※郷土ゆかりの作品や印象派以降の西洋美術に加え、ミニ特集では、所蔵作家たちの「若描き」作品を集めて紹介します。
展覧会概要
この展示は、当館の所蔵作家の10代から20代にかけての「若描き」作品を集めて展示し、併せて当時の作家の胸中が垣間見られる言葉の数々もご紹介するものです。
「処女作にはその作家のすべてが詰まっている」とよく言われるように、若き日の作品には、作家の特質が色濃くにじみ出ているものと思われます。一方で、影響を受けやすい多感なこの時期には、後の代表的作風とはまったく異なる表現もしばしば垣間見られるものです。表現への強い情熱に対して、技術が粗削りで追い付いていかないという、この時期ならではのアンバランスさこそが「若描き」の魅力でしょう。いずれにせよ、自己と真摯(しんし)に向き合い、独自の表現に挑んだ成果がこれらの作品群に現れています。
また、彼らの当時の言葉や、後の回想記を読んでみると、将来への不安や生活の厳しさを抱えると同時に、自由を謳歌する暢気な一人の若者として、時代は移っても、現代の若い世代と変わらない姿にも気づかされます。
本展は、近代日本を代表する画家たちの表現者としてスタート地点を概観するものです。まさにその世代のさなかにいる方々から、すでにその世代を過ぎた方々まで、彼らの作品や言葉の中に共感できる部分を見つけながらご鑑賞いただければ幸いです。
主な展示作品
黒田清輝《自画像》
海老原喜之助《自画像》
アンリ・マティス《窓辺の婦人》
服部英龍《西郷隆盛像》
《紅色切子蜘蛛の巣文皿》
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最終更新日:2023年4月1日
休館日カレンダー
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