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「私だって、貴方のこども」(19歳/女性)
私は長女で、下に弟がいるのですが家名や家、畑や田んぼを継ぐのは、弟の長男の役目だとばかり考えて生きてきました。父や周りの人からも男が継ぐのが当たり前だという雰囲気があります。でも、私は田んぼを手伝うことが大好きです。畑もお野菜を育てることも、本当は大好きです。最近、長男が継ぐ気が無いらしいことを知りました。父は、残念がっています。私だって、父の後を継ぎたい。最初から眼中にもないことが悔しい。
選定委員のコメント
家督や継承が「男子前提」となる構造に疑義を呈し、自己決定と希望が奪われる不条理を力強く示している。地域文化や慣習の根幹に触れる視点である。
「育児をする男性は「偉い」?」(18歳/女性)
私の父は家事や育児を楽しんでやっている人です。生まれた時からそれをみていた私はそこに違和感を覚えることはありませんでしたが、母方の実家で親戚の集まりがあると、毎回のように、父が祖父やお婿さん方から、「偉いね」と言われています。幼い頃はその言葉の意味がわからなかったけど、男性は家事ではなく仕事をする人、という無意識の思い込みがあるということが、今ならわかります。
選定委員のコメント
「男性が家事・育児をするのは例外的なことである」とする構造を描き、称賛によって規範を維持する(当たり前になることを阻む)メカニズムも可視化している。
「昔の価値観」(18歳/女性)
父が考え方が古い人で、両親共働きなのに自分は仕事を長時間しているから家庭のことは全て母がするべきだと思っていて、母も言いなりになっています。さらには、PTA会長等の学校の仕事を母が務めると、家のことがあやふやになるならするな、それで家のことはできるのか、という発言を父はします。私と妹は、毎度その態度と言葉に腹が立ち、とても悲しくなります。
選定委員のコメント
妻が社会的な活動を担うことを否定し家庭に押し込めようとする言動は、妻だけでなく、娘を含む次世代の少女たちの可能性まで奪う差別的な発言だが、その自覚に欠けている点が本質的な問題。家庭という最も身近な場で起こる性差別を示すエピソード。
「看病は何故母親なのか」(20歳/女性)
私が小学生や中学生の頃に体調を崩して学校を休んだ時、看病してくれるのは必ず母でした。両親ともに働いていますが、休むのは必ず母でした。それは私の弟や妹の時も同じです。母だけが申し訳なさそうに会社に電話して休みの連絡をしているのを聞きました。看病するのは母だという思い込みがあり、今までは疑問に思っていませんでしたが、疑問に思った今は何故母なのだろうと思います。父でも母と同じように病院に連れていったり、定期的に病人を確認することはできるのに、と思いました。
選定委員のコメント
看病を母の役割とする慣習への疑問を素直に表現し、気づきの深さがある。
「さす九」(20歳/女性)
親戚の集まりで女性が動くのが当たり前でした。流石九州男児という意味の「さす九」というワードを知ってから時代遅れなことだったと気づきました。
選定委員のコメント
親戚の集まりで女性が動くのが当たり前だったが、「さす九」という言葉を知って初めて時代遅れだと知ったことと、この言葉を知っている若者が多いことから選んだ。
「夫婦間の苗字について」(20歳/男性)
私の周りで結婚されている方は、皆が夫の姓を名乗っている。私は小さい頃からそのことに違和感があり、法律で決められているのかと考えたこともある。しかし、法律は関係がなく、なぜか皆夫の姓を名乗っているので不思議に思っている。
選定委員のコメント
法律で決まっているわけではないのに、夫の姓を名乗るのが当たり前のように捉えられている。この方と同様不思議だと思い、「本当にそうだよな」と大事だと思う。
「家族と労働」(18歳/男性)
私は、休日にダラダラしてたら男なんだから将来は家族を養わないとと言われたことがあります。男はやはりたくさん働いていくべきなのだと思ってしまいました。
選定委員のコメント
鹿児島の人にとっては非常に入りやすいエピソード。
「性別よりも、私の力を見て」(19歳/女性)
職場で新しい機器の操作を任された際、「こういうのは男性の方が得意でしょ」と同僚に言われたことがあります。悪気はなかったようですが、自分の努力や能力が性別で判断されたように感じ、悔しさと違和感を覚えました。この経験を通じて、無意識の思い込みが人の可能性を狭めてしまうことに気付き、言葉の重みを再認識しました。
選定委員のコメント
一見「任された」ように見えても、その前提に「機器操作は男性が得意」という思い込みがある中で役割を分けられることは、悔しさの感情を生む。こうした出来事の積み重ねは自信を奪い、性別で成長の道が分断される構造を強化する要因となることを示すエピソード。
「男女の職場適性」(19歳/男性)
飲食店でバイトをする際、君は男だからまず洗浄から覚えようと言われ同じタイミングで入ってきた女性はデザートの担当にまわされていたこと
選定委員のコメント
同じタイミングで入った男女が異なる業務に割り振られる構図が具体的。性別による職務分担のバイアスが明確に描かれており、共感性も高い。
「性別よりもその人自身を見てほしい」(19歳/女性)
ある保育現場で、力仕事や大きな声が必要な場面になると、「男の先生にお願いしよう」と言われることがありました。もちろん体力的に得意な人が担当するのは自然なことですが、「男だから」「女だから」という理由だけで役割を決められてしまうと、個々の得意不得意や意欲が見過ごされてしまうと感じました。性別に関係なく、自分の強みを活かして保育に関われる環境が理想だと強く思いました。
選定委員のコメント
現場経験から「男だから」という割り当ての不合理を明確に指摘。具体性が高い。
「性別の固定観念」(18歳/女性)
私がアルバイトで届いた荷物を運んでいると、2箱持てなかったことに男性上司が「まー女の子だもんね」と言われたこと。自分が非力なのを性別で理由付けされたことが、少し違和感があった。
選定委員のコメント
若い世代が性別ではなく「個人」として評価されたいと強く望んでいる意識が伝わるエピソードである。にもかかわらず、性別を前提に役割を固定しようとする態度は、本人の意思や可能性を狭め、個としての尊厳を損なう点が問題である。
「会社説明会」(20歳/男性)
会社説明会の時に男性が女性に比べて育児休暇が取れないとおっしゃっていた
選定委員のコメント
若者は就職先を選ぶ際に、育休が取れるかなど、男女共同参画やワークライフバランスの視点を持って企業を見ていることが分かるエピソードである。
「親戚の状況」(19歳/男性)
共働きの親戚に子供が産まれていたのですが、男性が育児休暇を取るのに苦労しているのを見てまだ格差があるんだなぁと感じた。
選定委員のコメント
育休格差への気づきを身近な観察から表現。社会的波及性がある。
「性別の偏見」(18歳/女性)
バイト中、男の人と女の人が来店して、生ビールとウーロン茶を頼まれて提供した際、勝手に男の人に生ビールを、女の人にウーロン茶を渡してしまったことがある。本当は女の人が生ビールで、男の人がウーロン茶であったため、性別で判断してしまったと反省した。
選定委員のコメント
ジェンダーバイアスが日常の何気ない行動に現れるプロセスを描写したエピソード。誰もが思い当たる「バイアスの無自覚さ」を示している。
「母の女性のイメージ」(19歳/女性)
女の子は理系より文系で充分だと言われ、文系選択をして、理系選択をすれば良かったと思っている。女の子は結婚して子供が生まれると仕事を辞めるから子供が大きくなって再就職しやすい職種を選んだ方がいいといった文言を母に言われた。私は子供が欲しい訳でもないし、どちらかと言うと仕事をしておきたい。
選定委員のコメント
進学に対する性別の偏見が家庭内で描かれており、教育機会の不平等に対する気づきと行動変容の可能性がある。
「恋人に対する解釈の違い」(19歳/女性)
彼氏に奢ってもらうことは相手のプライドを尊重して相手を立てることだと友達が話していました。対等な関係でいたいから自分でもお金を出したいのになと感じました。
選定委員のコメント
「男性は経済的に優位であるべき」という前提は、相手のプライドに配慮しているように見えて、結果的には男性をその役割に縛りつけてしまう危うさを示している。女性を常に庇護される側に位置づけるバイアスも、女性の主体性を奪い、双方に不利益をもたらす構造を浮き彫りにするエピソード。
「優しさの裏にある思い込み」(19歳/女性)
地元の地域活動にボランティアとして参加した際のことです。あるイベントの準備で、テントの設営や機材運びなどの力仕事が必要になったとき、スタッフの方から「女性だから無理しなくていいよ」「座って見てて」と言われました。私は普段から体力にも自信があり、自分も同じチームの一員として動きたかったので、その言葉に少し戸惑った。
選定委員のコメント
「優しさ」に潜む固定観念を自覚した描写が秀逸。共感性と発展性が両立。
「男も日傘をさす」(20歳/男性)
女性は日傘をさすのが別に普通であるが、男性が日傘をさすと少し変な目で見られる。最近では、紫外線や日焼けによるトラブルをケアするために普通になってきてはいるが、まだ偏見があると思う。
選定委員のコメント
男性が自己ケアを後回しにすることを“男らしさ”とみなす態度は、健康管理や心のケアを軽視させ、心身に長期的な負担を生む可能性がある。自己ケアを否定する規範が男性を縛り、弱さを表明しにくい社会を生み出していることを示唆するエピソード。
「親の固定観念と進学」(18歳/男性)
自分は男だと言う理由で高校卒業後進学することをすんなり認めてもらえたが、姉は進学をすることを認めてもらうのが大変そうだったこと
選定委員のコメント
性別で進路が決まるという固定観念が共感できる。
(注)お寄せいただいたもののうち、本市で概ね5年以内に経験した性別による思い込みに関するエピソードについて掲載しています。なお、読んだ方が不快に思う・傷つくおそれのあると思われるものについては、掲載していません。
(注)掲載にあたり、以下に該当する場合は、本来の趣旨を損なわないよう配慮したうえで、内容に一部編集を加えている場合があります。
・誤字・脱字
・個人や団体が特定されるおそれのあるもの
本コーナー上に掲載しているエピソード・アクションは、こちらの委員により選定させていただきました。(五十音順)
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