ホーム > 市政情報 > こんにちは市長です > 市長定例記者会見 > 令和4年度市長定例記者会見 > 令和5年3月30日(木曜日)市長定例記者会見
更新日:2023年4月5日
ここから本文です。
記者会見の動画は鹿児島市動画チャンネル「動画で見る鹿児島市」をご覧ください。
日時:令和5年3月30日(木曜日)10時00分~
場所:鹿児島市役所東別館3階災害対策室
報道提供資料はこちらをご覧ください。
皆さん、おはようございます。
日増しに暖かさが増す中、甲突川河畔の桜も見頃を迎えています。
先般、市議会定例会において、令和5年度当初予算を議決いただきました。
過去最高の規模となった予算には、ポストコロナを見据え、“地域の稼ぐ力”の向上や、子育て環境のさらなる充実、デジタルの積極的な活用など、これまで以上に攻めの取り組みを展開する施策を盛り込みました。
いよいよ開催される「かごしま国体・大会」や、インバウンド回復などを追い風に、市民や鹿児島に想いを寄せる皆さんと心を一つにして、さらに“彩り”豊かな鹿児島市の実現に向けて全力で取り組んでまいります。
本日は6項目について発表しますが、今回から、こちらのモニターを使ってご説明いたします。
はじめに、新たな「かごりん」について、ご説明いたします。
スマートフォンアプリで貸出・返却・支払いが可能となり、電動アシスト機能も搭載した新たな「かごりん」を4月24日から供用開始します。
利用の流れは、まず、「バイクシェアサービス」アプリをご自身のスマートフォンにダウンロードし、会員情報を登録していただきます。
その後は、利用されるポートで、アプリとサドル後部にある端末の操作により、簡単に貸し出し・返却が完了します。
料金プランは、1回会員、月額会員など、4種類で、会員情報で登録したクレジットカードなどでお支払いいただきます。
多くの市民や観光客の皆さまにご利用いただき、CO₂排出量の削減や、市内中心部の回遊性の向上につながることを期待しております。
次に、「4月からスタートするICTを活用したサービス」について、ご説明いたします。
まず、新たな「公共施設予約システム」についてです。
本市のスポーツ関連施設など、132施設の使用にあたり、予約から使用料の支払いまでの手続きが、オンラインで、より簡単にできるようになります。
また、マイナンバーカードなどを活用したオンライン手続きも順次、拡大しています。
対象となる証明書が増えるほか、子育てや福祉など、様々な分野における請求・届け出が可能となります。
このほか、市電全車両での「市電運賃のクレジットカードタッチ決済」や、市立病院の「退院支援システム」などの運用も開始します。
引き続き、ICTを積極的に活用して、市民サービスの向上や業務の効率化を図り、“ICTで住みよいまち”を推進してまいります。
次に、「海外に羽ばたく青少年を応援する取り組み」について、ご説明いたします。
まず、「高校生海外留学支援事業」についてです。
次代を担う国際性豊かな人材を育成するため、令和5年度から新たに高校生の海外留学を支援します。
4月1日から募集を開始します。
次に、「青少年の翼派遣事業」についてです。
4年ぶりに、姉妹都市等への青少年の派遣を再開します。
7月下旬からパース市に、市内在住の高校生10人を派遣します。
10月以降には、長沙市、マイアミ市、ナポリ市、ストラスブール市への派遣も予定しています。
また、今回から新たに、経済的に困難な状況にある学生も参加できるよう、自己負担分の助成も行います。
4月中旬から受付を開始します。
新型コロナの影響で途絶えていた海外での体験や現地での学生との交流を通じて、国際感覚の醸成や異文化の理解につながることを期待しています。
ぜひ、多くのご応募をお待ちしています。
次に、生活情報ポータルアプリ「KagoTips(カゴティップス)」について、ご説明いたします。
子育て・医療・災害など、本市にお住まいの外国人の皆さんに役立つ生活情報を提供するアプリの運用を、本日から開始します。
対応言語は、英語、中国語、韓国語、ベトナム語など7種類です。
生活情報を6種類のコンテンツにまとめて提供するほか、災害時の避難指示などの緊急情報をプッシュ通知で迅速に提供します。
アプリをダウンロードし、言語を設定するだけで利用できます。
アプリのイメージはご覧のとおりです。
「お気に入り登録」や「キーワード検索」もあり、便利にお使いいただけますので、
ぜひ、かごしまでの暮らしにお役立ていただきたいと思います。
次に、「町内会費“オンライン集金”の実証実験」について、ご説明いたします。
「GMOペパボ株式会社」の協力による、同社のWEBサービス「GMOレンシュ」を活用した実証実験を4月から実施します。
町内会役員などが、オンラインで町内会費の請求を送信し、町内会員の皆さんにクレジットカードや口座引き落としなどでお支払いいただきます。
この実験を通じて、集金業務に係る負担軽減の効果や、オンライン化の課題を検証します。
現在、6つの町内会が参加予定となっており、随時、参加団体を募集しています。
説明動画も公開していますので、ぜひご覧いただき、関心をお持ちの町内会は、担当課までご連絡をお願いします。
最後に、グリーンファームの「オートキャンプ場」について、ご説明いたします。
施設のキャンプ場内に、テントサイトまで車で乗り入れできる駐車スペースや、電源・水道などを備えたオートキャンプ場・全5区画が完成しました。
供用開始は、4月1日からで、年間を通じてご覧の料金でご利用いただけます。
予約は、グリーンファーム予約サイトや、電話で受け付けています。
同日の14時からは、オープニングセレモニーを予定しています。
錦江湾を一望できる絶好のロケーションのほか、広大なフィールドを使った自然体験や、野菜・果物の収穫体験などもお楽しみいただけますので、ぜひ多くの市民や観光客の皆さんにご利用いただきたいと思います。
本日は以上でございます。
報道のご協力をよろしくお願いします。
(記者)まず、私から町内会費の実証実験の件ですが、町内会はなかなか加入が伸びないなど、そういった問題があると思いますが、そういった現状を変えるようなきっかけになるという期待があるのでしょうか。どの辺の狙いがあるのでしょうか。
(市長)今回の実証実験のそもそもの狙いについてのご質問だったかと思います。
町内会につきましては、地域コミュニティーを支える大事な組織であると考えておりますが、一方で、町内会の加入率の低下というのが大きな課題となっております。この町内会の加入率の低下という課題には、1つはやはり役員になった際の負担が重いという声を多く聞くところです。したがいまして、特に全ての町内会で共通に発生する業務、その1つが今回の集金業務でありますが、こういったところをICTを活用して負担軽減を図ることで役員になった際の負担軽減、さらには町内会の加入率向上につなげていきたい、そういった思いで今回の実証実験を行うものです。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
(記者)それともう1点、その前のKagoTips(カゴティップス)、対応言語が6つありますが、この資料についてはよく分からないのですが、「やさしいにほんご」は、日本語にあまり慣れていない方向けのものでしょうが、こういったもの(「やさしいにほんご」)というのはほかの自治体等でもあるのでしょうか。それとも鹿児島市独自に考えられたものなんでしょうか。
(市長)それでは、他の自治体の取組は担当課から把握していることを答えてください。
(補助職員)国際交流課ですが、今、鹿児島市のホームページにも「やさしいにほんご」というのを多言語以外に設けております。ほかの自治体のホームページを見ましても「やさしいにほんご」というのを活用しているところであります。これはやはり外国人がなかなか情報が得られにくい、日本語が分かりにくいという方に対して、やさしい日本語で分かりやすく簡潔に情報を提供するというのが目的で「やさしいにほんご」を活用しているところでございます。
以上でございます。
(記者)ありがとうございます。
(記者)市政一般ということで、サッカー等スタジアムの整備のことで質問させていただきます。スタジアムの整備については、2月の市議会で市長もドルフィンポート跡地での整備については厳しいという認識を示されましたが、そのことについてです。
2月14日に新年度予算に関する発表が会見であった際には、サッカー等スタジアムの整備についても質問が出ましたが、その際に市長は、県に丁寧に説明していきたい、価値を理解してもらえるように説明をしていきたいというようなことをおっしゃっていたかと思います。その直後に市議会で厳しいとの認識を示されたかなと思うのですが、どういった考えの変化があったのかなというのと、何を理由に難しいと判断したのかというのを改めてご説明いただけますか。
(市長)多機能複合型スタジアムについてのお尋ねだと思います。
このドルフィンポート跡地等につきましては、これまでも県から景観への影響、そして、ウオーターフロントパークの代替緑地の確保、また臨港道路の付け替えなどの課題が示されていたところです。
そういう中で、今、県では本港区エリアの利活用に係る検討委員会が行われておりまして、そちらでは緑地を現状のまま保全すること、そして、現在の景観確保などについての意見が見られたところです。
そのような中、本市としましては、その前提としまして、やはり本港区エリアにおけるスタジアムの整備に当たっては、何といってもオール鹿児島、特に県のご理解、ご協力をいただくということが非常に重要となります。といいますのが、これはスタジアムに限らず何を建設するかということにも共通する課題でありますが、通常のエリアであれば、このエリアでは例えば、商業でいく、住宅でいくなど、高さ規制等々も含めて基本的には市がまちづくり、ゾーニング、そしてビジョンも含めて行っていくところであります。一方でこの本港区エリアにつきましては、土地の所有であったり、そして港湾の管理権限、港湾計画も含めたところを県が所管されていらっしゃいますので、どのエリアにどういうものを建てることができるのか、こういったところは一義的に県のご判断となってくるところです。
そういった中、これまでも本市としましては、県からいただいたご質問であったり、また、こちらからもスタジアムの本港区エリア、中心市街地に立地する意義、シビックプライドの醸成への寄与などについてご説明を行ってまいりましたが、一方で県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会では緑地をそのまま保全するという声が多く見られているところであります。これまで本市としましては、エリア全体で緑地を確保するということ、すなわち緑地の面積は確保しつつ、代替緑地、別の場所に緑地の確保といったところで解決を目指してきたところでありますが、県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会におきましては、形状を変えずに現状のまま保全するという、そういった意見が多く見られているところであります。
こういうことを鑑みますと、やはり本港区エリア全体の議論をこれから県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会でも進めていただきたいと思っているわけですが、それぞれのエリアの中でも特にやはりドルフィンポート並びにそこからの景観等への、委員の方々もですし、そして、県民の方々の興味・関心というのは非常に大きいと判断をしております。すなわち、本港区エリア全体、また周辺地も含めてこれまでも民間の建築物があったり、開発がなされていますが、その際の景観議論と10年前のスーパーアリーナの件も含めたドルフィンポート周辺での景観の議論というのはやはり求められるレベルというか、県民、市民の方々の興味・関心というところが一段と違うのではないかと県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会での議論も含めながら判断をしているところです。そういったことも踏まえて、恐らく県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会のほうではこれまで本港区エリア、また周辺の民間も含めた建築物開発に求められる景観への配慮とは一段違った形での配慮を求められているのではないかと考えております。
そういった中で、これまでも先ほど申し上げましたとおり、本市としましては本港区エリア全体での緑地面積、代替緑地の確保といったところでの解決を目指してきましたが、一方でこの県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会での議論を見るに、なかなかそれではご理解が得られにくいのかなという感触を持っているところではあります。そういったところを総合的に判断、勘案をしまして、現状は厳しいと議会でお答えをしたというところになります。
(記者)幾つか理由として挙げられることだと思うのですが、市長が今おっしゃったように県の理解が重要というのはいろいろな意味であったかと思うのですが、まさにそういう意味でも早くから県と連携をしていれば少し結果も違ったのではなかろうかという印象も持っています。県が基本構想の案をまとめる頃に市としてのある程度具体的なイメージを公表できていれば、基本構想が確定するまでの間に議論を経て内容が変わるとか、そういったことも期待できたのではないかなと感じるのですが、そういった進め方については市長としてはベストを尽くしてきたが、当初思っていたような結果は得られなかったという受け止めなのでしょうか、その辺について教えてください。
(市長)まず、市としてのスタジアムの候補地につきましては、数年前に最初6候補地、そして、3候補地への絞り込みを行った協議会の結果をお示ししているところですし、またその中に大まかではありますが、単にサッカーをするだけではなくて多機能なスタジアムの整備が望ましいといった答申をいただいておりまして、その3候補地並びにそのコンセプトに沿った整備を目指してこれまでも市としては取り組んでおりますし、その方針を明らかにしてきたところでございます。
その中で中間報告、そして最終取りまとめなどを市でも行いましたが、このタイミングにつきましては、我々としましては、やはり何といってもこの数年間は新型コロナへの対応が人的にも、そして予算的にも最も重要であるという考えを持って、最重要課題は何といっても新型コロナ対応であるという考えで取り組んできたところであります。そのような中で、私も就任当初お話をしたかと思いますが、スタジアムにつきましては、まずは新型コロナ対応に注力させていただき、その後で構想等の具体化に移っていきたいとお示しをしたかと思っております。
したがいまして、やはり市民の命、暮らし、仕事を守る観点からは、新型コロナ対応へまずリソースを集中させたことは正しかったと思っておりますし、また一方で、候補地であったりコンセプトにつきましては、その前の段階で市としてはお示しをしていたと考えております。
(記者)おっしゃることは、コロナを最重要課題として認識していたというのはよく分かるのですが、それはそれとして、県と協議を重ねてとか、足並みをそろえてというようなことは実現できたのではなかろうかと思うのですが、その辺はいかがですか。
(市長)先ほどもお答えいたしましたが、鹿児島市として、ドルフィンポートを含む3候補地を挙げている、またコンセプトとしては中心市街地の活性化、オール鹿児島での取組が前提である、そしてまた多機能複合型のスタジアムであるといった基本的なコンセプトについては既にコロナ禍に入る以前からお示しをしていたことでありますから、市としての考えはしっかりと県、そして、市民、県民の方にお示しをしていたと捉えているところです。
(記者)需要予測等調査で最も経済効果等の高いエリアとしてのドルフィンポート跡地が厳しいということになり、浜町バス車庫については候補地から外れるということがありましたが、今後、多機能複合型のスタジアムについてはどういった場所に整備していこうという考えを今の時点ではお持ちでしょうか。
(市長)そもそもの話としまして、鹿児島市がこのスタジアム整備の検討を始めた前提は、中心市街地の活性化、すなわち街なかのスタジアムということであります。また、オール鹿児島での取組、この2つを前提としてこれまでも検討を進めてきているところです。
こちらは議会でもお答えしておりますとおり、残りの2か所を含めての本港区エリアでの整備を目指して、引き続き検討・協議を行っていくということであります。
(記者)既に数年前に示された3つの候補地でいうと、残り1か所ですが、そこに整備していくというようなことになるのでしょうか。
(市長)本港区エリアのまちづくりに関しましては、現在、県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会において議論が進められていますが、先般の会議でも、鹿児島市から、まず、ぜひゾーニングを議論していただきたいという申入れを行っております。すなわち、本港区全体のそれぞれのエリアについてどういった機能を持たせるのか、恐らく、その次に来るのが、それらを満たすのはどういう施設か、そして誰がやるのかという議論になろうかと思いますが、まずは、それぞれのエリアについてどういった機能を持たせるのかというゾーニングの議論を深めていただきたいという申入れをしております。また、会議でもそういった進め方が了承されたと把握、理解をしておりますが、これから県の検討委員会の中で、それぞれのエリアについてゾーニングの議論を進めていくとなったときに、では、どのエリアがにぎわいをつくっていくエリアになっていくのか、そういったところのゾーニングの議論も注視をしながら、市としての最終的な候補地の決定に移っていくものと考えています。
(記者)これまで3候補地に絞ってというのが数年前にありましたが、候補地の選定などに予算をかけたり、昨年秋に中間報告をまとめた需要予測等調査にも予算ベースで2千万円程度計上して、そのように予算を投じてやってきたわけですが、その結果、3候補地については2候補地がちょっと難しいという状況になっているわけですが、それだけ予算を投じてきたが、十分な結果が得られなかったといいますか、2候補地が結局ちょっと難しい状況になったということについては、ご自身のご責任とか、どのようにお考えになっていらっしゃるかを聞かせてほしいのですが。
(市長)まず、スタジアム関連予算の中には、中間や最終の取りまとめの数字をはじく部分だけではなくて、機運向上であったり、そういったところも含まれているわけであります。特に機運向上においては、スタジアムの必要性、そして、これまで日本ではあまり例がない多機能複合型のスタジアムについての理解を深めていただく、こういったところが含まれておりまして、これらにつきましては、目的を達しつつあるのではないかと考えております。また、具体的な候補地の選定についてでありますが、この中間取りまとめ、そして最終報告で行っていることは、中心市街地への波及効果はどれぐらいですかねと、もちろん実際に建設した場合のイニシャル、ランニングの話もですが、これらにつきましては、中心市街地におけるスタジアム整備の検討に資する、そしてまた必要な調査であった、あると考えております。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
(記者)今の質問に関連して、サッカースタジアムの整備等についてお話を伺っていきますが、おととい開かれました県の検討委員会におきまして、先ほどもお話がありましたが、ドルフィンポート跡地に隣接するウオーターフロントパークについては、今後も保全をするという方向が確認されたということで、市がドルフィンポート跡地に建設をする場合に示している総合体育館との併設案というのは、引き続き厳しい見通しというのが示された形になったのかなと思いますが、おとといの検討委員会の協議については、市長はどのように受け止められたでしょうか。
(市長)おとといの県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会につきましては、私としましては、個別の施設というよりも、やはりエリア全体のゾーニングが大事ですよねということを申入れもさせていただきましたし、また、この会見でも従前より申し上げてきているかと思います。そういったところに今後の議論の流れが移りつつあるということでは歓迎をしたいと考えております。
(記者)一方で、浜町バス車庫につきましては、所有者から取下げを求めて、3つの候補地から外すということになりましたが、ドルフィンポート跡地についてもいろいろな見方があると思いますが、知事、市長共に議会の中で厳しいというご発言がありましたが、そういったことも含めて、今後、ドルフィンポート跡地が候補地から外れるという可能性についてはどのようにお考えでしょうか。
(市長)このドルフィンポート跡地に関しましては、先ほどお答えしましたが、代替緑地の確保であったり、臨港道路の形状の話といった課題、また、景観への影響ということを県のほうからご指摘をいただいているところです。そのような中で、我々としましては、例えば緑地については代替緑地の確保という案をお示ししたり、景観につきましても新たな眺望の可能性ということをお示ししているわけでありますが、今後、これらの我々からのご説明につきまして、県並びに県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会でどの程度の理解がいただけるのか、こういったところによってくるものだろうと考えております。
(記者)今回の新年度予算にもサッカー等スタジアムの整備に関する事業費がついておりますが、今後、県との協議にもよると思いますが、いつ頃までに、どこにどういった規模のサッカースタジアムを建設するという青写真を示す見通しを持たれているかという今の市長のお考えについてお聞かせください。
(市長)こちらにつきましては、ひとえに県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会で、どの時期までにどの密度のゾーニングが行われるのか、これによってくるものだろうと考えております。我々としましては、まちづくりにつきましてゾーニングは重要ですので、なるべく早い段階でのゾーニングをお願いしたいと思っておりますが、いずれにしましても、今後は県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会で、それぞれのエリアでどういうゾーニング、すなわちどういう機能を持ったものがふさわしいという整理がなされて、それを見ながら、市のスタジアムの候補地の絞り込みになってくるものだろうと考えております。
といいますのが、先ほどお答えしましたとおり、土地の所有であったり、また、どこにどういうものを造っていいのかという、そういったゾーニングであったり、最終的には港湾計画の話になってこようかと思いますが、いずれにしましても、県が所管されている事項になりますので、県のお考え、そしてまた、今走っている県の検討委員会でのゾーニングの議論、ここのスケジュールによってくるものだろうと考えております。
(記者)念のため確認ですが、ドルフィンポート跡地につきましては厳しいという認識を示されましたが、今後とも、ドルフィンポート跡地と住吉町15番街区、この2つが建設するとすれば候補地になるという認識はお変わりがないということでよろしいでしょうか。
(市長)そうですね、従前より6から3候補地になり、取下げ後が今2候補地でありますので、そこを軸に検討していくという考えには変わりはないところです。
(記者)承知いたしました。最後、これまでもお話に出ていましたが、引き続き県との協議というのは必要になってくるかと思いますが、どういったところが協議について要点になってくるとお考えでしょうか。
(市長)やはり、もちろん経済効果等との個別の論点は丁寧に説明していくのですが、やはり大本にあるスタジアムの必要性というところをご理解いただけるように我々としてもしっかりと説明を尽くしていきたいと思いますし、まずはそこになってくるのかなと考えています。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
(記者)ドルフィンポートについてです。先ほどの各社の質問にも関連してくるところなのですが、厳しい状況であるということで以前からおっしゃっていますが、市議会の委員会の中でも同じような話が出てきていまして、ドルフィンポート、住吉以外のところの選択肢というのは今後出てくるのだろうかというご意見もありました。改めてその辺について市長の考えを聞かせていただけますか。
(市長)鹿児島市がスタジアム整備を検討している大前提は、中心市街地の活性化、すなわち街なかのスタジアムになるということ、そして、オール鹿児島での取組、これが大前提ということで、これまでも森前市長の時代から検討を進めてきているところです。したがいまして、鹿児島市としましては、現在の2候補地を含む本港区エリアでの検討を進めていくということでございます。
(記者)今は2か所絞られてきていますが、それ以外に新たに出てくるという議論は今後生まれないのでしょうか。
(市長)本港区エリアに関しましては、現在、県の検討委員会でゾーニングの議論がこれから深められていくかと思いますので、ゾーニングのどこにどういう機能を配置するのか、その議論の行方を注視してまいりたいと考えています。
(記者)市長のお話の中でオール鹿児島という言葉も出てくるのですが、このオール鹿児島というのはうまく今連携できているのでしょうか。
(市長)これはやはり先ほど申し上げたスタジアムのそもそもの必要性であったり、そして中心市街地に立地する意味、意義、そして、シビックプライドの醸成への寄与といったところにつきまして、引き続き、今後とも県に丁寧に理解が得られるようご説明を尽くしていきたいと考えております。
(記者)県では体育館に関してパブリックコメントとか、一般の方からのプレゼンとか、そういった形で今県民からの意見を取り込もうという動きもあるようですが、このスタジアムに関してはいかがでしょうか。
(市長)まず、県の意見公募につきましては、ドルフィンポート周辺につきましてどういう利活用がいいのかということを今県民の方々に公募をされているということで、4月の中旬までですよね。まずは、どういう本港区エリア、ドルフィンポート周辺の活用の案が出されるのか、こういったところは鹿児島市としても非常に注視をしているところです。
その中で、スタジアムに関しましては、これまでも中間取りまとめ、最終報告等におきまして、多機能複合型のスタジアムの姿であったり、そして、それぞれの候補地についての経済効果、波及効果の試算であったりを行ってきましたが、今後、県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会のゾーニングなどの推移を見ながら、市の新たな協議会を必要に応じて調査、そして候補地の絞り込みなどを実施して取り組んでいきたいと考えております。
(記者)最後にもう1つ、5年度に設置する協議会ですが、今後、年度も替わったりすることになると思いますが、また、メンバーを替えていくとか、新たに一般の市民から公募するというお考えはありますか。
(市長)メンバーについて大枠は既に議会のほうにお示ししているかと思いますが、一方で、市議会のほうからは附帯決議もいただいているところですので、まずはしっかりと議会のほうに中身の説明を尽くしていったり、また、その設置時期につきましても、附帯の中で触れられておりますので、そういった市議会のご意見を十分に勘案、尊重しながら、新たな協議会の設置については取り組んでいきたいと考えております。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
(記者)先ほどのスタジアムの関連ですが、先ほどゾーニングのお話が出ていましたが、市長のお考えとして、スタジアムに適合するようなゾーニングや機能、どんなものだったらスタジアムに適合するようなゾーニングになるとお考えでしょうか。
(市長)これはもう市民、観光客が行き交うにぎわいをつくるゾーンというゾーニングがこのスタジアムに適合するだろうなと思っています。これは何を申し上げているかといいますと、あのエリアは港湾計画がはまっている港湾のエリアでありますが、港湾の機能には本来の、特に鹿児島でしたら離島物流が非常に重要でありますので、離島への人流・物流を担う、いわゆる港湾としての本来の業務を担うゾーニングであったり、もしくは何も建てないというゾーニングであったり、いろんなゾーニングが考えられると思いますので、これから県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会でゾーニングの議論が進んでいくかと思いますが、その中で、このエリアでは市民だったり、そして観光客の人の行き交うにぎわいのゾーンをつくりたい、そういったゾーニングがなされるときには非常にスタジアムというのは適合するのではないかと考えているところです。
(記者)ありがとうございます。それから、スタジアムの関係で継続なのですが、先ほど県への説明の部分でのご説明がありましたが、市民への理解という部分でのお伺いなのですが、多額の予算や、4割程度の形式的な稼働率という点から、どうして街なかにスタジアムが必要なのか。先ほどあったようにそもそも必要なのかという点、スタジアムとまちづくりがどう関係していくのかという点ですね。市民の理解というのがなかなか伝わっていない部分もあるように感じているのですが、まず現状として、市長の認識として、市民の関心ですとか機運が高まっているのか、この施設の理解という部分が、市民の理解が深まっているのか、その点についてどのようにお考えでしょうか。
(市長)これにつきましては、機運の向上につきましては、これまでも本市として機運向上イベントなどに取り組んできているところです。徐々にご理解をいただきつつあるのではないかと考えておりますが、一方で、やはり街なかにおいて多機能複合型のスタジアムというなかなか現在日本では実例が少ない新たな取組をやろうとしているということで、やはり機運醸成、そして新たなコンセプトの理解をいただくためには一定の時間を要するのではないかと思っております。ただ一方で、実はこの2020年代、これから後半を迎えていきますが、この時代というのは、全国的に見てこういった多機能複合型、もしくは見て楽しむ形のアリーナ、スタジアムというのが全国各地でいよいよ形になってくる時期でもあるのです。具体的に言えば、例えば、今年であれば北海道のボールパーク、そして実は私が一番機運向上に期待をしているのが、来年、長崎にこれはジャパネットさんが手がけられている、スタジアム、アリーナ、そしてホテルを一体開発するというスタジアムシティというものが見えてきます。さらに言えば、その翌年の2025年頃には、例えば神戸とかそして東京お台場に海の近くにアリーナを造るという、これは見るタイプのそういったスポーツ施設が次々と姿を現してきます。そういった中で、まさに百聞は一見にしかずという言葉がありますが、こういった事例が次々と姿を現すことによって、多機能複合型、そして街なかにあるスタジアム、アリーナというのはこういうものでこういった効果があるんだということが実際に見えてくる。こういったところが一番の機運向上になるのではないかなと期待をしているところです。
(記者)今の関連で、今後市民の理解という部分を得ていくためにどのように取り組んでいくかという点についても教えてください。
(市長)新年度の予算にも機運向上のイベントの関連経費を計上いたしております。また、こういった会見、そしてもちろん市議会その他の様々な場を捉えて、鹿児島市が街なかに多機能複合型のスタジアムを設置することでこういった効果がある、こういったまちになる、そういったところを引き続き積極的に、丁寧に説明を尽くしていきたいと考えております。
(記者)私からは最後なのですが、最後にスタジアムで、まちづくりの方法というのはもういろいろあると思うのですが、プロスポーツチームへの活用にこだわる理由という点、市長の思いというところを教えてください。
(市長)これから鹿児島市もいよいよ本格的な人口減少時代を迎えます。この人口減少時代を乗り越えるためには、何といっても若い世代、子育て世代を含む若い世代が鹿児島で働きたい、活躍したい、帰ってきたいと、そういった環境をつくることが何といっても重要です。そのために私は、実は3つの要素が重要だと常々考えておりまして、1つ目は、当然、仕事ですね。稼げる仕事をしっかりとつくっていくこと、この仕事がないと帰ってきたいと思っても帰ってこられませんので。ただし、それだけでは恐らく帰ってこない。次に、出てくるのが2つあって、これはぜひ皆さん想像していただきたいのが、例えば進学などで、もしくは就職などで東京に出た人がどういうタイミングで鹿児島に帰ろうと考えるか。これは恐らく、多分30代を迎えたぐらいで結婚して子供ができて、では、これから家族とそして子供の子育てをどこでやっていこうか、こういったところが人生のターニングポイントになるんだろうと考えています。そのときに、例えば本人が鹿児島出身で帰りたいと思ったときでも、それなりに仕事があるから帰りたい、でもそれでだけでは恐らく帰れない。ここで必要なるのが2つあって、1つは、子育てを含む教育環境の整備、そしてもう1つは、何といっても娯楽、エンターテインメントだと考えております。その中で、やはり我々地方都市におけるエンタメ、娯楽の一番の可能性は何といってもプロスポーツだと考えています。例えば、Jリーグが30周年を迎えますが、私は、サッカーJリーグがつくった価値というのは何かというと、我々地方都市に暮らす人間にとって自分たちのクラブを応援する、そして熱狂できる空間を持つ、この楽しみをつくったことこそがJの価値であろうと思っています。これは何を言っているかといいますと、それまでのプロスポーツの花形は当然プロ野球でありますが、プロ野球はエクスパンション(参加チームの拡大)を取らないという形を取っていますので、残念ながら鹿児島に本拠地が立地する可能性というのはほぼゼロに等しいわけであります。公式戦も最近はいろんな球団さんがご協力いただいて試合数は増えていますが、本拠地は残念ながら来ない。そういった中で、Jがつくったものは地方都市にエンターテインメントと熱狂をつくり出したということなんですね。実はこれ今、鹿児島ではユナイテッドさん、そしてレブナイズさんも頑張っていますが、(プロバスケットボールの)Bリーグは立ち上げ当時、川淵さんがJのシステムをコピーする形でいろいろつくっていますので、全く同じ文脈が言えるわけです。少し話が長くなりましたが、そういった面から、人口減少時代に若い人たちに選ばれるまちをつくるためには、仕事、子育てを含めた教育環境に加えて、エンタメ、娯楽が絶対に必要であると、地方都市にとってそれをつくり出す大きな可能性があるのが、このJであり、そしてスタジアムであると考え取り組んでいるところです。
(記者)定期的に試合があって、ある程度の人数、数千人の人数というのを収容する、その点についてのプロスポーツのメリットという点はいかがですか。
(市長)もちろんです。というのが、今たしかユナイテッドさんが今年のホームで平均5千人ちょっと、J2にいったときは7、8千人、そして、他クラブを見るとJ1の平均は1万を超えているわけでありますが、こういう1万人が熱狂できるお祭りが月2回、1年間を通じてコンスタントにできる、こういったコンテンツというのはほかにないんですね。例えば、本市も花火大会を主催したりマラソンを実施しますが、これらは年1回実施するお祭りでありますので、年間を通じてコンスタントに万単位の集客が見込めるコンテンツというのは地方都市においてそうそうあるものではないと、一番望みがあるものだと捉えているところです。
(記者)ありがとうございます。
(記者)鹿児島市のドルフィンポート跡地へのスタジアム計画は今、厳しい状況にある中で、改めて塩田知事に求めたいことでしたり、お伝えしたいことがありますでしょうか。
(市長)ぜひ、スタジアムを通じて特に若い世代が鹿児島に帰ってきたい、鹿児島で活躍したいと、そういった環境がつくれるんだというこのスタジアムの価値、そして鹿児島で活躍してよかったと、そういうシビックプライドへの醸成、そういったところの価値について、これまでもお伝えしておりますが、今後ともお伝えしていきたいと思っておりますし、そしてこのことが、もちろんホームタウンは鹿児島市でありますが、鹿児島市、鹿児島市民にとどまる話ではないということも改めて今後ともお伝えをしていきたいと思っております。これは何を言っているかといいますと、例えば、今でも白波スタジアムでユナイテッドのホームゲームがある。そのときに来られているお客さんのたしか3割程度は市外のお客さんだったと仄聞したことがあります。先ほど、例えば鹿児島出身で進学、就職で東京等々に行った方々が、どういったタイミングで鹿児島に帰ってきたいと考えるのかという話をさせていただきましたが、それは鹿児島市出身者だけではなくて、周りの地域、大隅ですとか北薩、南薩も含めた、離島も含めたそういった方々にも十分妥当する話だと思っています。すなわち、出身が例えば大隅のほう、もしくは離島のほうで、そこにやはり帰りたい、そこで仕事も見つかった、伸び伸びと教育できる環境も見つかった。しかし、それだけでは帰ってくるのかという話だと思っています。そういった鹿児島市以外の地域に住まう方々にとっても、例えば、離島から月に1回ないしは季節に1回の熱狂できる空間を目がけてやってくる、ここで元気をチャージして日々の仕事に戻っていく、こういった鹿児島県全体で若い方々を引き寄せる力の核となるものだと私は捉えていますので、ホームタウンである鹿児島市、鹿児島市民への効果のみならず、県全体、そして県民、特に若い世代の皆さんにとっても帰ってきたくなる、そして鹿児島で活躍してよかったという、こういった県全体のプライドにつながっていく、こういった機能について引き続き丁寧に説明を尽くしていきたいと考えております。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
(記者)スタジアムについて2点だけ教えてください。ドルフィンポート跡は、市長、知事どちらも厳しいという認識を示されていますが、市長として実現の可能性は何%ほど残っているとお考えでしょうか。
(市長)数字で表すのは難しいところでありますが、ここはいずれにしても、土地の所有であったり、そしてゾーニングも含めた土地利用の規制、港湾計画含めて県の所管でありますので、なかなか県のご理解が得られないことには非常に厳しいという、そういった感覚にならざるを得ないところでございます。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
あともう1点なのですが、先ほどもちょっと話が出たのですが、県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会の視察先、スタジアムについてちょっと否定的な商工会議所のアイデアで、長崎を視察する案が出ております。その中で、鹿大の先生は港湾を視察したいというお話があったのですが、市として、せっかくなら長崎に行くのにジャパネットさん、そこら辺の関係者から話を聞くような提案をする考えはないでしょうか。
(市長)どういった視察になるのが一番いいのかということは今後検討していきたいなと思っております。私自身もいろんなところを私なりの視点で国内外スポーツ施設は見に行っておりますので、そういったときにどういったところを聞ければ、今後考えるのに役に立つよねといったところも含めて、今後、県の本港区エリアの利活用に係る検討委員会とはお話をしていきたいなと考えております。
(記者)具体的にはまだ県にお願いするとか、そういったことまでは踏み込めない状況ですか。
(市長)まだ具体的に視察先も選定の決定には至っていないと理解をしておりますので、その決定がなされて以降の話だろうなと考えております。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
(市長)それでは、最後に私から一言ご挨拶申し上げたいと思います。
この3月には、記者の皆様方の中にも異動を迎える方がいらっしゃると思います。新天地でのご活躍を心より期待いたしますとともに、引き続き、ぜひ鹿児島市の取組について愛情と関心を持ってご覧いただければありがたいなと思っております。また、引き続きのお付き合いとなる皆様には、新年度もぜひ鹿児島市の取組を報道・広報いただきますことをお願いいたします。
改めて、1年間ありがとうございました。
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