波のほうの利用調整に係る陸上の関係者であったり、そして隣接する中心市街地、天文館・いづろエリアの方々であったり、こういった方々からどれだけ必要だという機運が高まっていくか、ここにかかってくるのだろうと、県からご覧になられたときの必要性というところがですね。したがいまして、こういったところを我々としても高める努力をしてまいりますし、また都度都度、機運の状況について確認をしながら、それに合わせて協議なり、そしてスタジアム整備に向けた取組を進めていきたいと考えております。
(記者)ありがとうございます。最後にお伺いしますが、先日もぶら下がりでお尋ねをした件ですが、仮のお話として、北ふ頭もやはり難しいとなった場合、サッカースタジアム構想全体の実現性について、もしこれが困難だという場合は新たに候補地をまた探すことになるのか、あるいは既存の施設の改修であるとか、そういった次善策を検討する余地があるのか、そこについての可能性についてお聞かせください。
(市長)これもスタジアム整備の前提のところでお話しすればよかったのですが、特にJ2以上のライセンスを取っているスタジアムの整備主体はその大半が県や政令市であります。逆に言えば、鹿児島市は中核市ですが、中核市から小さい規模(の自治体)が主体となっていることは、J2以上のスタジアムではむしろ少数派でございます。それではその中で、前市長の時代になぜ鹿児島市がスタジアム整備の検討を始めたのかと考えますと、やはり中心市街地の活性化、交流人口の増といった、街なかに人の流れ、経済の流れを生み出す複合型のスタジアム、こういったことを前提に鹿児島市としてスタジアム整備の検討を行ってきた経緯がございます。したがいまして、鹿児島市が主体となる鹿児島市としてのスタジアム整備の検討につきましては、街なか、中心市街地に近接したエリアでの検討になってくるということが大前提としてあります。その上で、いろいろ他地域でのスタジアムの整備ということもご意見があられる方もいらっしゃるかと思いますが、そこにつきましては、まずは今、ホームである白波は県の施設ですので、そちらにつきましては県で当然検討される話だと思っておりますし、またライセンスが絡む話でありますので、そちらについてはクラブで方向性をお考えになる話だろうと考えております。
(記者)ありがとうございました。以上です。
(記者)関連でよろしくお願いします。
北ふ頭整備に関してですが、県に港湾計画の改訂と離島機能の確保・維持の方策を求めているとおっしゃったのですが、それは離島航路の移設が前提と認識してよかったですか。
(市長)どこの場所で離島航路の機能を確保するかはいろいろ考え方があろうかと思いますので、はい。
(記者)移設でどこに動かすか、そこは県に考えてもらうということですか。
(市長)そこは港湾のテクニカル的な部分も関わってきますので、その際にはいろいろ協議していくことになるだろうと思います。
(記者)ありがとうございます。港湾計画の改訂には一定の期間がかかるという認識を今日も述べられたと思うのですが、現時点での北ふ頭整備の実現可能性はどれぐらいあると市長はお考えですか。
(市長)北ふ頭での整備につきましては、やはり北ふ頭という場所が持つ市民、観光客のにぎわいの場として、エンターテインメントのエリアとしてのポテンシャルを引き出していくことは非常に重要でありますので、全力を傾注して取り組んでいきたいと考えております。一方で、先ほどこれも少し申し上げましたが、これは市だけが走る話ではなくて、やはり実際にお使いになる、もしくは経済の効果が特に見込まれる、そういったいわゆる関係者、当事者の方々にどれだけ必要とされるかも非常に重要となってくると思います。そういった必要度合い、そして機運、こういったところをしっかりと都度都度確認しながら、それに応じて取組を進めていきたいと考えております。
(記者)ありがとうございます。その関係者の方の必要度合いや機運は今どれぐらいと認識されていますか。
(市長)一定の必要性はいただいていると思いますが、やはり大きなプロジェクトですので、もっともっと機運なり、必要という声を高めていかなければならないと考えているところです。
(記者)それを確認する具体的な方法は、何か今お考えがありますか。
(市長)それは都度都度のいろいろな測定手法になってこようかと思いますが、まずはいろいろな組合なり、団体なりの代表者の方への聞き取りを中心に進めていきたいと考えております。
(記者)ありがとうございます。あと県の利活用検討委員会で市の考えを述べていくというお話もあったと思うのですが、これはいつの段階で市としては言うのが理想というお考えがあるのかというのと、ゾーニングへの意見を述べるときに北ふ頭で整備を目指していることと、具体的な配置案とか絵というのは示されるお考えはありますか。
(市長)まず、これから県の利活用検討委員会ではゾーニングの議論が本格化してまいります。したがいまして、まず市としましては、特に北ふ頭におけるゾーニングの中身が、我々が目指すエンターテインメントとしてのゾーニング、こういったところをお認めいただけますよう、北ふ頭をエンターテインメントとしてのゾーニングをすることの効果、価値、こういったところをまちづくりの担当者としての考え方を伝えていきたいと、まずは北ふ頭がそのようなゾーニングにならないと話が前に進みませんので、まずはそこに注力をしたいと考えております。
(記者)その北ふ頭の市が望むゾーニング案は、もう8月に、割と始まったらすぐお伝えするお考えですか。
(市長)これから県の利活用検討委員会がそれぞれの会議で何を議題にするかによりますが、当然にゾーニングを議題にする場合にはお示しをしていきたいと考えております。
(記者)県からは、2候補地に関しても具体像がないということでなかなか議論に反映されなかった過去もあって、北ふ頭に関しての具体像が示されないと、またなかなか議論に入っていけない可能性があるという懸念もあるのですが、具体的な配置案や絵はゾーニングを話し合うものと一緒に提示するお考えは現時点ではないでしょうか。
(市長)ここに関しては、むしろ今、県の利活用検討委員会でいろいろ議論が進められてきますので、そちらで例えばゾーニングを検討するに当たって配置案が必要だということがあれば、当然に対応させていただきたいと考えております。
(記者)ありがとうございます。長くて申し訳ないのですが、街なかスタジアムとは、やはり本港区でないと実現は難しいのでしょうか。
(市長)これにつきましては、やはり人の動線を考えますので、動線についてはいろいろな考え方があって、1つは、来た方が交通の結節点といいますか、起点からどう目的地、この場合はスタジアムに着いてどう動かれるのかということ、そこに中心市街地を挟むのかどうか、こういったところの動線の設計が1つ、もう1つは、附随して、やはり数千人をさばけるのかも考えなければならないと思っております。特にいろいろなスポーツの試合にせよ、いろいろなライブなどにせよ、特に終わったときには一斉にはけますので、こういったところを市として吸収できるのか、そしてどうさばいていくのか、こういったことができる立地なのか、こういったところも実は副次的に考えていかなければならないなと考えております。
(記者)それが実現できるのは現段階では本港区のみという認識ですか。
(市長)そうですね。あとはさらに言えば、当然に一定の広さがある土地でないとできませんので、やはり中心市街地に附随して人の流れを生み出すことができる、そして数千人、万を超える人の動きを一斉に流れたときにさばくことができる、さらには一定の面積がある、こういったところを勘案すると本港区エリアになると考えております。
(記者)先ほどの質問と似てしまって申し訳ないのですが、そうなると北ふ頭の整備が難しかった場合は多機能複合型のスタジアム構想は白紙に戻るという可能性もあるのでしょうか。
(市長)このスタジアムの整備につきましては、先ほど来申し上げておりますとおり、街なかでの多機能複合型スタジアムというのが、鹿児島市が主体となる整備検討の前提条件となっております。したがいまして、我々としましてはこれまでの議論の積み重ねを踏まえた上で北ふ頭での整備実現に全力を傾注してまいりたいと考えております。
(記者)すみません、しつこいようですが、全力を傾注して難しかった場合は、多機能複合型スタジアムの構想を練り直す必要性はあるのでしょうか。
(市長)その際は、今いろいろ条件を申し上げましたが、それに合致した場所があるのかないのか、その時点での判断になろうかと思います。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
すみません、あと最後にもう1点なのですが、市長が考えるオール鹿児島とはどういうものだと思いますか。
(市長)それは、やはり県であったり、そして今回、港湾エリアですので、港湾関係の皆様のご理解をいただくことはもとより、まずは当事者であられるサッカー関係、ラグビー関係、そして利用調整に係る陸上関係の方々、そして近接する中心市街地である天文館・いづろエリアの方々、こういった方々からの必要という声、そして機運、さらには、それが最終的には市民の皆さん全体への機運にもつながっていくかと思いますので、こういったところが重要になってこようかと考えております。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
(記者)機運についてお聞きしますが、現時点でスタジアムを造ってほしいという機運は、市長の中ではどれぐらいある、もしくは高まっていると受け止めていますか。
(市長)どれぐらいというのはなかなか難しいところですが、もちろんスタジアムが必要だという声は一定程度あると考えております。そもそも市におけるスタジアム検討の整備をスタートした経緯もそういった機運が高まったことからスタートをしておりますので、一定の機運はあるかと思っております。一方で、やはり大きなプロジェクトですので、これを推進するには大きな推進力が必要なのもまた事実であります。そこにはまだまだ課題があって、特にやはり熱というのはいろいろ伝わっていくもので、まずは中心にいる、いわゆる当事者の方々ですね、ここでの熱が高まり、それが周りに伝わっていくものだと、これはどのプロジェクトもそうでしょうが、コアの方々の熱が周りに熱伝導を起こしていくものだろうと思っています。まずはサッカー、ラグビー、陸上関係者、そして天文館・いづろ関係の皆様にとって必要という声がどれぐらい上がるのか、さらには機運がどれぐらい周りに伝わっていくのか、こういったところをさらに高めていく努力をしていかなければならないと思っております。
(記者)機運を把握する手段としては、どういったものをしていきたいと考えていますか。
(市長)まずはそれぞれの団体の長の方々への聞き取りになってこようかと思います。
(記者)聞き取りというのは、8月からゾーニングが本格化していきますが、いつやろうと考えていますか。
(市長)それはこのスタジアムの件だけではなくて、いろいろ商工等も含めて、それこそ商店街の方々とのコミュニケーションは事務方同士で取っておりますし、そういったところを踏まえて都度都度取っていきたいと考えております。
(記者)あと質問がかぶるかもしれないのですが、市長の中では奄美・喜界航路の移設は前提で考えていると思っていいですか。
(市長)これはもうお使いになられる奄美・喜界航路の方々がどういう形であれば離島物流を円滑にできるのか、まず、ここ次第だろうと思っております。したがいまして、どういった形で離島物流機能、港湾機能を確保していくかは今後協議をしてまいりたいと考えております。
(記者)仮に移設するとなった場合、移設先とかは、県は満杯状態だと言っているのですが、移設先は市長としてはあると考えていますか。
(市長)ここについても、どうすれば使いやすい離島物流の場所ができるのかをお使いになられるユーザーである海運会社の方々、そして港湾管理者である県の方々と丁寧に協議をしてまいりたいと考えております。
(記者)あとターミナルや倉庫も建っていると思うのですが、そこを改修するなり、取り壊すなり、その辺について市長はどうお考えですか。
(市長)これもやはり港湾の管理をされる県、そして実際お使いになられる海運会社から見てどういう形が使いやすいのか、やりやすいのか、こういったところにかかってこようかと考えております。
(記者)北ふ頭を候補地に挙げるなら、航路をどうすべきだとか、ターミナルや建屋をどうしたほうがよいかを、北ふ頭にスタジアムを建てたい市から提案するべきなのではないかと思うのですが、そこはどうお考えですか。
(市長)これはいくつか選択肢があろうかと思います。例えば、北ふ頭内での機能の移設も1つの案でしょうし、北ふ頭外への機能移設もあり得るでしょう。ただ一方で、これはやはり鹿児島港全体のいろいろな考え方もあろうかと思いますので、ここにつきましては、まずはお使いになられる海運会社から見てどういった形が使いやすいのか、そしてその中で使いやすいなどいろいろある中で、では、どのプランであれば港湾管理者である県として実現が可能なのか、こういったことは今後協議をしていく必要があるだろうと考えております。
(記者)ターミナルや倉庫を潰さない状態でスタジアムは入り切ると、市長としては今の段階で考えていますか。
(市長)これは両方選択肢があろうかと思いますので、例えば案を示す場合にあっても、これと単独で示す可能性もありますが、いくつかパターンを示すこともあり得るだろうと考えております。
(記者)先ほどゾーニング議論の中で、配置案など必要だという流れになれば示したいとおっしゃっていましたが、造りたいのなら、やはり配置案を示した上で、こうしたいからエンタメゾーンにしてくださいというように考え方を伝えるのが筋なのではないかと思いますが、配置案は、相手から求められない限り市として今のところまだ示す予定はないということですか。
(市長)この配置案につきましては、県の利活用検討委員会でのゾーニングの議論、まずこれが大前提となってまいります。したがいまして、このゾーニングの議論において、どの程度まで書き込んだものが必要か、そこに応じてお示しをしてまいりたいと考えております。
(記者)配置案がないとなかなか委員の人たちも議論できないのではないかと思うのですが、できるだけ早く示したいとか、いつ頃に示したいという考えはないですか。
(市長)この配置案というのも、どの精度でお示しするのかということがあろうかと思います。例えば、一番シンプルな配置案としては、いわゆる四角形をはめるという配置案もあれば、附帯施設をどういう規模で、高さなども含めて示していくのか。こういったいろいろなレベル感があろうかと思います。したがいまして、ゾーニング議論において、どういったレベル感の配置案が、このゾーニングを議論するに当たって必要とされるのか。そこに応じてしっかりと丁寧にお示しをしていきたいと考えております。
(記者)市長としては、今までの2候補の需要予測調査の結果が十分に生かせるという認識でしたが、北ふ頭にする場合の何か調査というものは、どういう効果があるとか、どういうものが課題かという調査はいつ頃着手したいと考えていますか。
(市長)ここにつきましても、まずは、県の利活用検討委員会で、ゾーニングとしてお認めいただけるかどうかがまずスタート地点になるかと思います。仮にお認めいただいた場合におきまして、これまでの調査が活用できる部分、追加で調査が必要な部分、さらには、この予算をお通しいただいて、議会から附帯をいただいている市としての協議会をどういった形で立ち上げるのか、こういったところはゾーニング議論を踏まえながら対応していきたいと考えております。
(記者)オール鹿児島で、離島物流の確保だったりとか、あと港湾計画の改訂を県にお願いしたいとおっしゃっていましたが、離島物流の確保は、市と一緒になって県が港湾利用者を説得してほしいというか、一緒に協議の場に出てきてほしいというイメージですか。
(市長)説得ではないですね。やはり離島物流の方々からすれば、お使いの機能を確保する場所があるかどうかが当然に重要であると考えておりますので、我々としましては、代替的な離島物流の機能を維持する場所の確保、さらに言えば、大前提は港湾計画の改訂が必要でありますので、こういったところをむしろ県にお願いしていきたいと考えております。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
(記者)同じくスタジアムのことなのですが、北ふ頭については、既に商工会議所も商工活用をしたいという考えを示しているかと思うのですが、商工会議所との調整はどのように進めていきたいという考えでしょうか。
(市長)商工会議所さんは提言書を既に出されていると承知しております。その中でも北ふ頭をエンターテインメントゾーンとして位置づけたいというお考えが示されていると承知をしておりまして、我々と目指す方向性は一緒だなと感じておりますので、協議・連携をしながら取り組んでいければと考えております。
(記者)分かりました。そのエンターテインメント空間の創出という意味では同じ方向性というのは、それは確かにそのように捉えることはできるかと思うのですが、一方で、商工会議所の岩崎会頭は、昨年12月の県の利活用検討委員会の初会合の段階ではありますが、自分たちの考える中にサッカー場は入っていないとおっしゃっていて、あまり必要性を感じないという発言をされたと思うのですが、そういう意味では否定的な見解かと思うのですが、その点は市長としてはいかがでしょうか。
(市長)私としては必ずしも否定的だとは捉えていなくて、その時点において、いろいろ商工会議所さんとして、各ゾーンの絵の中で、特に商工会議所さんとしては、コンベンション機能を持った施設の整備を最優先に掲げていらっしゃると思いますので、そういったところに注力、着目をされているのかなと思っています。一方で、このエンターテインメントゾーンとしての北ふ頭の位置づけ、さらには、それを実現する手法としてのスタジアムのポテンシャルにつきましては、しっかりと説明をしていきながら認識を一緒に共有していければと思っているところです。
(記者)特別に直接説明に伺ったりとか、何らか協議の場を持ったりとか、何かそういった具体的な計画は今の時点ではありますか。
(市長)もちろん必要があればお会いしたいと考えておりますし、また、今後、検討を具体化していく中においては、やはり街なかの人の流れ、経済活性化、こういったところも描きながら考えておりますので、何らかの協議体をつくったりする場合にはぜひとも商工会議所さんにもご意見を伺っていきたいなと考えております。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
(記者)先ほどちょっと需要予測調査の件が出たと思うのですが、その関連なのですが、市長は先ほど、北ふ頭で認めてもらってからそういった調査をという話があったと思うのですが、これまで、従来の3つの候補地については需要予測調査をして、その経済効果であったりとか、運営収支であったりとか、そういったものの位置づけの中でどこが一番いいとか、そういう説得力を持った説明として、県の利活用検討委員会に説明に行かれた印象だったのですが、今後、県の利活用検討委員会に北ふ頭(を候補地)として関わっていく中で、そういった北ふ頭での経済効果であったりとか、そういう数字の裏づけというものが説明していく上でとても重要になってくるのかなと。これまでの調査のものを活用できるというお話ではあったと思うのですが、そこは特化したきちんとした裏づけは必要かと思うのですが、それはやはり、提案までに調査する予定はないということなのでしょうか。
(市長)ここにつきましては、今年度の当初予算で、市としてのスタジアムの協議会の予算を計上しております。一方で、議会から予算をお認めいただくに当たって、附帯をいただいているところでありまして、どういった状況が整えば協議会を走らせることができるのか、こういったところも議会と丁寧にコミュニケーションを取りながら考えていきたいと考えております。
(記者)協議会が開けないと需要予測調査のようなものを新たにするという決定も、なかなか難しいということでしょうか。
(市長)どう考えるかでありますが、これまでの調査で援用、活用できるもの、追加で調査が必要なものいろいろあろうかと思います。その場合には、やはりこういった協議会の場におきまして、どういった調査が追加で必要なのか、こういったところをご議論いただけるのがいいのかなと思っておりますので、どういった状況が整えばこの協議会がスタートできるのか、こういったところは議会から附帯をいただいておりますので、この附帯決議を重く踏まえて、また、議会と密にコミュニケーションを取りながら取り組んでいきたいと考えております。
(記者)あともう1点なのですが、今回の北ふ頭も県有地であると思うんですね。今回、従来の候補地を断念する経緯の中で、やはり県有地である県との協議の不十分さという指摘が議会でもあったと思うのですが、今回、北ふ頭を新たな候補地として表明するに当たって、それまでに知事や、県市の連絡会はあったと思うのですが、どれぐらい県側の実現の可能性であったりなど、そういったものの調整は済ませた上での今回の表明になっているのでしょうか。
(市長)これは事務レベルの県市連絡会で、北ふ頭を候補地と挙げる方向性につきましては、ご説明をした上で議会にご報告をしております。そして、もちろんこの北ふ頭につきましてはいろいろ課題があるわけですが、一方で、現実において、県から駄目と言われているわけではないと考えております。逆に言えば、課題の提示というのは、これを乗り越えればというところのご示唆だとも受け止めておりますので、しっかりと一つ一つ乗り越えていければと考えております。
(記者)ありがとうございます。
(記者)スタジアム関連なのですが、港湾計画の見直しには知事は10年ほどかかると発言しています。先ほど、下鶴市長もそれは理解しているとおっしゃっていましたが、スタジアムの整備時期については、10年以上、15年かかってもじっくり検討していきたいというお考えなのかお伺いしたいです。
(市長)やはり港湾計画の改訂には一定の時間を要するのは事実であろうと認識しております。その中で、やはり腰を据えてでも鹿児島の未来に資する、よりよいスタジアム、エンターテインメント空間の実現に取り組んでいくことは重要であると考えておりますので、私として、ぜひ市民、そして県民にとってよいものを手がけていきたいと考えております。
(記者)それは10年以上かかってもいいという認識ということですか。
(市長)これは少しでもやはり短縮するための努力は当然やっていきますので、少しでも早くできるように取り組んでいきたいと考えております。
(記者)では、今のところ、いつぐらいまでにスタジアムを整備したいという期限は設けずに、もちろん検討していきたいということですか。
(市長)なるべく早くやりたいとは思っておりますが、一方でやはり、港湾計画の改訂という前提条件がありますので、しっかりと港湾計画の改訂になるべく早く着手していただけるようお願いをしていきたいと考えておりますし、また、当然に、並行して走らせることができるものについては並行して走らせていきたいと考えております。
(記者)それと鹿児島ユナイテッドがJ3で今首位だと思うのですが、J1に上がるためにはやはりスタジアムが必要になってくると思うのですが、例えば10年以上整備がかかったとしたときに、鹿児島ユナイテッドの昇格に、もしかしたら間に合わない可能性も出てくると思うのですが、その場合は、やはり市としては、街なかスタジアムが大前提で、鹿児島ユナイテッドのために別な場所に造るという考えは今のところはないという理解でよろしいでしょうか。
(市長)今のお尋ねはJのライセンスに関するお尋ねだったかと思いますが、これはライセンスに関する基準であったり、ライセンスも毎年認定ですので、そこでいろいろJリーグ側のお考えが入ってこようかと思います。そういったときに、我々としましても、こうやって腰を据えて日本一の、世界に誇れるスタジアムをやろうとしているんですということを丁寧にご説明したいと思っておりますし、また、その都度都度のJリーグとも、私どもも丁寧に緊密にコミュニケーションを取ってまいりたいと考えております。
(記者)先ほどオール鹿児島で取り組んでいきたいとおっしゃっていました。一方で、県は、ドルフィンポート跡地での県総合体育館(スポーツ・コンベンションセンター)の整備を着々と今進めています。今、現状でオール鹿児島と言える状況だと市長はお考えでしょうか。
(市長)テーブルに乗っていただいているのでありがたいなと思っておりますし、またオール鹿児島でさらに整備に向けて取り組んでいくためには、先ほど少し申し上げましたが、やはり特に当事者の方々からの必要性の声、そして機運の醸成、これをさらにやっていかなければならないと思っておりますので、逆に言えば、先ほど少し申し上げましたが、恐らく、県からご覧になったときにも、やはりそこも見られているのだろうと思っております。したがいまして、その点で我々もさらに努力をしていきたいと考えております。
(記者)機運が高まってきたら県ももっと理解を示してくるのではないかというお考えですか。
(市長)この度合いというのはそれに伴って高まっていくのではないかと思っております。
(記者)あとすみません、5月26日に開いた県議会鹿児島市・鹿児島郡区選出の議員に対する市政説明会の件なのですが、市議からは相手や順番がおかしいという意見があったと思いますが、そこに対しての市長の認識というか、考えはどうですか。
(市長)これは説明内容に対する誤解が発してしまったのではないかと思っております。つまり、そのような声が上がる前提としては、市議会に説明していない新たなことを飛び越えて県議会に説明するのではないかという疑念をお持ちになったのではないかと思っております。しかしながら、実際には、当然にやはり、今回、北ふ頭案をお示しした順序も含めて、やはり、市としては市民の代表である市議会を最重要に、大切に、真っ先に報告をしていくものでありますし、また、実際に行いました26日の市政説明会につきましても、スタジアムだけではなく、県市連携が必要な7項目の課題について現状の情報共有を行ったものですので、そういったところの中身についてもさらに丁寧にこういった趣旨なんですよと、まかり間違っても市議会にご説明しないことを飛び越えて県議にご説明することはあり得ない、そんなことはしませんよということを改めてご説明したいと思っております。
(記者)この市政説明会を開こうと判断したのは市長なのでしょうか。
(市長)はい、そうですね。
(記者)すみません、一般的に言うと、開こうとしたら、市議からの反発も予想されるような気がするのですが、例えば、市当局、幹部からやめたほうがいいのではないかなど、そういう声はなかったのかお伺いします。
(市長)やったことがないということで、何が起こるか分からないというご指摘はありましたが、私自身も県議会議員としての経験をしている中で、やはり市民の方からお尋ねいただく事項は、実はほとんど市のことなんですね。県のことというよりは。私の体感では8割、9割ぐらいご相談事は市のことでありました。したがいまして、県市連携が特に必要な部分につきましては、現状こうなっていて、現状こういう取組を市と県、執行部同士がやっているということを把握しておいたほうが市民の方への説明もですし、議会での取組も正確な情報に基づいてできるので必要なのではないか、そういった思いで開催をしたものでございます。
(記者)幹部から反発があるかもしれないという声もあったが、やはり市長としては、市と県の連携が大事だということで開催されたということですね。
(市長)市議会の反発ということではなくて、やったことがないのでどういうことが起こるかは分からないというご指摘はありましたが、やはり、それだけの価値があるだろうと私が判断して行ったものでございます。
(記者)すみません、長くなって申し訳ないのですが、その説明会をしてから、少し経ってから北ふ頭という方向転換をされたと思うのですが、短い期間にどのような議論があって、どういう経緯で方向転換をされたのかお伺いしたいのですが。
(市長)これにつきましては、5月29日に事務レベルの県市連絡会がありまして、その中で改めてドルフィンポート跡地、そして住吉町15番街区、両方、課題を乗り越えるのが非常に難しいという認識に至りまして、その直後に2か所の取下げ、そして北ふ頭を候補地としてお示しする、こういったところの方針を決定したものでございます。
(記者)2か所が厳しいというのは前の段階から市長も言われていたと思うのですが、わざわざ県議に説明会を開いてから、10日も経たないうちに方向転換されたのは、その期間に新しい動きがあったのかなと思うのですが、その辺、何かあったのでしょうか。
(市長)まず、県議の方々にする説明会、特にスタジアムに関する主眼は、やはりオール鹿児島での取組をこれまでも積み重ねてきましたし、これからも進めていきますということの情報共有でございます。そして、今回最終的に断念に至った経緯としましては、改めてドルフィンポート跡地につきましては、なかなか緑地の現状の形状での保存という声が高いということ、県の利活用検討委員会でですね。もう1つ、住吉に関しては、なかなか敷地の狭隘(きょうあい)性を乗り越えるのが難しいという認識に至りまして、最終的な判断に至ったものでございます。
(記者)最後にすみません、北ふ頭にはかごしま水族館もあると思います。かごしま水族館はもう開設して25年ぐらい経って、一部でも老朽化が進んでいるという話を聞くのですが、例えばスタジアムと一緒に、スタジアムの中に水族館を入れるという構想は今の段階であったりするのでしょうか。
(市長)今の段階で、水族館はやはり現地で親しまれているものですので維持をしていきたいと考えておりますが、一方で、水族館には30年問題がありまして、中の配管等がおおむね30年ぐらいで更新時期を迎えてきますので、そろそろ中の配管等のリニューアルを考えていく時期になってきているという認識を持っております。
(記者)スタジアムとの複合施設というのはあり得るかは検討されないですか。
(市長)これはやはり費用等にも関わってくると思いますので、それ次第にもなってくるのかなと思います。
(記者)ありがとうございます。
(記者)スタジアムの協議会についてだったのですが、北ふ頭に関連する調査は協議会を開かないとできないと市長はご認識でしょうか。
(市長)どの程度の調査をやるかにもよってくると思いますね。といいますのが、それなりのボリュームの調査をやっていくに当たっては、先ほど来ご指摘がありますように、やはり費用もかかることでありますので、どういった調査が今後追加で必要か、こういったところは北ふ頭に配置案も含めて、配置、そして規模、付加機能、こういったところを検討していくかに当たっても、できればやはりこの協議会を経て行うほうが望ましいのではないかなと考えております。
(記者)ありがとうございます。県の利活用検討委員会は今年度までに利活用案をまとめられると思うのですが、時間も限られている中で議会とのコミュニケーションを取りながらというところはあると思うのですが、市長としては、いつ頃までに協議会を立ち上げたい思いがあるか、そこがあれば教えてください。
(市長)まず重要なことは、北ふ頭におけるゾーニングの議論となってくるわけでありますが、その中でやはり必要なものをお示しできるように、我々としましてはできれば早期にこの協議会を立ち上げさせていただければありがたいなと考えているところでございます。
(記者)それは大体何月頃など言えたりしますか。
(市長)これは議会の附帯であったり議会の考えがありますので、今申し上げる段階にはないと思っております。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
(記者)すみません、ちょっと話題は変わるのですが、児童相談所の件で、報道でも農業試験場跡地が新しい候補地の1つとして市が選ばれたというのが出ていたと思うのですが、この候補地に農業試験場跡地が加わった経緯を教えていただけませんか。
(市長)これまで市としての児童相談所の設置につきましては、これも協議会等を設置いたしまして、望ましい機能であったり、そして、それを受けた立地の条件であったりを整理した上で、どこまで児相単体、そして複合化を図るのか、こういったパターン試算まで行ってきたところでございます。その中で鴨池公園の駐車場を候補地として選定をしたわけですが、一方で、ここの課題としましては、まず、駐車場をどう確保していくのかという問題、そして、さらに言えば、この駐車場を立駐化する場合において、鴨池公園全体としての公園機能、代替機能をどこにはめるのかという話であったり、さらに言えば、複合化をいろいろ検討したりしたわけですが、今度は、これは耐用年数が来ているところの複合化であれば分かりやすいのですが、耐用年数が残っている建物を複合化する場合、あとこれをどう使うのかといった課題もあります。こういったいろいろな乗り越えなければいけない課題が山積しておりまして、なかなか特に代替公園の確保というところですね、ここが大きな課題として横たわっていたところでございます。その中で、やはり議会でのご議論の中でもさらに早期設置をという声が各会派から寄せられたことを受けまして、ではどうすればこれまでの協議会での望ましい機能、そして立地条件を満たした上で早期設置が可能な場所があるかの検討に入ったところです。その中で、県で農業試験場跡地を売却する方針が示されまして、検討いたしました結果、公共交通の利便性、そして車における利便性、そして市内各地に児童相談所から行くときの到達時間、さらには、近隣に子育て支援機能のたにっこりんであったり、南部保健センターであったり、そういったところが立地していることを含めて候補地足り得ると判断いたしまして、候補地として加えさせていただいたところでございます。
(記者)ありがとうございます。昨年12月に県が市や国に意向調査をされたときに、期間を延長された上で市としては使う予定はありませんでしたというご回答だったと思うのですが、半年ぐらい経ってやはり使いたいですとなったのは何か理由があったのでしょうか。
(市長)これは3月議会等の会議録をご覧いただければと思いますが、特に3月議会におきまして、ほとんどの会派から児相の早期設置を望むご意見を多々いただきました。それを受けまして、どうすればより早く設置ができるのか、こういったところの可能性を探る中で出てきたところでございます。
(記者)ありがとうございます。
あと1点だけ、5パターンを含んだ報告書をまとめられたと思うのですが、それは鴨池公園駐車場を前提にした報告書という認識なのですが、農業試験場跡地でまた新たに報告書を取りまとめるような形になるのでしょうか。
(市長)恐らく報告書というよりは、今、候補地に加えたということでありますので、今後、従来の鴨池と、そして今回付け加えた農業試験場跡地と、これらを比較して機能であったり、そして整備までの期間であったり、こういったところを比較検討して最終的な設置場所を決定することを考えております。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
(記者)待機児童についてお伺いしたいのですが、待機児童の解消に向けて取組を進めてきた中で、やはり保育士の確保が課題であると再認識されたということだったのですが、これまでの取組の中で今感じている手応えであったりとか、現場の方からの反響というのがあればお聞かせいただけませんでしょうか。
(市長)これまでも一定の処遇改善であったり、そして働く環境の整備であったり、こういったところを取り組んできたところです。具体的には奨学金の返済補助であったり、そして園の事務のICT化の補助であったり、そして今年度の当初予算では、おむつの持ち帰りをせずに処分ができるという補助を打ったりしております。
その中で、今般、保育士の方々の動きを詳細に分析いたしました。つまり市内の保育所等でどれぐらい園側の新規採用の希望があって、どれぐらい採用できていて、逆にどれぐらい離職をしているのか、こういったところの分析を行いました。その結果、やはりまだまだ新規採用も希望どおりには取れていない。さらには離職も一定数いるということで、それらの分析結果を受けて、今回6月の補正予算でお出しをいたします市独自の処遇改善であり、また、奨学金返済補助も雇用時期の定めを外して拡充する、こういった手だてを講じたところでございます。
(記者)ありがとうございます。少し重なるところがあるかもしれませんが、来年度までに認可保育園の定員を840人増やす計画もあると伺っておりますが、この数字はどのような方法で算出された数字なのでしょうか。
(市長)これは市のほうの分野別の計画でありまして、地域ごとにどれぐらい保育の需要が発生し、また、受皿が今どれぐらいあるのか、そして、その差分はどれぐらいあるのかに基づいて算出をしたものです。
(記者)ありがとうございます。今後の解消、ゼロに向けて改めて意気込みをお聞かせいただけませんでしょうか。
(市長)鹿児島市が若い世代、子育て世代に選ばれるまちとなるためには、何といっても待機児童ゼロの実現が重要であると考えております。ぜひとも保育士の確保をさらに強力に進めていき、受皿の整備も含めてこの待機児童ゼロの実現に向けて引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
(記者)ありがとうございます。
(記者)繰り返しになって大変恐縮なのですが、新たなスタジアム構想、北ふ頭について県の理解を得てから調査を行うところの明確な理由をもう一度教えてもらえますか。
(市長)これは県の理解を得てから調査を行うとは申し上げていなくて、当然県のほうでも今もいただいていますとおり、判断材料は当然に我々としてお示しをしていかなければいけませんので、これは、これまでも県からこういったことを知りたいということがありましたら、その都度真摯にお答えをしておりますし、それはしっかりとお答えをしていきたいと考えております。
(記者)ゾーニングの議論がこれから始まっていく中で、そこに何とか北ふ頭をエンタメ空間として利用してもらおうと理解を広げようと思ったら、やはり調査をいち早くやるべきなのではないかと思うのですが、このあたりいかがですか。
(市長)これは予算をどう見るかでありまして、我々としては、なるべく早期に当初予算でお認めいただいた協議会の場で既存の調査でどこまで、ここは活用できる、ここは追加で調査が必要だといったところも含めて取り組んでいきたいと思っておりますが、一方で、附帯もついておりますので、この附帯に則って、なおかつ改めて議会と密にコミュニケーションを取りながら協議会の設置について探っていきたいと考えております。
(記者)先ほど質疑の中で、実際に新たなスタジアムの当事者の皆さん、具体的にはユナイテッドの球団であったり、ラグビー関係者であったり、といったものが挙がりましたが、そういった方々の聞き取り、そういった方々は街なかにどうしても本港区に造ってほしいんだという思いというのは、確認はこれまでに取れていないということですか。
(市長)街なかへのスタジアムを望む声というのは、当然に当事者からはいただいているものと認識しております。
(記者)それが鹿児島港本港区に具体的に造ってほしいんだという思いでは届いていないということですか。
(市長)それは恐らくクラブとか関係者としては、手法についてはやはり行政に委ねるものだと判断をされていると思いますので、とにかく街なかに新スタジアムがあればいいと思っていただていると認識しております。
(記者)分かりました。先ほどから機運という言葉が何度も登場するわけですが、機運がなかなか高まり切っていかないところの最大の理由は何だと分析されていますか。
(市長)1つは、一番今まで機運が高まったのは、それこそご存じのとおり2018年でしたか、(鹿児島ユナイテッドFCが)J2に上がったときですので、そこにも一定の比例をするだろうと思っております。その中でスタジアムの具体像を示していくことも重要であろうかと思っておりますので、やはり機運を高めるためにはなるべく早いうちにスタジアムの具体像は示せればと思っておりますが、まずは北ふ頭でのゾーニングをお認めいただけるように取り組んでいきたいと思っております。
(記者)今2018年のことを1つ例に挙げられましたが、つまり、それはユナイテッドがなかなか結果を出し切れていないのも1つ機運醸成に欠けているところだということですか。
(市長)結果を出し切れていないとは申しておりません。さらに言えば、機運の1つの明るい兆しとしては、観客動員数はコロナのいっときの落ち込みを除けば着実に伸びてきているので、むしろそれは明るい兆しだろうなと思っているところです。一方で、ファンの方々は少しずつ増えてきていて、着実に増えてきていると認識しているのですが、全体の広がりを考えたときには、やはり昇格であったり、こういった要素があるとなお後押しになるのだろうなと考えております。
(記者)私もこの問題というか、ずっと取材をさせていただいているのですが、なかなか機運の高まっていかないところの理由の1つに下鶴市長の様々な政治決定の手法の丁寧さが足りないという指摘も各所で聞かれるのですが、この指摘についてはどのように受け止めますか。
(市長)これはいろいろな政策を進める上では制約条件がございます。特にスタジアムにおける鹿児島市側から見た制約条件は何といっても自前の土地を持っていない、ここに尽きるわけであります。そのような中でも、やはりスタジアムが必要だという森前市長時代からの検討の積み重ねを引き継ぎまして、オール鹿児島の実現に向けて私なりに一個一個課題を乗り越える努力をし、そして取り組んできたつもりでございます。もちろん、どういった点が丁寧さが足りないかという具体的なご指摘については、真摯に受け止めて今後の対応に生かしてまいりたいと考えております。
(記者)森前市長時代からの協議を踏まえた上でという言葉も今日は何度も登場しているわけですが、やはり根本になる多機能複合型のスタジアムの必要性、スタジアムが果たす役割とか果たす可能性であったりとか、そういったところの理解がやはり進んでいないと思うんですね。つまりそれは、そういったものの必要性を論じる場、もちろん前市長から続いているわけですが、そこの議論がまだまだ足りなかったのではないかなと私は思うのですが、一度立ち止まってそこからもう一度やり直すというのも1つ大きなやり方としてあるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
(市長)立ち止まるかどうかは別として、実は今日申し上げたのは、いくつかご質問を受ける中で、当事者の方々、関係の方々における必要性、そして機運、ここもしっかりと都度都度確認をしながら、それに応じて進めてまいりたいということを申し上げたと思っております。そのことが今のご質問に対するお答えかなと考えております。
(記者)例えば、県との共有というところで、県との向き合いというところでも、この前のぶら下がり取材の中で、下鶴市長は塩田知事とも定例的に会っていると、それから市と県の会議も定期的に行っているとおっしゃっていたわけですが、やはりそこでの何か向き合い、議論の煮詰まりが全然まだまだ足りないのではないかなと取材をしていて感じるんですね。なぜこれだけ毎月のように顔を合わせているのにこれだけ情報共有ができないのかとすごく不思議に思うのですが、いかがですか、このあたりは。
(市長)ここについては、先ほど少し申し上げましたが、これは推測ですが、恐らく県からご覧になったときに、やはり必要性をどこまで認めるのかは、まずは当事者、関係者における必要という声、そして機運の高まり、ここもご覧になられているのだろうと思っております。したがいまして、情報共有自体はしっかりとやっておりますが、県からご覧になったときの必要性の高さ、ここは先ほど来申し上げております当事者、関係の皆様における必要性、そして、機運の高まりをまずご覧になられているのだろうと思っております。したがいまして、私どもとしましても、そこをしっかりとコミュニケーションを取りながら高めていく努力を引き続きやっていきたいと思いますし、また、先ほど少しお尋ねいただいた進め方についても、こういった機運や必要という声の高まりの度合いに合わせながら進めていきたいと考えております。
(記者)一個一個その都度その都度、課題を乗り越えるために全力を尽くしているという先ほど発言もありましたが、この約3年間、振り返ったときに、市長就任してからスタジアム構想について下鶴市長の中で振り返ったときに、もっとこうすべきでなかったか、もっとこうすれば、自分自身がこういう行動を取っていればもっと機運は高まったのではないかと感じるところはありませんか。
(市長)機運というよりも、早めに共有すべきだったなと1つ思っているところが、やはり時間軸のところなんですね。先ほど申し上げましたが、元々3候補地の中でドルフィンポート跡地以外の元2候補地、浜町のバス車庫と住吉町15番街区については、現行港湾計画がはまっておりますので、いずれにしても港湾計画の改訂が避けては通れない、したがいまして、ある程度の時間軸が長くなることを早めに共有しなければならなかったなと思っているところです。これは市民の皆さんとですね。
(記者)つまり、多機能複合型スタジアムというのは、1期4年である程度見通せるような簡単なものではないことをもっと市民に事前にちゃんと共有した上で、この構想を進めていければよかったということですか。
(市長)簡単なものではないというよりも、一定の時間を要するということと、港湾計画というものがあって、そしてその港湾計画の改訂がドルフィンポート跡地以外の元2候補地については前提となることを、もっと共有できればよかったなという思いはあります。
(記者)すみません、繰り返しになって。そういった一定の期間を要することの共有が足りていなかったから何が起きているということですか。
(市長)それは、いろいろな候補地についてのお声があろうかと思います。例えば、郊外というお声もあり、それこそ記者さんの番組で出た白波の話もあったりと、そういったお声も上がるところでありますが、やはり街なかスタジアムの価値であったり、そして、そのためには港湾計画の関係で一定の時間を要する、ここについてはもっと早くからコミュニケーションを市民の方と取っておけばよかったなという思いはありますね。
(記者)今後、市民の方と共有していくためにどういった手法を、今日この場でさんざん言葉を尽くされているわけですので、そういった手法として何か考えていることはありますか。
(市長)それは機会を捉えていろいろなシンポジウム等ありましたらお話ししますし、何よりこの記者会見の場は、ぜひここでお話ししたことをメディアの皆さんだからこそできる市民の皆さん、県民の皆さんに伝えるという皆さん大きな役割を持っていらっしゃいますので、報道をしていただきたいと、むしろそれはお願いしたいと思います。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
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