鹿児島県の「まん延防止等重点措置」の実施を受け、開催日を9月10日(金曜日)から10月1日(金曜日)へ延期しました。今後も、新型コロナウイルス感染症の拡大状況により、会期等が変更になることがあります。ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
展覧会概要
美術作品の鑑賞って、難しそうだと感じたことや、鑑賞してみたいけれど、どのようにすればよいか分からないというようなことはありませんか。
鹿児島市立美術館では、そのようなみなさんの声を受けて、自分なりの作品の見方、感じ方を楽しむ鑑賞体験、所蔵作品による小企画展「比べてみれば 気づきを言葉にしてみよう」を開催します。
この展覧会では、当館所蔵の作品の中から、主題や表現方法などよく似たものや、まったく違った作品を選りすぐり、比べてみる10組の鑑賞体験の機会を設定しました。普段の展覧会では、1点ずつ作品と向き合い鑑賞することが一般的ですが、今回は、2点以上の複数の作品を1組として並べて展示しました。比べて作品とかかわる鑑賞体験を通して、造形的なよさや美しさを感じ取ったり、作者の心情や表現の意図と工夫などについて考えたり、これまでにない気づきを体感する機会となることでしょう。そして、その気づきを言葉にすることによって、自分自身や周りの人との対話を広げ、みなさんの作品の見方、感じ方をさらに深めてみませんか。10組の作品と向き合い、気づきを言葉にする鑑賞体験をお楽しみください。
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(1)床次正精《富士》油彩・キャンバス、制作年不詳
(2)東郷青児《彼女のすべて》油彩・キャンバス、1917年 ©Sompo Museum of Art,210107
(3)堀之内一誠《卓上のヴァイオリン》油彩・キャンバス、1960年
(4)大嵩禮三《桜島》油彩・キャンバス、1960年
★出品リスト(PDF:1,177KB)
(12月2日更新)
※数字は作品リスト中の組番号
〔小学生以下〕1 顕微鏡があったから、その人は何かの実験をしていると思う。バイオリンの絵は、オーケストラの人の部屋や日常だと思う。
2 左の絵は、赤やオレンジなどをつかっていたのであたたかそうだけど、右の絵は、黒や茶色をつかってい たので寒そうに見えました。
2 女の人の絵に比べて、男の人の絵は暗い色を使っていた。男の人の絵の方が色と色が重なって、でこぼこが多く見えた。
4 右の絵は、パッと見ただけで人がいると分かりました。形がちがうカラフルなものが合わさっていて人がいるように見えるからすごかった。
6 私は、5つの桜島の作品を見て、みんな同じ桜島を見ているのに、描き方がそれぞれ違うので「個性豊だな~」と思いました。
7 龍と麒麟の絵は、麒麟は慌てている感じでした。龍は「ゆっくり行こう」という感じで穏やかでした。
〔高校生・大学生・専門学校等〕
1 2つとも静物が描かれている油絵だったが、右の絵が、フェルメールのような、光に焦点をおいているように感じられた。日常の風景が美しく描かれており、静物の上品さのようなものもあった。左の絵は、セザンヌのような緊張感をはらんだ歪みのようなものが感じられ、右の絵とは対照的に動き出しそうな果実なども感じられた。とても面白かった。
1 線の濃淡がはっきりしていた。(研究室)同じ場所の一角を描いているが、明るさが異なるため、ただよう雰囲気も明るさと暗さを感じさせる。
〔社会人(学生以外の全ての年代の方)〕
1 左はバイオリン、右は顕微鏡が机に乗っている。どちらとも食べ物があり、それぞれ行うこと(バイオリン、顕微鏡)は異なるが、どちらも、生活の中にあるものなのだと感じ、気付いたことでした。
1 写実的に描かれたNo1の作品は、作者が何を表現したいのか分からない。それに対し、抽象画のNo2は、作者が表現したいものが大きく強く描かれているので、表現したいものが分かりやすいように感じる。
2 同じ人物画でも、「若きハンガリー人」の絵は、全体的に画面が暗くて、「画室にて」より光がより際立って見えた。眼光鋭くこちらを見られているようで怖い。視線を感じないことで見る心持がぜんぜん違った。
9 一見、異なるモチーフというだけに感じたが、パンダも鶴も共に2色の異なる色彩を持ち合わせているという共通点を見つけたとき、違うものを探すときよりも同じものを見つけ出した方が鑑賞の喜びがあった。そして、ウォーホルのパンダはまるでドットのような角々しさがグラフィックを思わせるのに対し、鶴は日本の鳥のごとく、どこまでも流暢な鶴であった。この予定調和な点もよいものである。
〔無回答〕
1 アウトラインがつるつるとがさがさでした。つるつるしている方が光の当たり方が静かでした。(顕微鏡の方)。かさがさの方のバイオリンはめっちゃ曲がっていました。美術館の絵を観ながら、一緒に来た人と話せてめっちゃ楽しかったです。
10 和田英作の富士が、素朴な風景の中に富士山を据えているのに対し、床次正精の富士は、雲や松・紅葉でデコレーションしているように見えた。
ギャラリートーク(担当学芸員一緒に、参加者同士の気づきを共有する鑑賞会です。)
申し込み不要ですが、先着10名様までとさせていただきます。
ご参加には観覧料が必要です。
マスクの着用など、感染症対策にご協力ください。
同時開催(観覧料共通)
夏の所蔵品展 特集:没後100年 橋口五葉②―装飾への関心―デザインの仕事
秋の所蔵品展 特集:没後100年 橋口五葉③
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最終更新日:2021年12月2日
休館日カレンダー
常設展観覧料など
※特別企画展はその都度定める料金
※2F展示ギャラリー・アートライブラリーのご利用は無料
※毎月第3日曜日は小・中学生常設展示観覧料無料