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更新日:2015年3月20日
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日時:平成23年8月31日(水曜日)10時00分~10時30分
場所:鹿児島市役所本館2階特別会議室
※報道提供資料はこちらをご覧ください→報道提供資料(PDF:545KB)
市長 おはようございます。
私は、今月初めに、韓国のソウル市と釜山市を、また、先週は、中国・上海市を訪問して、鹿児島への観光客の送客促進と観光PRを行ってまいりました。
訪問した地元の旅行会社や交通機関、クルーズ会社の皆さんには、本市の自然景観や歴史、グルメ、観光施設などに大きな関心を示していただき、鹿児島は元気だ、安全だということをご理解いただけたと手ごたえを感じています。
また、コスタ・クルーズ社においては、震災後中止していた日本クルーズを8月26日から再開し、鹿児島にも寄港予定であることと、平成24年も10回程度寄港予定であるとのお話をいただきました。今後とも、継続性のあるPR活動を積極的に行ってまいりたいと考えております。
それでは、本日は、8項目について発表します。
まず、秋の観光誘客プロモーション「鹿児島に恋。」について、説明します。
秋の観光シーズンに向け、9月に「鹿児島に恋。」と題して、関西・中国・北部九州地区で、メディアミックスによる集中的な観光プロモーション活動と、薩摩観光維新隊による観光キャンペーン、さらには初めてとなる観光フォーラムを実施いたします。
今回のプロモーション活動を通して、多くの皆さまに、秋の鹿児島観光にお越しいただけるよう大きな成果を期待しております。
詳細につきましては、別紙をご覧いただきたいと思いますが、この会見の終了後、観光交流部が、市政記者クラブで詳しくご説明申し上げますので、よろしくお願いします。
次に、第25回記念長才まつりと敬老訪問について、説明します。
本市では、今年、節目となる「第25回記念長才まつり」を開催しますとともに、永年にわたり社会のために貢献してこられた高齢者に敬意と祝意を表し、さらなる長寿を祈念して「敬老訪問」を実施します。
9月9日の記念式典では、男女の最高齢参加者の表彰のほか、映画「半次郎」の上映、榎木さんと吉俣さんのトークショーを予定しております。そして10月26日までの日程で、グラウンド・ゴルフやソフトテニスなどのスポーツ大会や、高齢者作品展など各種イベントを実施します。
次に、「敬老訪問」は、満88歳を迎えられる約2100人の方々を、市職員が直接訪問して長寿のお祝いを申し上げ、お祝状と敬老祝金を贈呈します。また、満88歳以上の方々には、記念品をお贈りします。
私も、9月16日に満88歳を迎えられたお二人を訪問し、お祝いを申し上げることにしております。
次に、甲突川リバーフェスティバルについて、説明します。
かごしま環境未来館において、9月17日に、今年度2回目となる甲突川リバーフェスティバルを開催します。
当日は、甲突川の護岸などを活用して、子どもから大人まで一緒に楽しみながら自然を学ぶネイチャーゲームなど、さまざまな参加体験型イベントを実施しますほか、甲突川護岸や環境未来館の敷地内に、約2,000本のとうろうを灯して、水辺の夕暮れコンサートや、キャンドルナイトなどを行います。
ぜひ、多くの皆さんにご参加いただき、護岸を散策しながら、川とふれあい、より親しみを持っていただきたいと思います。
次に、国際交流アドバイザーによる相談窓口の開設について、説明します。
9月12日から毎月第2・第3月曜日に、市民相談センターで、本市の3人の国際交流アドバイザーによる相談窓口がスタートします。
この相談窓口では、本市で生活する外国人の皆さんのさまざまな暮らしの相談に、英語・中国語・韓国語で対応し、言語や生活習慣・文化の違いなどによって生じる問題を解消し、在住外国人の皆さんが安心して生活できるようサポートしてまいります。
また、本市の国際化の促進のために、市民の皆さんの国際交流活動や海外旅行の事前準備についてのアドバイスなども行ってまいります。
ぜひ、多くの皆さんに、気軽にご相談していただきたいと思います。
次に、ワンストップ窓口について、説明します。
本庁市民課では、市民サービスの向上を図るため、出生、結婚、転居等に伴う関連32項目の手続き業務を、一つの窓口で行うワンストップ窓口サービスを10月3日から開始します。
これまでは、市民課で住民異動届などの手続きに伴って、国民年金や国民健康保険、福祉関係などの手続きが必要な場合、関係課の窓口に移動して手続きを行っていましたが、ワンストップ窓口の設置により、これらの手続きが市民課の一つの窓口で済むようになります。
現在、10月3日のスタートに向けて、窓口呼出システムの導入や職員研修を実施するなど、万全の準備を進めているところです。
次に、第73回全国都市問題会議について、説明します。
10月6日と7日の両日、全国の市長や自治体関係者等が一堂に会する同会議を、平成3年以来20年ぶりに、本市において開催します。
今回の議題は、「都市の魅力と交流戦略」です。会議では、政府の東日本大震災復興構想会議の委員である、大西隆 東京大学大学院教授による「3・11からの復興と安全なまちづくり」と題する特別講演のほか、唐池恒二 JR九州代表取締役社長による基調講演や、主報告、一般報告、パネルディスカッションなどを行うこととしております。
私は、主報告で、「新幹線の開業効果をまちの力に」と題して、交流人口の拡大に向けて、地域資源と市電、市バス、桜島フェリーなどの公共交通機関を絡めた本市の特色ある取り組みについて紹介することにしております。
次に、コミュニティサイクルの社会実験について、説明します。
自転車の利用促進による温室効果ガス排出量の削減や、中心市街地の活性化・回遊性の向上、観光の魅力アップを図るため、コミュニティサイクルの社会実験を10月5日から11月13日までの40日間実施します。
鹿児島中央駅や西郷銅像前、桜島フェリーターミナルなど、中心市街地に設置する7ヶ所のサイクルポートで、自転車の貸し出し、返却を行うことができます。
合計70台の自転車を、各サイクルポートに10台程度ずつ配置し、貸出料金は、利用目的や利用頻度に応じて選択していただけるように設定します。
ぜひ、多くの観光客や市民の皆さんにコミュニティサイクルを利用していただきたいと思います。
最後に、防災対策について、説明いたします。
現在、本市の「地域防災計画の見直し」に向けて、今回の東日本大震災を踏まえて、地域防災計画に、新たに「津波災害対策編」を設けることで作業を進めています。
現在、気象台や本市の防災アドバイザリーの先生に意見を伺っているところであり、10月上旬までに防災会議を開催して、最終的な内容を決定したいと考えています。
また、市民の皆様へは、今年新たに定められた11月5日の「津波防災の日」にあわせて、市民の意識啓発を図るため、市域図を標高ごとに色分けし、避難所等を明記したリーフレットを作成し、「市民のひろば11月号」と一緒に全世帯に配布することとし、その経費を9月補正予算に計上したところです。
また、「防災マップ」のほか「交通安全」、「防犯」、「事故防止」等の内容を記載した安心安全ガイドブックを年内に作成し、1月初旬に全世帯に配布することとしております。
さらに、今後本市においても、避難計画の見直しを検討することといたしますが、市内の避難所を検証・整理し、標高や施設設備の状況などを記載した避難所台帳を作成し、住民避難の資料として活用を図るとともに、長期に及ぶ避難生活を見据えた避難所の検討を行う際の基礎資料として活用するための作業を行うこととしております。
本日の発表項目は以上です。
記者 コミュニティサイクルのことでお伺いします。これは、実用化をお考えで今回実験なさるのか。もしそうだったら、その実用化に向けてクリアするべき条件など目標数値があったらお教えください。
市長 今回の社会実験は実用化に向けた実験としています。自転車は手軽で環境に優しい乗り物で、自転車の利用促進を図ることは、環境対策や交通渋滞の解消、そして健康増進の面においても大きな効果があると思っています。自転車で気軽にまちを散策してもらいたいと思いますし、そのことで鹿児島市の魅力を肌で感じていただけると思っています。
本市においては、これまで放置自転車対策として自転車等駐車場の整備とか、自転車歩行者専用道路の整備も進めてきました。そしてまた、ハード面では、自転車の通行に考慮した道路として、ナポリ通線とか、パース通線とか、中央通線等を整備してきましたが、今後も自転車で気軽に散策をできるハード面の整備も図っていきたいと思っています。
今回の社会実験を通して、コミュニティサイクルの導入の検討とか、また自転車歩行者道を導入をした場合の諸課題の検討とか、自転車歩行者(専用道)の整備とか、また電動アシスト自転車の購入補助など、さまざまな自転車にかかわる対策をとるための実験になればと思っています。
記者 自転車を生かしたまちづくりを、たしか2年ほど前に掲げられたと思いますが、現在進捗状況はいかがでしょうか。自転車を生かしたまちづくりの最終的な目標がありましたらお教えください。
市長 市内の中心部を含めて、自転車で回遊できるまちづくりを進めていければと思います。今、市道等について積極的にハード面での整備を進めていますが、国道・県道とも含めて、さらにこの自転車道路の整備を、また自転車専用道路の確立を進めていければと思っています。
目標の位置づけは、鹿児島の場合は平地を含めて、また郊外を含めて、電気自転車等を活用しながら自転車で気軽にまち歩きができる、そういうシステムが確立できればと思っています。
記者 防災対策の件ですが、津波災害に関しては、従来の防災計画では、浸水被害は鹿児島市内では想定内ということだったと思いますが、どのように変化してくるとお考えですか。
市長 今回の東日本大震災の大きな自然災害は、私たちのこれまでの想定した災害観念を大幅に超えたものだと思っています。そして、鹿児島市における津波災害、また浸水災害は、過去に桜島の大爆発があったときに、文献等で津波が起こったということも出ているようですので、それらを検証しながら、専門家の皆様方にご意見をお伺いしながら、浸水対策なり、津波対策を図っていければと思っています。
記者 秋口に県の防災計画も示されるかと思いますが、そことリンクした形になるのでしょうか。
市長 国も防災計画を立てますし、それに基づいて県も防災計画を立てます。また、県も津波に対する対策等について、今度の防災計画で検証していくということですので、それにリンクした私どもの防災計画を作っていかなければならないと思います。
記者 かなり大幅な見直しになると思っていいのでしょうか。
市長 その津波とか浸水対策が、これまで大きな対策の項目としてはありませんでしたので、それを1つの大きな大項目としてとらえていくと考えています。
記者 今の項目に関連した質問ですが、今、津波対策の前提として、鹿児島湾内で津波が発生するというのは、どのような状況で発生するという想定で計画を作られるのでしょうか。
市長 先ほど言いましたように、桜島の大爆発、これがまず大きな原因になるのではないかと思っています。あとは、日向灘沖地震も想定されるというようなことも伺っていますので、県の防災計画等を十分に参考にしながら、また、県が各市町村とも、その防災計画をつくる際に協議されると思っていますので、やはり鹿児島市が第一義的に考えるのは、桜島の大爆発ではないかと思います。
記者 人工島、マリンポートの問題が今委員会でも議論されていて、防災拠点という意味合いを含めた用途変更がなされようとしています。地震の場合、液状化とか余震という問題がありますが、地震発生時にも防災対応空間とか、防災拠点ということにするということも想定しておられますか。
市長 この前、私も議会で発言しましたが、やはりマリンポートのこれまでの形状の中で、液状化しないなど、そこまで対策をとられる、そしてまた、津波とか地震によって全くここが影響ないという対策がとられていることが前提であろうと思いますし、私どもとしてはマリンポートを活用する場合は、災害の避難箇所として、防災拠点として、どういった事象でマリンポートが防災拠点になるかということは、十分検証していかなければならないと思います。
例えば、津波等が起こったときに、あそこに防災拠点として人を集め、避難所として対応するかということは少し疑問にも感じられますので、マリンポートを防災拠点とするかどうかというのは、やはり災害の状況によって見極めていかなければならないと思います。これは県とも、防災計画を策定する際にも十分論議していければと思います。
記者 今、市としては、地震もやはり含めて検証する中で、地震のときの避難所としての考え方をお持ちですか。
市長 例えば地震・津波、それから急傾斜の崩壊とか、それぞれ事象があると思いますので、それらを1つ1つ検証しながら協議していきたいと思います。
記者 地震も含めてということですか。
市長 そうです。
記者 今の部分について関連ですが、結局、津波対策を防災計画の中に入れ込んでいくということですが、それは、県もそういう方針ですか。
市長 はい。
記者 その状況の中で、人工島というのは、やはり津波の一番直撃を受ける場所ではないかというのが、これは市議会の委員会の議論でも出ています。この津波に対する対策を入れ込むことで、人工島の防災拠点としての活用というのはかなり難しいような気がしますが、市長はどうお考えですか。
市長 先ほど言いましたように、それぞれの災害の事象によって変わってくると思います。やはり、今言われたように、津波が起こった場合に、マリンポートがそういう防災拠点になるかどうかというのは、県が防災計画を策定する中で、鹿児島市の防災計画にも関連してきますので、そこは市として、また意見も申し上げなければいけないと思っています。
記者 委員会でも指摘がありがましたが、防災計画の見直しをこれからする中で、それ以前に防災拠点というものを含めた用途変更の同意を県が今、求めてきて、市も同意する方針ということについて、見直しの前にそれはおかしいのではないかという指摘もありますが、そのことについてどう思われますか。
市長 マリンポートを今回の用途変更という形で、議会に提出しました。その前に、防災拠点としてマリンポートを位置づけて、県が私どもにお示しになられましたので、これまでの用途変更については、私どもの意向としては同意ということですが、あとは、そのマリンポートを防災拠点としてどういう形で活用するか、それも、防災拠点としての位置づけを示していますので、それについては、私どもとしても、ご意見を申し上げるべきとは考えています。
記者 野田さんが首相に選ばれて、その中で、野田さんが自分をドジョウに例えたりとか、あと、雪だるまを前進させなければならないという発言がありましたが、それについて、どのような印象を持っておられますか。
市長 野田新総理のウイットに富んだ発言だったと思いますが、私としては喫緊に解決をしていかなければならない課題がたくさん山積していると思っています。特に東日本大震災の復旧・復興に国を挙げて早急に対策・対応して、なるだけ早く市民生活の安定が図られることを心から望んでいますし、また地方においても、それぞれの都市で経済が疲弊しているとか、また雇用の関係で、なかなか雇用拡大につながらないとか、また地域の都市基盤なり、また高齢者対策を含めた福祉、医療、保健、そういった面での諸課題があろうかと思います。また、税と社会保障の一体化等の問題等にも、自治体としても大きな影響があると思いますので、これらの諸課題にすぐに取り組んでいただいて、方向性を出していただきたいと思っています。また、私どもとしては、これまで国で進めてこられた地域主権関連三法とか、第2次の一括法案等が成立しましたので、それに向けて、実態として地域の自主性とか、また自立性を高める、色々な改革を一層進めてもらいたいと思っています。
記者 そのドジョウとか、雪だるまとかいった発言に関してはどう思われますか。
市長 言葉巧みにいろいろ言われたと思いますが、その点については、コメントを控えさせていただきます。
記者 九州電力が、明日、川内の2号機の定期検査に入り、12月には玄海もすべて止まるということで、冬場のピーク時の一層の節電の呼びかけもということを昨日発表されましたが、市としてはどう対応されますか。
市長 九州電力、1号機が点検中で、2号機も今度点検になります。6基中4基がストップするということですので、これは我々の公共施設を含めて、節電の対応をしていかなければならないと思っていますし、今、市においても節電の呼びかけということで実施をしております。7月1日から庁舎や事務室等を対象に、5%削減ということで目標を掲げて実施していますが、昨年の7月同時期を比べますと、約15%の削減となっていますので、今後とも、こういった実績を踏まえて、九州電力の原子力発電の稼働が中止になった場合、もう再稼働しないということが明らかになったということであれば、しっかりとした節電対策をしていかなければならないと思います。
記者 市民の皆さんに対してはいかがでしょうか。
市長 それは私どももそうですが、九州電力そのものも、やはり事業者としてそういった呼びかけをしてほしいと思います。鹿児島市としても、皆様方にその呼びかけもしていかなければならないと思います。
記者 先ほど発表事項にもあったかと思いますが、新幹線開業、間もなく6カ月ということで、その評価について改めて市長のご意見をお聞かせください。
市長 新幹線全線開業による効果としては、当初は東日本大震災の影響を受けて、なかなかその効果そのものが顕著にあらわれてきませんでしたけれども、やはり昨今、6月、7月、8月の状況を見てみますと、大幅な入込観光客数の伸びになっていますし、それぞれの観光関連の皆様方からも、大きな効果があるとお聞きしていますし、また、経済的にも大幅な効果があったと言われていますので、この九州新幹線の全線開業によってもたらされた大きな追い風というか、その効果というものは、絶大なるものがあったと思っています。それは、今、開業して半年ですが、これからはその効果を持続できるように、我々は色々な対策を立てていかなければならないということを、1つ引き締めて考えていかなければならないと思っています。
記者 そうした効果を持続させるために、こういったプロモーションをされるということですか。
市長 そうです。
記者 これに対する意気込みなどありましたらお聞かせください。
市長 入込観光客数の増加ということ、そして多くの皆様方に鹿児島に来ていただき鹿児島の魅力を肌で感じていただきたいということで、私ども国内を含め、また東アジアを中心にプロモーションをしております。
今、九州全体が1つになって、この九州新幹線全線開業を大きな柱として取り組んでおりますので、やはり九州全域にその効果が出てくるように、私どもも鹿児島市の1自治体としての役割を果たすとともに、また連携して、多くの自治体、鹿児島を含め九州全体の地域に、多くの方々が来られるように、対応していければと思います。
記者 首相の関連ですが、政策面、人事面など野田さんの政治の中で、最も一番期待するところはどういうところですか。
市長 まず政府としてなすべきことをしっかりやってほしいということと、地方の意見に十分耳を傾けてほしいと、そのことが一番ですね。
(記者会見終了)
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