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更新日:2015年3月20日
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皆さん、おはようございます。
それでは、本日は6項目を発表させていただきます。
まず初めに、鹿児島市、熊本市、そして福岡市交流連携の協定につきまして、ご説明いたします。
この件につきましては、4月の定例記者会見におきまして発表させていただきましたが、平成23年(2011年)に九州新幹線全線開業を見据えまして、熊本市、福岡市との連携強化を図ることで、各市域内はもとより、九州地域全体の一体的な発展に寄与しようとするものであります。
今回は、3市による交流連携協定の調印式、それに引き続き開催いたしますシンポジウムの日程が決まりましたので、発表させていただきたいと思います。
まず、協定の調印式につきましては、来月8月26日(火曜日)の午後2時から、熊本城本丸御殿大広間において開催いたします。福岡市長、そしてまた熊本市長、私の3名で調印いたしたいと考えています。
また、調印式に引き続きまして、ホテル日航熊本に場所を移しまして、午後3時から3市長を中心としたパネルディスカッションを行いたいと思います。
テーマは、まだ仮題でございますけれども、「新幹線の全線開業と九州発展戦略」というテーマで、パネリストには3市長のほか、各県の経済界から3名のご参加をいただきまして、意見交換をする予定としております。
なお、連携事業及び協定書、そしてシンポジウムの詳細な内容につきましては、各市の企画担当部署間で調整しておりますので、調印式等の開催前には発表させていただきたいと思います。
次に、コミュニティバスの愛称及び車両デザイン決定について、ご説明いたしたいと思います。
本市では、公共交通不便地域における高齢者など市民の交通手段を確保するために、本年秋を目途に、コミュニティバスを新たに吉野、そして谷山、喜入の3地域で運行することといたしております。
運行に当たりましては、このコミュニティバスを市民に親しみやすい交通機関とするために、愛称及び車両デザインを募集いたしまして、決定をいたしました。
愛称につきましては、広く公募をいたしたところ、689件の応募がありまして、この応募作品を庁内の予備審査会や外部委員による選考審査会で審査をいたしまして、このほど決定をいたしたところであります。
愛称は「あいばす」で、本市中山町にお住まいの樋口誠さん、それと東大阪市にお住まいの駒井瞭さんから応募があったものであります。
コンセプトは、樋口さんが「人と人をつなぐ根源は『愛』なので、聞いた感じも優しい感じがする『あいばす』」ということの応募でありました。また、駒井さんは「コミュニティバスで『であい』『ふれあい』『のりあい』『たすけあい』などの『あい』がいっぱいの『あいばす』」ということで応募をされたということでございます。
そしてまた、このデザインにつきましては、こういった形のデザインでございます(パネルを示す)。昨年、鹿児島大学と締結いたしました包括連携に関する協定に基づきまして、鹿児島大学の学生の皆さんに作成していただいた12作品を、愛称と同様に外部委員による選考審査会で審査いたしまして、鹿児島大学教育学部の3年の迫田洋平さんの作品に決定いたしたところでございます。
車両デザインにつきましては、お手元の資料をごらんいただきたいと思います。虹やポップな雲を用いることで、バスが来たら街が明るく、そして楽しくなるような気持ちになれるイメージをデザインをしたということでございます。
現在、運行開始に向けまして準備を進めております。このコミュニティバスが地域の皆様方の交通手段として愛され、大いに利用されますことを願っております。
次に、鹿児島市債権回収対策本部の設置についてでございます。
本市の市税及び市税以外の未収債権の回収の強化に向けた連携した取り組みを進めるために、「鹿児島市債権回収対策本部」を7月15日に設置いたしました。
対策本部の構成員は、大平副市長を本部長といたしまして、未収債権のある9つの局の局長を本部員とし、計10名で組織することといたしました。
対策本部では、未収債権の回収に係る基本方針の策定、そしてまた回収方策の検討、進行管理などに関し、協議を行ってまいりたいと思います。
第1回対策本部会議は、7月29日(火曜日)に開催する予定でございます。
また、対策本部に幹事会を置くことといたしておりまして、幹事会では、対策本部において決定した事項を具体的に検討・実施し、進行管理等を行ってまいります。
幹事会の構成委員は、税務部長を幹事長といたしまして、幹事には全庁から20名の課長を充て、計21名で構成いたしております。
次に、ねんりんピック鹿児島2008開催100日前キャンペーンの実施について、ご説明いたします。
「ねんりんピック鹿児島2008」につきましては、10月26日から本市で開催される6種目の交流大会の競技開始まで、本日7月18日でちょうど100日となりました。市民の皆様に、なお一層「ねんりんピック鹿児島2008」への理解を深めていただきまして、市民と一体となって開催に向けての機運の醸成を図るために、本市で開催をする6種目の交流大会の競技主管団体の皆様とともに、「ねんりんピック鹿児島2008開催100日前キャンペーン」を実施いたします。
内容といたしましては、7月21日、月曜日の祝日で、海の日でございますけれども、天文館本通りにおきまして街頭キャンペーンを行います。この街頭キャンペーンでは、かごしま親善大使やさくらじまん、そして大会実行委員会のキャンペーンスタッフや6種目の競技主管団体の皆様方にご参加いただきまして、市民の皆様への広報に努めていただきたいと考えております。
また、本日から6種目の交流大会会場や天文館本通りアーケードにPR看板を設置いたしまして、明日19日は桜島納涼観光船のオープニングで広報活動を行います。
次に、新・郷中教育推進事業の実施についてであります。
本事業は、放課後などに小学校の余裕教室などを活用いたしまして、子どもたちが異年齢集団のよさを生かしながら、勉強やスポーツ、文化活動、地域の方々との交流活動などに取り組むことによりまして、地域社会において心豊かで健やかに成長するように、その環境づくりの推進を図るものであります。
なお、本事業は、文部科学省が「放課後子ども教室推進事業」として取り組みを進めております事業で、本市ではこれを「新・郷中教育推進事業」として実施いたしたいと思います。
実施校は、城南小学校、松原小学校、伊敷小学校、武岡小学校、宮川小学校の5つの小学校で、参加対象の児童は4年生から6年生までといたしまして、教室の開設日時は月曜日から金曜日は午後3時から6時、そして第2土曜日は午前9時から正午までを予定しております。
指導者につきましては、各教室にコーディネーター・安全管理員を1人ずつ配置し、また学習アドバイザーは、教室の規模に応じて1~2人を配置し、安全管理に十分配慮しながら、子どもたちの活動の支援を行ってまいります。
主な活動でございますが、学校の予習・復習や調べ学習、読書などの学習活動、縄跳びや昔の遊びなどを行うスポーツ・レクリエーション活動、地域の方々との交流活動、郷土の史跡巡りなどの文化活動を行う計画でございます。
現在、5校の保護者に対しましての説明会も終わり、9月からの開設に向けまして、学校・地域の協力を得ながら進めているところでございます。
本事業への皆様方のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
最後に、宮原晃一郎氏の遺品の鹿児島市への寄贈についてでございます。
昨年の11月、宮原晃一郎氏の遺族代表から、小樽文学館に寄託をしている同氏の遺品約600点について、将来的に散逸しないように、また、できれば宮原氏の生まれ故郷である鹿児島市に帰してやりたいということから、無償で鹿児島市に寄贈するので、かごしま近代文学館に収蔵できないかとのお話がございました。
本市といたしましても、今回の宮原氏の遺品の寄贈は、かごしま近代文学館の資料の充実を図る意味からも大変有意義でありまして、意義深いことであると考えましたので、ありがたくお受けすることといたしまして、今月6日に近代文学館に収蔵したところでございます。遺族の方々に心からの感謝を申し上げたいと存じます。
寄贈いただきました主な資料は、「我は海の子」に関する資料、有島武郎・宇野千代等との書簡、童話原稿、そして翻訳原稿、作品集、写真等でございます。
「我は海の子」にちなんで、今月21日の「海の日」から28日まで、かごしま近代文学館で主な資料20点ほどを、「おかえりなさい宮原晃一郎資料展」という形で市民に公開をいたします。また、今後は企画展が開催できるように、資料を整理し、研究していきたいと思います。
私からの発表は以上でございます。よろしくお願いいたします。
記者 鹿児島市債権回収対策本部の設置の件ですが、今、市税と市税以外の未収債権の額というのはどれぐらいなのか。これは増加傾向にあるのか。あと傾向などが、最近は払えるのに払わない人が多いとか、もしくは、本当に生活が苦しくて払えない人が増えているようだとか、そういう傾向などはどうなっているか教えてください。
市長 今、鹿児島市で未収債権というものが、18年度末で市税・国保税等含めて約151億円ございます。この額については、相当多額な債権ではないかと思っておりますし、回収に関しましては、それぞれの所管部局で努力は行っているところでございますが、毎年、未収債権というのは増えている現状でございます。
1つには、社会経済環境が悪化していることも起因しているのではと思いますけれども、例えば失業された方々とか病気の方とか、災害に遭われた方、そういった滞納せざるを得ない方々も増えていることも現実でございます。
こうした方々には猶予制度とか減免制度等を適用して、市として十分な配慮をしなければならないと思っておりますけれども、負担能力がありながら負担をされない、いわゆる悪質な滞納者には毅然とした対応が必要であろうということを考えておりまして、このことを十分に踏まえながら、市税以外、例えば給食費、奨学金、保育料、そして住宅使用料の関係、こういった税以外のものについても、滞納者に対して公平・公正に納めていただくという観点から強力に回収を進めていきたいという考え方から、こういった対策本部を設置いたしたところでございます。
記者 鹿児島・福岡・熊本の交流連携の話になりますが、詳細はこれから企画担当部署で調整ということのようですが、現時点で市長として、ちょっと踏み込んで言うと、どういう方面での連携を期待されているか、その辺をお聞かせいただけませんか。
市長 そうですね、今、これだけ地方分権の流れが進展する中で、それぞれの地域の魅力・特性を生かしたまちづくりを進めていかなければならないということが1つあります。そして、九州新幹線全線開業をいたしますと、九州の各地域が短時間で結ばれるということもありまして、九州全体の浮揚も図っていかなければならないと考えております。
そういった中で、縦軸である福岡・熊本・鹿児島が連携することによって、全体的な浮揚も図られていくのではないかなと思いますし、そこの連携軸を中心に、九州各都市の連携をさらに強めていければなと思います。
具体的に今考えているのは、まず地方分権によるまちづくりについての共通した情報交換とか調査等をしていければと思っておりますし、そして3都市が連携していろいろと対外的なPRもできればと思います。それからお互いの市民交流を促進するようなイベント等も模索していきたいと思いますし、また、それぞれの各施設を結んだ、お互いの割引料金等も踏まえて各都市の施設を有効に回れるような、そういったこともできないかなと思っております。また美術館の収蔵物等とか、それぞれの動物園の飼育動物の相互貸し出しとか、そういったものもできないかと思っています。
それぞれが特性を持ったいろいろまちづくりを進めておりますけれども、そういった中でお互いに情報交換しながら、お互いの所有物を交換したり、市民相互の共有施設として利用していただくことによって3都市の連携がより深まっていき、そのことが九州の発展浮揚につながっていくというふうに考えております。
やはり九州新幹線全線開業することのプラス面での影響というものを我々も前向きにとらえて、まちづくりをしていきたいというふうに考えているところでございます。
記者 郷中教育の件ですが、これは国が少子化対策で全国で進めていると思うんですが、国は全小学校での実施を目指したいというふうに話していますけれども、鹿児島市としても、将来的にはすべての小学校ということは考えているんでしょうか。
市長 そうですね、今のところ5校で実施いたしておりますけれども、未来を担う子どもたちを健全に教育、育成することが私どもの務めでありますので、国のそういった方針に基づいて、私どもも予算等で手当てをいただけるようであれば、ぜひともそういうふうに拡大していきたいというふうに思います。
最初は、まず試行的に5校ということで実施いたしましたけれども、今後はもし小学校の全校にできるようであれば、していきたいと思います。そのことは予算措置等が確実になされることがまず前提でございますけれども。
記者 予算措置をなされれば、鹿児島市の財政としてどういう、財政面でかなり厳しい部分もあると思うんですが。
市長 そうですね、そういうことがありますけれども、そういう形で補てんというか、確保できるようであれば、一般財源としても私どももいろいろと努力をして、その部分に対しても実施をしていきたいというふうに思います。
記者 今の関連で、名称が「新・郷中教育推進事業」となっていますが、何が新しいのかというのが1点と、あと指導者は、どういう人を充てようと考えているのかを教えてください。
市長 まず、「新・郷中教育」という名称にしたのは、年長者が年少者を教育する鹿児島独自の教育スタイルが昔からございますので、そういう交流の中で学習していただきたいということで、「新・郷中教育推進事業」という名称にしたところでございます。
内容的には、今、国が推進していることと一緒ですけれども、小学校6年から4年生の範囲で、6年生をリーダーに5年生・4年生がお互いにいろんな交流の中で学んでいただければと思っております。
そして、どういう方々をプログラムの中に入れていくかということでございますけれども、教育関係者もさることながら、地域でそういった学習意欲に燃えておられる方々を選定して、この新・郷中教育推進事業にお手伝いいただければと思っているところでございます。
具体的には、教育委員会のほうでこれから選定を進めていくと思いますけれども、学習アドバイザー的なものについては、教育経験者の方々が適当ではないかと思っておりますし、また安全管理面では警察のOBの方々とか、地域で活躍をされているスクールガードの方々とか、通学保護員の方々とか、そういう経験を持ち合わせている方々を選定したいと思っております。
基本は地域で活躍をされている、そして地域に根差した活動を長年行っている方々を主に選定したいと思っております。
記者 宮原晃一郎さんの作品の関連ですけれども、企画展を開催できるように研究していくと市長はおっしゃいましたけれども、「我は海の子」の有力な作詞者と考えられている点については、どのような利用方法というか、どんなことを期待されているのか。もう1つ、市民に対してはどういう鑑賞の仕方をしてほしいとか、そういうところはどうでしょうか。
市長 私どもは、「我は海の子」は宮原晃一郎さんの作品ではないかと考えておりますし、これまでもマスコミ等でもいろいろと取りざたをされてきております。平成19年1月に発表されました「親子で歌いつごう日本の歌百選」の中で、「我は海の子」は宮原晃一郎氏が作詞した歌として紹介されていますので、私どもとしては、この鹿児島が生んだ宮原晃一郎というすばらしい作詞家を、市民の方々にも十分知っていただきたいと思っております。
当分の間は近代文学館で作品などを展示していきますけれども、小学校とか中学校などでも、このことをぜひ教えていただきたいと思っておりますし、市民の方々へは「市民のひろば」などを通じて広報していければと思っております。できるだけあらゆる手段を使って、宮原晃一郎さんの遺品等の展示等を含めて、市民の方々に紹介をしていきたいと思います。
記者 今年は鹿児島市民にとっては選挙イヤーということで、市議選ですとか、先日は知事選も行われましたけれども、鹿児島市で見ますと、投票率が非常に低下している現状があります。
今鹿児島市の有権者が、選挙を通した政治についての関心はどんな状況にあるか、今後、別な選挙も予定されていますけれども、投票率を上げる鍵はどこにあると市長はお考えでしょうか。
市長 今回の選挙を含めて、今年あった選挙については、鹿児島市において大分投票率が低下しているということ、本当に私も残念でありますし、この投票率低下が市民の政治に関する、特に県政・市政に対する関心が薄れてきているということで、大変不安に思っているところでございます。
今回の知事選についても、それぞれ争点がなかったとか、いろいろ言われていますけれども、投票に行くような、そういった手だてが何かなかったのかなということも考えたりもいたします。
投票率の向上につきましては、日頃から私どもを含めて選挙の啓発が必要ではないかと思っておりますので、あらゆる催し物などを通じて、選挙の啓発については特段の努力をしていかなければならないと思っております。
特に、いろいろと資料等を見てみますと、若い方々の選挙離れというのが如実に現れているのではないかと思っております。そういった意味でも、若い方々へぜひとも投票に行ってほしいということで、テレビとかラジオ、そして新聞等での広報とか、デパートなどのほか、今後の大きな催しとしておはら祭などがございますし、市・県それぞれいろんな企画・イベントがありますので、その際にも投票に行ってほしいということの啓発もしていきたいと思っております。
そしてまた、各団体がございますけれども、そういう団体とも連携いたしまして、早い時期から投票日の周知とか、投票参加を呼びかけたいと思っております。
市議選・知事選を見て、これだけ低いということは、私ども政治家にも責任があるのではないかと思っております。市政なり県政なり、また国政なり、それぞれの立場の方々が、投票率を上げるような手だてを積極的に進めてほしいと思っております。
記者 交流連携協定で、鹿児島市としてはどういったメリットがあるのかというのを改めてお伺いしたいのと、今は行政間で話をされていると思うんですが、市民が今後この協定にかかわっていくということができるのかどうか、その辺の見通しをお伺いしたいと思います。
市長 メリットといいますと、今鹿児島市にとっては、大河ドラマの関係で、全国から本当に多くの方々に関心をいただいておりますし、今年の秋にはねんりんピック2008も開かれて、鹿児島に多くの方々が来ていただくという、そういった環境に今あります。
こういった勢いを持続させ、そしてまた一過性のものにさせないためにも、鹿児島市の魅力をより多くの方々に知っていただくためには、鹿児島市だけでいろんな施策を考えるのではなくて、九州管内、特に九州新幹線全線開業で一番身近になる福岡・熊本・鹿児島、この九州の縦軸の3市が連携することで、人と物の交流が一気に加速されると思っております。そういった意味では九州全体の浮揚とともに、本市に今の追い風が吹いているのと同様な環境が生じてくるのではないかと思っております。
これから具体的な連携事業については話を進めていきますけれども、行政同士で連携して、それで終わりということであれば、これはもう一過性のものに過ぎなくなると思われます。ぜひとも民間の方々にも中に入っていただいて、いろんな戦略的事業、効果的な事業施策を打ち出せればと思っております。
今回のコーディネーターの中にも、鹿児島市からは鳥丸さんというシンクタンクの方が入っておられますし、福岡からはJR九州の社長さんが入っていただきます。熊本からは肥後銀行の頭取の方が入っていただいておりますので、話し合いの中で民間の方々にもこういった事業が浸透していくでしょうし、そのことを踏まえながら、それぞれの都市で市民の方々にも参加いただいて、連携を強めていければと思っております。
記者 市債権回収対策本部の件でちょっとお伺いしたいんですけれども、1点目に、これまで基本方針というのは市になかったのかということと、2点目に、4月に特別滞納整理課が発足したと思うんですけれども、そこがそういう対策本部的な役割をするのかなと思っていたんですが、そことの絡みはどのような感じになるのかということと、この対策本部がすべて庁内で構成されるのかということについて伺います。
市長 基本的に、公正・公平な課税、そして収納ということは常に考えておりましたので、今までは税務部を中心に未収債権の回収をしておりました。
そして、それぞれの課が未収金対策の実施をしておりましたけれども、先ほども言いましたように151億円という膨大な未収債権が生じており、それぞれの課だけで未収金対策をしていてもらちが明かないと思いました。
各課がそれぞれ未収金対策の目標などは持っておりましたけれども、集約的に1つの窓口をつくろうということで、今年4月に特別滞納整理課を設置いたしたところでございます。この特別滞納整理課には、市税や国保税などの税に対する滞納整理の役割がございますが、今、滞納の中身を見ますと、市税が約60億円、それから国民健康保険税が60億円、これで120億円ぐらいございまして、あと使用料などについても滞納が生じておりますし、病院の治療費とか学校の給食費などの滞納もありますので、これはもう全庁的に滞納整理について努力していかなければならないということで、今回、対策本部を設置して、特別滞納整理課を中心に、市立病院、水道局、教育委員会を含めた全庁的な体制で実施をしていきたいと思っております。
記者 先ほど選挙の話も出ましたけれども、単刀直入な質問で恐縮なんですけれども、市長選に関して、改めて出馬するご意向があるかどうか伺いたいのですが。
市長 次期市長選については、さきの6月議会で言いましたけれども、当分、20年度予算について全身全霊を傾けていきたいということと、自分の出処進退については、できるだけ早い時期にということを思っておりますが、来週からはマイアミへの友好都市訪問がございますので、その後に私の後援団体の方々とかと相談しながら、そういう時期が来ましたら、皆さん方に発表したいと思っております。今の時点では、予算について全力を傾けていきたいと思っております。
記者 今週の初めぐらいだったと思うんですが、暴力団員が生活保護費をだまし取っていたというので逮捕された事案がありましたけれども、市としては何かそういう再発防止策というか、問題はどういうところにあって、今後そういうことを防ぐためにどうしていくかというような考えがあったら教えてください。
市長 そうですね、今回の事案については本当に残念なことでありますし、また私どもの行政としても、もう少し早くそのチェックはできなかったかということを反省しているところであります。適正な生活保護行政の運用を図る上でも、早急に徹底した再発防止策を講じなければならないということで、関係部局に今、指示したところでございます。具体的には訪問調査活動の充実強化ということで、訪問目的の明確化とか結果の検証、ケース記録等を再度検証していくということ、それから、今回の場合は収入申告の関係で記載がなかったということで、記載内容のチェックを徹底させる。そしてまた、過少申告が行われているような事案があれば、関係先への調査を徹底をさせる。それから、生活保護の方々を訪問をする際に、ぜひとも就職していただきたいと、そういう指導の強化もしていきたいと思っております。
今回は私どもの収入申告書のチェックが不十分であったということ、それから就労指導等が不徹底であったということで、結果として不正受給を見抜けなかったということでありますので、それらの反省を十分踏まえて、1つ1つ検証していきたいと思っております。
記者 先ほど、マイアミに行かれるということをおっしゃいましたけれども、10人の親善訪問団を派遣されるということですが、当初予算に約1,500万円、費用を計上されていらっしゃると思うんですけれども、率直な感想として10人で1,500万円、旅費関係費用として1人100万円以上かかるということですが、市長ご自身としては、市長が、ほかの方もですけれども、マイアミに行かれるということで、どのような成果を上げてきたいというか、思っていらっしゃいますか。
市長 マイアミとは平成2年に姉妹都市盟約を締結いたしました。以来、鹿児島市からは「青少年の翼」等を含めていろいろと活動し、向こうからも私どものかごしまアジア青少年芸術祭の参加とか、高校生に来ていただくとか行政を含めて民間交流も進んでおりますけれども、もっと行政だけではなくて民間交流を促進していきたい。それともう1つは、マイアミには大きなクルーズ会社もありますので、ぜひとも鹿児島にクルーズ船を寄港させていただきたい。今回、マイアミの市長が全米市長会の会長にもなられたということをお聞きしていますので、そういった面でも大きな力を持っていらっしゃるのではと考えております。
マイアミのクルーズ船、今、日本に寄港しておりますけれども、福岡・長崎どまりではないかと思っております。私は海を生かしたまちづくりを推進しており、マイアミ市からクルーズ船が来ることによって、まちの活性化につながると考えております。今回、マイアミ市長にお会いする機会がありますので、ぜひともお願いをしていきたいと思いますし、これだけの予算を投下して訪問をする以上、それだけの成果を収めてこなければならないと思っております。
マイアミ市との交流がより幅広く、そしてこの幅広いというのも、民間レベルでもっと促進することを常日頃から思っていますので、できるだけ多くの民間会社等を訪問し、鹿児島の魅力を十分に情報として相手に提供し、多くの方々に鹿児島に来ていただきたい。そして、鹿児島とマイアミが人と物、そういったものでの交流がもっと活発になるように、今回の訪問でお願いしていきたいと思います。
今4つの姉妹都市・友好都市があり、行政レベルでの交流は進んでおりますけれども、民間レベルでの交流がなかなか遅々として進まない、これは各都市もそういうことを思いを持っておられるようではございますけれども、私どもとしてもできるだけ多くの方々に鹿児島を知っていただき、交流していただいて、姉妹都市としての目的、そしてまたそういう位置づけを再確認をしていただきたいと思っております。
そういった意味で、今回は商工会議所の方、学識経験者の方、日本JCの方々、そういう若い人たちとの交流や物流の促進ができないかを模索していきたいと思っております。
(記者会見終了)
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