展覧会概要
香りの文化は、紀元前から5000年以上もの長い歴史を持つとされます。宗教儀式における神仏への供香、王侯貴族の間で楽しまれた薫香や香水など、各地域で様々な文化が育まれ、東西の交流を通じて花開きました。
日本では飛鳥時代に仏教の伝来と共に大陸から伝わってきた香りの文化から、鎌倉時代になると香りの中に美を求める香道へと発展し、「香りを聞く」という日本独自の香りの楽しみ方が生まれました。
本展では、香炉や香合、丁子風炉、香水瓶といった、香りを楽しむための器に注目します。繊細な透かし彫りや華やかな絵付けなど超絶技巧が極められた伝統工芸の薩摩焼を中心に、陶芸の宮之原謙、彫金の帖佐美行、薩摩切子の復刻に取り組んだ由水常雄ら、鹿児島ゆかりの近現代作家による作品も紹介します。それぞれに趣向が凝らされた多彩な表現と技法の妙をご覧ください。
また、工芸とあわせて、芳香をもつ花木や果物を描いた作品から、香水瓶がモチーフとして登場する作品まで、香りにちなむ絵画も展示します。香りは「目に見えない芸術」ともいわれます。香りにまつわる作品から、古来暮らしを彩ってきた豊かな文化の一端をお楽しみいただけますと幸いです。
出品予定作家
〔陶 芸〕 薩摩焼 東郷寿勝 有山雅夫(二代長太郎) 宮之原謙 坂下光石
〔金 工〕 帖佐美行 〔ガラス〕 由水常雄 ほか
〔絵 画〕 和田英作 橋口五葉 安達真太郎 篠原愛 ほか
★展覧会チラシ(表)(PDF:633KB)(裏)(PDF:1,484KB)
(1) (2) (3)
(4) (5)
(1)坂下光石《唐草透紋香炉》
(2)由水常雄《藍切子香水瓶(薩摩切子写)》
(3)薩摩焼(竪野)《秋草文丁子風炉》
(4)橋口五葉《薔薇》「百花譜」より
(5)和田英作《花》
★出品リスト(準備中)
ギャラリートーク(担当学芸員による作品解説)
同時開催(観覧料共通)
冬の所蔵品展 ミニ特集:画家と似顔絵
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最終更新日:2024年12月10日
休館日カレンダー
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