大正から昭和にかけて活躍した木版画家・川瀬巴水(かわせはすい・1883~1957)。近代化の波が押し寄せ、街や風景がめまぐるしく変貌していく時代、日本各地を旅し出会った風景を生涯描き続け、「旅情詩人」と呼ばれました。季節や天候、時の移ろいと共にある表情豊かな作品世界は、今なお国内外で愛されています。
巴水の制作を支えたのが、浮世絵にかわる新時代の木版画「新版画」を推進した、版元の渡邊庄三郎でした。当時衰退しつつあった職人との協働による高度な伝統技術を継承しながら、新しい色彩感覚や表現を取り入れ、二人は海外にも通用する木版芸術をめざしました。
本展は初期から晩年までの作品から、代表的なシリーズ(連作)を中心に構成しています。巴水の画業をたどりながら、その魅力を存分に味わえる機会となるでしょう。また、彼が鹿児島を旅し描いた作品や、同じく渡邊庄三郎のもとで新版画を制作した郷土作家・橋口五葉の作品をあわせて紹介し、鹿児島とのつながりにも注目します。懐かしくも新しい、心に沁みる風景美をめぐる旅をお楽しみください。
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1.《馬込の月》東京二十景、1930(昭和5)年
2.《鹿児嶌桜しま》日本風景選集、1922(大正11)年
3.《西伊豆木負》1937(昭和12)年6月
4.《芝増上寺》東京二十景、1925(大正14)年
5.《月嶋の渡舟場》東京十二ヶ月、1921(大正10)年10月
6.《日本橋(夜明)》東海道風景選集、1940(昭和15)年
7.橋口五葉《髪梳ける女》1920(大正9)年3月
作品図版はすべて渡邊木版美術画舗蔵
会期
令和4年9月30日(金曜日)から11月6日(日曜日)
休館日:10月3日(月曜日)、10月11日(火曜日)、10月17日(月曜日)、10月24日(月曜日)
会場
鹿児島市立美術館 一般展示室(1・2)、企画展示室
観覧料
( )内は前売料金及び20人以上の団体料金、年間パスポートまたは障害者手帳提示者は同料金で観覧できます。
会期中は、本展チケットで所蔵品展も観覧できます。
チケット販売所(8月30日(火曜日)から販売します)
ファミリーマート(e+〈イープラス〉http://eplus.jp(外部サイトへのリンク))
ローソン(ローソンチケット:Lコード85276)
セブンイレブン(チケットぴあ:Pコード686-178)
南日本新聞販売所、鹿児島市内プレイガイド(山形屋・生協コープかごしま各店舗・川商ホール〈鹿児島市民文化ホール〉・各画材店)
主催
鹿児島市立美術館、南日本新聞社、MBC南日本放送
特別協力
渡邊木版美術画舗
資料提供
大田区立郷土博物館
企画協力
ステップ・イースト
助成
一般財団法人自治総合センター
問合せ
鹿児島市立美術館
電話:099-224-3400
記念講演会「巴水版画の魅力」は誠に恐れ入りますが、都合により中止とさせていただくこととなりました。
お申込みいただいた皆様につきましては、大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解とご了承のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
要申込・有料
各講座の募集状況や応募方法の詳細は、「イベント講座」のページをご覧ください。
当日13時より1F総合案内横で整理券を配布、定員になり次第配布終了