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しゅんかん
さつまの古くからの祝い膳
材料(4人分)
- 豚三枚肉 300g
- ゴボウ 100g
- 桜島大根 400g
- ニンジン 200g
- タケノコ 150g
- 油揚げ 2枚
- 干しシイタケ 4枚
- 野菜昆布 1本
- だし汁 5・6カップ
- 地酒 大さじ4
- 薄口しょうゆ 大さじ4
作り方
1.豚肉は塊のまま、塩大さじ1(分量外)を全体にまぶし、30分くらいおく。
2.沸騰した湯の中に(1)の豚肉を入れ、表面が白くなったら取り出し、さらに豚肉を水から20分煮る(余分な脂を抜き、軟らかくするため)。
3.ゴボウは皮をむいて、5cmの長さに切り(太いときはさらにたて半分に切る)酢水にさらし、下ゆでする。
4.桜島大根、ニンジンは5cmの長さ、2cmの厚さの直方体に切って面とりし、桜島大根は下ゆでしておく。タケノコは8等分にする。
5.油揚げは、沸騰した湯の中に入れ油抜きし4等分する。
6.干しシイタケと野菜昆布は水でもどし、干しシイタケは石づきをとり、昆布は結ぶ。
7.鍋にだし汁とゴボウ、干しシイタケ、桜島大根、ニンジン、地酒の半量を入れる。豚肉を塊のまま加え、タケノコも入れ、残りの地酒、薄口しょうゆの半量を加えて煮る。
8.野菜に火が通ったら、豚肉を取り出し8等分に切りって鍋にもどす。残りの薄口しょうゆ、昆布、油揚げを加えて落としぶたをし、中火でゆっくりと煮詰める。
9.野菜と肉を一緒に器に彩りよく盛る。
ポイント
下ゆで…調理にかかる前に材料を一度ゆでてアクや余分な脂をぬいたり、味をしみこませやすくすること。
歴史
中国から伝わった精進料理である普茶料理(食作法)に旬の根菜の煮物などを盛り合わせた「笋羹(しゅんかん)」があります。鹿児島の「しゅんかん」は「筍羹」「春羹」「春筍」「筍寒」など、いろいろなよび方があります。いずれにしても昔、貴重であった筍をおもてなし料理、お祝い料理とした煮しめ料理です。鹿児島の「煮しめ」は、冠婚葬祭にかかせない郷土料理ですが、特に「しゅんかん」は、ひとつひとつの食材を生かし、丁寧に面取りするなど、お客さまへの心配りが感じられます。また、根菜と一緒に使われた「猪の肉」「豚の肉」は遠い昔、最高のおもてなしであったと思われます。
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