展覧会概要
当館のコレクションを紹介する所蔵品展では、黒田清輝をはじめとする鹿児島ゆかりの作家の作品、そして20世紀を中心とした西洋美術の流れをたどる作品をご覧いただけます。また今回は、特別企画展「鹿児島市立美術館開館70周年記念 松本市美術館所蔵 草間彌生版画の世界―反復と増殖―」の開催にちなみ、当館所蔵品の中から草間彌生と交流のあった作家の作品をご紹介します。
草間彌生は、1929年に長野県松本市に生まれました。幼い頃から悩まされた幻覚や幻聴を克服するために絵画制作をはじめ、1957年に単身渡米してからは16年に亘る現地での創作活動のなかで世界的な前衛芸術家として注目を集めるようになりました。この時期に、「無限の網」と名付けられた黒地を背景にした網模様の連作や、ソフト・スカルプチュアによるオブジェ、鏡張りの小部屋にカラフルな電球を灯した空間造形「愛はとこしえ」などの代表作が生み出されています。
1960年代ニューヨークのアートシーンで活躍した草間は、同時代の名だたる作家たちとも交流を持ちました。その中には当館の所蔵作家も複数含まれています。例えば、草間が「好ライバル」と呼んだアンディ・ウォーホルとは仕事場も近く、作品の反復性に共通点がみられます。また、ルーチョ・フォンターナとは1965年にオランダで共にグループ展を開催し、同年代のフランク・ステラは草間の作品を購入、サルバドール・ダリとは親しい飲み仲間だったようです。そして、抽象画家として国際的に活躍した山口長男とも、1960年にグループ展を開催しています。互いに交流を持ちながら、新しい表現を求めて切磋琢磨した彼らの表現を、この機会に改めてお楽しみください。
主な展示作品
山口長男《作品B》
カンディンスキー《二つの黒》
木村探元《富嶽雲烟之図》
木村探元《耕作図屏風》
月岡芳年《西南西郷星之圖》
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最終更新日:2024年9月24日
休館日カレンダー
常設展観覧料など
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※毎月第3日曜日は小・中学生常設展示観覧料無料