更新日:2025年1月6日
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皆様、明けましておめでとうございます。
皆様方には、健やかに新春をお迎えになられたことと心よりお慶び申し上げます。
新年を迎え、こうして職員の皆様の清々しいお姿を拝見し、大変うれしく思います。
また、年末年始の休暇中にも業務に精励していただいた職員の皆様、本当にご苦労様でした。
職員一人ひとりの大変な努力と尽力により、順調に市政運営ができておりますことに、厚く御礼申し上げます。
さて、現在、我が国では、世界に類を見ない急速なペースで人口減少・少子化が進行しており、急激なデジタル化の進展や地球規模で深刻化する環境問題、長引く物価高騰など、大きな時代の転換期にあります。本市におきましても、特に若い世代の人口減少が顕著となっており、こうした状況が続くことで、労働力人口や消費市場の縮小など、地域社会に深刻な影響を及ぼすことが懸念されています。
このような中、国におきましては、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を確実なものとするため、日本経済・地方経済の成長、物価高の克服及び国民の安心・安全の確保を3つの柱とする総合経済対策を打ち出し、賃上げ環境の整備や中堅・中小企業の生産性向上、低所得者への支援などに加え、地方こそ成長の主役であるとし、地域の希望・熱量・一体感を取り戻す形で、新たに「地方創生2.0」を展開することとしております。
こうした時代の転換期において、私は、先の市長選挙で再び市民の皆様のご支持をいただき、2期目の市政運営の重責を担わせていただくこととなりました。
これからの4年間は、人口減少時代を乗り越え、次の世代に豊かな鹿児島市を引き継いでいくための極めて重要な時期であり、子育て世代や若者をはじめ、全ての方々に"住みたい""訪れたい"と感じていただける「選ばれるまち」を目指し、力強く前進しなければならないと決意を新たにしております。
まずは、私がこの2期目において是非とも成し遂げたい政策として、市民の皆様にお約束した111項目のマニフェストの実現に向けて、皆さんと一丸となり取り組んでまいります。
市民の皆様との協働・共創の視点はもちろん、民間力の積極的な活用や本市に想いを寄せる方々との連携など、多様なつながりを力に、時代に、未来に、選ばれる鹿児島市へ向け、ともに市政を進めてまいりましょう。
本年は、その実質的なスタートの年として、令和7年の仕事始めにあたり、職員の皆さんに、特に仕事を行う上で意識していただきたいことを3点申し上げたいと思います。
1点目は、「価値を高める」ことです。
皆さんの仕事で価値を高めるとは、市民サービスの質や内部的な事務も含め、各業務の効果を高めるということです。
価値を高めるには、既成概念や前例にとらわれない新たな発想が必要です。
しかしながら、新たな発想は、何の手がかりもない無の状態から生まれることは稀であり、様々な情報の掛け合わせから生まれることが多いと考えます。
そのためには、まず、市民の声やデータなど、十分な現状把握を行うとともに、国・県の施策、民間事業者の取組など、担当業務外のことも含め、アンテナを広く張り、普段からさまざまな分野に関心を持ち、情報を意識して集めることを心掛けていただきたいと思います。
そうして得られた情報を掛け合わせ、新たな発想を具現化し、価値を高めるまでの、トライアンドエラーは避けては通れないプロセスです。
最初は上手くいかなかったとしても、その経験の積み重ねは、自身の財産となり、やがては価値を生み出します。
挑戦のリスクについては、私の趣味でもある将棋の羽生善治九段が、対局時のリスクの取り方の考え方として「今リスクを取ることは未来のリスクを最小限にできる」と述べておられるように、私も、変化の激しい今の時代に、立ち止まり、何も変わらないことの方が、将来のリスクが極めて大きくなると考えております。
私は、市役所全体として、現状に立ちすくむのではなく、果敢に挑戦する、この挑戦を推進する組織風土を作りたいと考えています。
挑戦の結果責任は、市長である私が一身に背負いますので、躊躇することなく、失敗を恐れず果敢に挑戦する姿勢を大事にしてください。そして、管理職の皆さんには、職員にとって、挑戦のしやすい環境づくりに努めていただくようお願いします。
2点目は、「時間を生み出す」ことです。
新たな挑戦のためには、職員の考える、そして挑戦する時間的な余裕を生み出す必要があります。
また、これからの人口減少時代では、少ない人手で、よりよいサービスを提供するため、ICTの活用を中心に、さまざまな仕組みを変えていかなければなりません。
特に、職員の時間を生み出すという点においては、常々お伝えしているとおり、業務フロー・プロセスの見直しにより、効率化や省力化を積極的に進めていただきたいと思います。そして、そのためには業務自体をやめるという判断も、時には必要なことであると考えております。
さらに、仕事を進める上では、仕事にかかる時間もコストの一つであるという意識を持ち、業務の重要度や緊急性などに応じ、深く掘り下げて質を高める仕事と、ある程度の質を確保した上でスピーディーに進める仕事との仕分け・見極めが重要です。
職員の皆さんには、効率的に業務を遂行していただき、管理職の皆さんも、タイムパフォーマンス・コストパフォーマンスを重視した業務指示を心掛けるようお願いします。
3点目は、「信頼を深める」ことです。
言うまでもなく、市民の皆様からの信頼なくして、市政は成り立ちません。
窓口や現場での親切、丁寧な対応はもとより、各施策を進めるにあたっても、市民や事業者、関係団体はまちづくりの大切なパートナーであるという認識を持ちながら、対話を深め、理解や協力を得ながら取り組むことが重要です。
そして、市民のご意見や要望に正面から向き合い、できること、できないことはあろうかと思いますが、市民の立場に立ち、寄り添った対応を心がけていただきたいと思います。
そうした真摯な対応の一つひとつの積み重ねが、市民の皆様からの信頼を築き、深めることにつながると考えております。
そして、職員及び組織間の信頼関係も、組織としてのパフォーマンスを高めるために重要です。
信頼関係が深い組織は、緊密な連携・情報共有が図られ、新たなアイデアも生まれやすく、生産性も高まります。
仕事は一人で完結するものではなく、チームで協力して進めるものです。
日頃から、同僚職員と挨拶や雑談を交わし、風通しの良い、何でも相談できる職場環境を整え、周りの職員が困っていれば、積極的に協力し助け合う関係性を築いていただくとともに、管理職の皆さんには、率先して職員とのコミュニケーションを図っていただきたいと思っております。
確かな信頼関係のもと、市民に信頼される市政を目指し、業務に当たっていただくようお願いいたします。
年頭にあたり、いくつかお願いをさせていただきましたが、職員の皆さん一人ひとりがウェルビーイング、つまり心身ともに健康で、良好な生活環境が保たれていること、プライベートにおいても安定、充実していることが、よい仕事をするうえでの基本であると考えています。
各自、ワークライフバランスを大切にしていただくとともに、管理職の皆さんには、休暇を取りやすい雰囲気づくりや、それぞれの状況に応じた柔軟な働き方への配慮などに取り組んでいただきたいと思います。
今年は巳(み)年(どし)です。
この年は、蛇が冬眠から目覚め、地上で活発に動き始める様子から、力を蓄えていたものが芽を出す「起点」の年、また、「巳(み)」という文字を果実の「実」の文字に掛けて、これまでの努力が実を結ぶ年とも言われています。
この1年、市政がさらに前進し、「選ばれるまち」の実現に向けた新たなスタートとして、実り多き年となるよう、皆様の奮起を心より期待申し上げ、仕事始めにあたっての私の挨拶といたします。
今年1年、どうぞよろしくお願いいたします。
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